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2010-03-08 00:00:00

第1回公式テスト1日目:小暮がコースレコードを叩き出す!

2、3番手の石浦、塚越も僅差で絶好調。ルーキー山本が6番手と大健闘!!

 3月8日(月)、2010年最初のフォーミュラ・ニッポン公式合同テストが鈴鹿サーキットで行われた。その初日は、昨年も圧倒的な速さを見せていたNo.32 小暮卓史が(NAKAJIMA RACING)トップタイムをマーク(写真下)。No.8 石浦宏明(Team LeMans)、No.10 塚越広大(HFDP RACING)が僅差でこれに続いている。ルーキーではNo.31 山本尚貴(NAKAJIMA RACING)が6番手、復帰組ではNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが7番手につけ、順調な滑り出しを見せた。

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 今回のテストは3月8日(月)〜9日(火)の2日間。初日となった8日は、週末の悪天候から一転、朝から春らしい好天に恵まれた。参加したのは、今シーズンフル参戦する14台に加え、トヨタのテスト車両が1台(ドライバー:立川祐路)。各ドライバーとも精力的にテストを行っており、久々にトップフォーミュラカーの轟音が鈴鹿サーキットにこだました。この日のセッションは、午前10時30分から午後0時30分と、午後3時から5時までの4時間行われた。

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 まず午前中のセッションが開始されると、気温10度、路面温度16度というコンディションの中、ルーキーや若手、また復帰組のドライバーが早々にコースイン。マシンの感触を確かめる。その後、しばらくしてからは、今季トップ争いに加わってくると思われるドライバーたちが、コースイン。ここで小暮がいきなり1分39秒577と、昨年第6戦鈴鹿のポールタイム1分41秒214を上回るタイムをマークしてトップに立った。セッション約30分時点でデ・オリベイラのマシンがシフトトラブルを起こし、ヘアピンで止まり、一時走行が中断。10分ほどでこのマシンの回収が終わり、セッションは再開。その後、各チームはセットアップの微調整などを行なっていたが、ちょうどセッションが半ばに差しかかると、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)が小暮に続き、1分39秒台のタイムを叩き出し2番手へ。No.2 伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)、石浦らも40秒1とタイムを伸ばす。
 残り時間が約15分からは、各ドライバーがニュータイヤを装着。タイムアタックへと向かう。ここで山本(写真上)は、1分40秒088というタイムを叩き出し、3番手に浮上。しかし、その後にコースアウトしたマシンの影響などもあり、他は自己ベストを更新することができなかった。

 午後3時05分から第2回目のセッションが開始。開始から10分過ぎには、午前中のトップ小暮がユーズドタイヤで1分39秒753というタイムを早々とマーク。他のマシンも徐々にタイムアップするが、なかなか小暮には届かない。その後、ルーキーたちは慣熟走行。その他のドライバーはセットアップを変更してのデータ収集を行なっていた。
 ちょうどセッションが後半に入ったあたりから、ニュータイヤを投入するドライバーも現れる。残り時間が45分となったところで、ロッテラーが2コーナーでコースアウト。これで走行は中断。残り35分でセッションが再開されると、山本、石浦、小暮、伊沢、塚越らが3セット目のニュータイヤで、タイムアタックに入る。

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 ここでいよいよ1分38秒台に突入したのは小暮。アタック1周目に1分38秒961をマークすると、翌周はクールダウン。さらにその翌周には再度アタックし、1分38秒814までタイムを伸ばした。これに続いたのは、ロッテラー。コースアウトした影響で、セッションが残り20分を切ったところで3セット目のニュータイヤを投入したロッテラーは、ここで1分38秒970と小暮に迫るタイムを叩き出した。そして、いよいよ残り7分となったところで、ほとんどのドライバーが4セット目のニュータイヤを装着し、予選さながらのタイムアタック合戦が繰り広げられた。ここでまず塚越(写真左)が1分38秒855を出して、2番手に浮上。さらに石浦が1分38秒769を叩き出し、一時トップに立つ。しかし、小暮はこれをさらに上回る1分38秒618をマーク。今年最初の公式テスト、その初日をコース・レコード(08年に記録した1分40秒510。昨年の鈴鹿は第2戦が雨、第6戦は夏場でドライ初走行もあってレコードは更新されなかった)に相当するラップタイムで終えた。以下、石浦、塚越、ロッテラー、伊沢が38秒台のタイムで続いた。


◆初日トップ3ドライバーのコメント
総合1位:No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)
 今日は、クルマのセットがどうこうというよりも、グリップし過ぎて“行ったもん勝ち”みたいな感じでしたね。朝の走り始めもそうでしたが、そこからどんどんグリップが上がってきて、前後バランスも変わってきましたね。僕は午前中から中古タイヤでのセットアップが良くて、アドバンテージを感じていたんです。
 今日は空力と足回りのセットアップを主にやっていました。でも、ここまでグリップすると、ダウンフォースを減らすなりしないと、もう追いつかないので、この路面に合わせたセットをしていく形になりました。だから、あまりアテにならないというか。本当ならシーズンを通してのセットアップをしたいんですけど、路面が良過ぎてその確認も余りできない状況でした。ただ、こんなにグリップする時はないですし、トップタイムで終えられましたし、気持ちは良かった。

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総合2位:No.8 石浦宏明(Team LeMans)
 今回の目標はトップタイム。トップを獲ろうとチームのみんなとも話していましたし、そのための準備もしてきていました。ただ、今回はソフトタイヤですし、本番ではありえないコンディションなので、午前中はデータ取りをしていましたが、午後はサービスセットとして、今日の路面に合わせたセットにしていきました。ホントはあんまり意味がないんですけどね。でも、回りとの位置関係も見たかったですし、トップを狙いに行ったんです。そういう意味では、すごく悔しいコンマ1秒でしたね。あとは本番の路面温度やミディアムタイヤにどれぐらいアジャストできるかが勝負だと思いますけど、チームがすごく強化されているので、その点ではアドバンテージがあるんじゃないかと思いますね。

総合3位:塚越広大(HFDP RACING)
 基本的に、去年のベースはありますが、インターバルの間にチーム皆で色々考えて、こういう方向に行こうという決め事をしてきました。今日はそれに対してどうなのかということを少しずつ少しずつ確認しながらやっていったという感じです。それにしても、久しぶりのFNは、メチャクチャ速かったです。今回はタイヤスペックが本番に使うものと違うので、今日の結果が参考になるかどうかは分からないんですが、やったことに対してはクルマが素直に反応してくれていると思いますし、ミディアムタイヤになってもいい方向に行くと思います。まだ走りの面も完璧ではないですし、テストの間にその部分も帳尻を合わせて行きたいと思っています。でも、とにかく1日を通してすごくいいテストになりましたね。明日は引き続き、クルマのベースセットをどうしていくかという確認をしたいです。

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