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2010-03-09 00:00:00

公式テスト2日目は雨。ロッテラーがトップタイム

昨日トップの小暮が2番手、塚越は連日の3番手に!!

 3月9日、鈴鹿サーキットで行われた2010年の第1回フォーミュラ・ニッポン公式合同テストの2日目(最終日)は、冷たい雨が降り続く1日となった。そのコンディションの中、セッションは予定通り午前10時〜12時、午後2時〜4時の4時間行なわれ、最終的にはNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S、写真下)がトップタイムをマーク。これに、No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、No.10 塚越広大(HFDP RACING)が続いている。

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 9日(火)未明から、冬に逆戻りしたような冷たい雨が降り始めた鈴鹿。この雨は、終日止むことなく降り続き、路面も完全ウエットコンディションとなった。1回目のセッションは午前10時、気温7度、路面温度8度。この時点では、雨は小康状態で、ほとんど落ちていなかった。そのため、走り始めからすぐに、各ドライバーが2分を切るタイムで周回し始める。特に、セッション開始から約30分という時点では、昨日トップタイムをマークしている小暮が1分54秒466までタイムを伸ばし、一時トップに立った。

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しかし、それから15分後、小暮(写真右)のトップタイムをロッテラーが更新。雨の速さに定評があるロッテラーは、1分54秒262を出して、トップに立っている。同じ頃、小暮も54秒台での周回を重ねていたが、ロッテラーにはわずかに及ばなかった。セッションの後半に入ると雨脚が強まり、コース上に複数の川や水溜りができている状況に。ストレートでもアクアプレーニングが起きる状態となり、多くのマシンはピットで待機することとなる。その後も雨は強く降り続き、前半にロッテラーが出したタイムを上回るドライバーはいなかった。
 午後のセッションは、予定通り午後2時に開始。コースがオープンされると、No.29 井口卓人(DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING)、No.18 平中克幸(KCMG)がすぐにコースイン。これに続いてNo.7 ケイ・コッツォリーノ(Team LeMans)、大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM'S)らもコースに入っている。その中で、いきなり2分を切ってきたのは、午前中を慣熟走行に当てていた平中。平中は1分58秒694をマーク、これが他のドライバーにとっても雨の目安となった。そして、開始から約20分という時点で、ロッテラーやNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)、No.8 石浦宏明(Team LeMans)ら、他のドライバーたちが平中のタイムを上回ってくる。

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 開始から40分過ぎには、塚越(写真左)がコースに入り、ベストタイムを連発。計測6周目に1分56秒232をマークして一時トップに立った。その約10分後には、いよいよトップタイムが55秒台に突入。オリベイラが1分55秒788をマークする。また、その他のドライバーもジワジワと自己ベストを更新していった。そして、セッションが残り約35分となったところで、塚越が再び午後のトップタイムを書き換える1分55秒281をマーク。オリベイラのタイムを一気にコンマ5秒上回ってみせた。残り時間が25分となったところで、小暮がダンロップコーナーでコースアウト。このため走行は一時中断。マシン回収が終わり、残り時間が約17分でセッションが再開し、コースが再びオープンされると、石浦、No.16 井出有治(MOTUL無限)、井口らがコースへと入る。そして、残り時間が10分を切ったところから、石浦が連続して自己ベストを更新。計測25周目には、1分55秒524と、午後のセッションでは2番手となるタイムをマークした。その後、大きくタイムを伸ばしたドライバーはおらず、ここでセッションは終了。午後は、塚越、石浦、オリベイラというトップ3になっている。
 あいにくの雨となったテスト2日目だが、昨年の第2戦鈴鹿も雨。そして、今日のトップタイムはその時の予選、決勝の最速タイムより明らかに速い。もちろんコンディションがまったく同じではないため単純な比較は出来ない。だが、昨日のドライでも何台もがコースレコードを更新するタイムを記録しており、1年を経てFN09の熟成がしっかりと進み、ドライバーたちもFN09をモノにしているということになる。それだけに開幕戦鈴鹿(4/17、18)は、昨年を超えたレベルでの戦いとなり、今から非常に楽しみだ。
 なお、この午後のセッション、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGのNo.1 リチャード・ライアンとNo.2 伊沢拓也はレインコンディションでのテストメニューを終了していたということで出走しなかった。なお、同チームのNo.1のレギュラードライバーであるロイック・デュバルは都合により欠席したため、、このテストに限りライアンがドライブすることになった。昨年、NAKAJIMA RACINGでチャンピオンを獲得し、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGへ電撃移籍したデュバルはこの後のテストには参加し、2年連続のチャンピオンに挑むことになる。
 この公式テストにはトヨタエンジンの開発車両として1台が参加。立川祐路がドライブした。トヨタは、昨年ホンダエンジンにタイトルを奪われただけに、タイトル奪還を期してのテストといえよう。

◆初日トップ3ドライバーのコメント
総合1位:No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)
 今日はウェットコンディションのテストというか…。リヤの一部にちょっとした変更をして、あとはただドライブしただけだよ。でも、テスト結果に関してはハッキリしない。タイヤの効果の方が大きいと思うから。どういうセットアップで走ったかとか、そういうことは余り関係ないような感じだね。確かに、僕らは色々試した。それはデータを集めるという意味では良かったよ。トップで終えられたのは自信にもなるし、クルマがちゃんと走ってくれているということも分かるし、良かった。できれば、昨日、もう少しいい結果で終えられていればもっと良かったんだけどね。

総合2位:No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)
 午前中は、雨のセットの確認と、リヤのサスペンションのセットアップを少しやっただけですね。そんなに走っていないんですけど、タイムも良かったですし、雨が強くなってきてからも僕は54秒台で走っていたので、そんなには悲観していません。ちょっとクルマはオーバーっぽくて乗りづらかったんですけどね。でも全体的な印象は悪くなかったですよ。午後は走る予定がなかったんですけど、少し走ろうかなと思って出ました。でも、午前にフラットスポットを作ったタイヤで、カタカタしてたんですよ。それで、すぐにニュータイヤに変えたんです。それで温めていたんですけど、タイヤのウォームアップが良くなかったですし、車高も低めにして行っていたので、ハイドロに乗ってコースアウトしてしまいました。反省しています。

総合3位:塚越広大(HFDP RACING)
 昨日ドライで走って、その延長で雨の中ではどうかを確認しました。そんなに大きなことはやっていなくて、微調整というか、これはどう反応するかとか、そういうことを色々やっていました。午後はトップタイムでしたが、雨の量が多くて走っていないチームもあったので、喜べる物じゃないですよね。あとは多少タイヤの(溝)作りも少しやりました。午後は全体的に雨も水溜りも多かったんですけど、その中でも多少弱まってきた時に上手く走れたと思いますし、クルマの調子も良かったので、タイムが出せたんじゃないかなと思いますね。富士では、ダウンフォースとかも全然違ってきますが、ハイダウンフォースの鈴鹿を元に、富士に持っていったらどうなるか、そういう確認作業に時間を費やすことになると思います。自分の走りに関しては、雨の中でもまだまだ自分で詰め切れていない部分があるので、そういう部分もがんばらないといけないなと思います。

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