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2009-02-20 00:00:00

09年シーズン、ついに本格始動

FN09量産型による今季初の合同テスト。総合トップはトレルイエがマーク

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  2月17日(火)〜20日(金)まで富士スピードウェイにて、初めての合同テストが行なわれた。4月4・5日の開幕戦まで約1カ月半と、シーズン開幕へ向けたカウントダウンが始まる中、各チームスタッフが総力を結集し、不眠不休で組み上げたFN09量産型がその産声をあげた。今回のテストでは車両デリバリー等の関係から2台とも走行するチーム、1台を2人のドライバーでシェアするチーム、はたまた他チームの車両を拝借して走行するチームなど、普段のテストでは見られない光景が繰り広げられた。

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 2008年度はドライバーチャンピオンシップ、チームチャンピオンシップともに獲得、圧倒的速さを誇り、まさに最強の名を欲しいままにしているLAWSON TEAM IMPULは、今年も松田次生とブノワ・トレルイエのコンビでシェイクダウンテストに参加。走行は17・18日と2日間のみの参加となったが、トレルイエは非公式ながらコースレコードを超える1分24秒141を記録し、復活を予感させる4日間の総合トップ。2年連続王者である松田もトレルイエに続く総合2 位の1分24秒344で磐石の滑り出しを見せた。

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 2008年シーズンは第5戦鈴鹿のレース2で初優勝を果たし、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得するなど旋風を巻き起こした平手晃平も、TEAM IMPULからテストに参加。平手は4日間すべてのセッションを走行し、このテスト全体で2番目に多い156周を消化するなど精力的に走行。またタイムも 1分24秒390とワンツー体制のLAWSON IMPULのふたりにピタリとつける一発の速さも見せつけた。


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 PETRONAS TEAM TOMSはアンドレ・ロッテラー、大嶋和也のラインアップで参加。チームは19・20日の2日間のみの参加となったものの、先行開発テストですでに FN09のドライブを経験しているロッテラーはさすがの速さを見せ、TEAM IMPULの3強に続く総合4番手のタイムをマーク。FN09初ドライブとなった大嶋は、Team LeMansの車両を借りての走行となる中、テスト4日目では降雨や霧による不安定なコンディションでこの日最多タイとなる65周を消化するなど、並々ならぬ意欲を披露した。

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 DOCOMO TEAM DANDELION RACINGは今シーズン、ドライバーラインアップを一新。2004年度チャンピオンのリチャード・ライアンと昨年激しいルーキー・オブ・ザ・イヤー争いを演じた伊沢拓也を迎え、再びチャンピオンを目指す。DOCOMO DANDELIONは1台のマシンをシェアし、17・18日に伊沢が、19・20日にライアンがステアリングを握った。今シーズンさらなる飛躍が期待される伊沢は、2日間で80周を消化。4日間総合でもロッテラーにわずか100分の4秒差につけるなど、存在感を発揮した。ライアンはベテランらしい慎重な滑り出し。タイムは伊沢に先行を許したものの周回数は14周多く消化し、FN09の初ドライブを終えた。

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 NAKAJIMA RACINGは、昨年同様ロイック・デュバルと小暮卓史で2009年シーズンを戦う。NAKAJIMA RACINGはTEAM IMPUL同様に17、18日のみの参加となり、1台のマシンを17日にデュバル、18日に小暮がドライブ。非常に限られた条件でのテストながらも、デュバルがテスト1日目のトップタイムを記録し、小暮は18日の最多周回数をこなすなど、チームの勢いを見せつけている。


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 Team LeMansは国本京佑、石浦宏明のフレッシュな若手コンビで選手権に挑む。昨年から引き続きLeMansからの参戦となる石浦は4日間で187周と、ダントツの最多周回数を記録。マシンの順調な仕上がりを裏付けるとともに、エンジンを供給するトヨタスタッフから“鉄人”の異名を与えられているタフネスぶりを発揮した。コンビを組む国本は、17・18日のみの参加。テスト中はパドルシフトのトラブルに見舞われる不運もあったものの、4日間総合トップの最高速314.869km/h(18日)をマークし、ポテンシャルの高さを示した。

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 CERUMO/INGINGは昨年に引き続き、立川祐路がドライブ。19・20日のみの参加となり、2日間で53周と少なめの周回数に留まったが、ピット内ではエンジニアと時おり笑顔を交えながらミーティングを行なうなど用意されたテストメニューを順調に消化し、2年連続の開幕戦表彰台獲得に向けて手ごたえを感じていることをうかがわせた。



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 2009年から新規にエントリーする HFDP RACINGは、塚越広大を起用。塚越は12月の先行開発テストでは武藤英紀や国本京佑を抑えてトップタイムを記録するなど、高い順応性を発揮した。4日間すべての走行に参加した塚越はコースアウトやスピンなどを喫する場面もあったものの、4日間で総合2位タイとなる156周を消化。総合タイムでも国本、大嶋を突き放す1分24秒571を記録し、2009年ルーキー・オブ・ザ・イヤー最有力に名乗りを上げた。

 シェイクダウンテストを終え、ついに本格始動した2009年シーズン。3月3・4日には再び富士スピードウェイで公式合同テストが行なわれ、開幕戦へ向けた準備はさらに加速していくはずだ。

Result ■デイ1 2009.2.17 スタート/11:00 フィニッシュ/13:00 天候/晴れ コース/ドライ
■デイ2 2009.2.18 スタート/10:00 フィニッシュ/13:00 天候/晴れ コース/ドライ
■デイ3 2009.2.19 スタート/10:00 フィニッシュ/13:00 天候/晴れ コース/ドライ
■デイ4 2009.2.20 セッション1 スタート/10:00 フィニッシュ/12:00 天候/雨 コース/ウエット
■デイ4 2009.2.20 セッション2 スタート/14:00 フィニッシュ/16:00 天候/曇り コース/セミウエット
Pos. No. Driver Team
Day1
Day2
Day3
Day4
1
2
B.トレルイエ LAWSON TEAM IMPUL
1'25.980
1'24.141
-
-
2
1
松田 次生 LAWSON TEAM IMPUL
1'25.908
1'24.344
-
-
3
20
平手 晃平 TEAM IMPUL
1'25.733
1'24.390
1'24.771
1'35.914
4
36
A.ロッテラー PETRONAS TEAM TOM'S
-
-
1'24.509
1'32.173
5
41
伊沢 拓也 DOCOMO TEAM DANDELION RACING
1'25.565
1'24.541
-
-
6
10
塚越 広大 HFDP RACING
1'28.189
1'25.410
1'24.571
1'37.584
7
32
小暮 卓史 NAKAJIMA RACING
-
1'24.685
-
-
8
8
石浦 宏明 Team LeMans
1'26.612
1'24.814
1'24.833
1'33.451
9
31
L.デュバル NAKAJIMA RACING
1'25.053
-
-
-
10
40
R.ライアン DOCOMO TEAM DANDELION RACING
-
-
1'25.277
1'33.255
11
7
国本 京佑 Team LeMans
1'27.194
1'25.484
-
-
12
48
立川 祐路 CERUMO/INGING
-
-
1'25.961
1'36.452
13
37
大嶋 和也 PETRONAS TEAM TOM'S
-
-
1'26.767
1'36.993
◆ドライバーコメント ■大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM'S)  初めての走行でしたがステアリングが重く、オーバーステアが強く出ていました。クルマにはなんとか慣れてきましたが、体力的にきつかったです。なかなかセッティングも良い方向に行かず、難しいクルマだという印象を受けましたね。ルーキーなのでつらい戦いにはなると思いますが、結果を残したいです。少しでも早くチームメイトに追いついて吸収できるものは吸収したいと思います。

■塚越広大(HFDP RACING)  良いタイムを出せるところまできました。ツインリンクもてぎで昨年実施されたメーカーテストの時よりは、好みの感じに仕上がったと思います。最初の2日間はなかなかうまくいきませんでしたが、長時間のミーティングを行なったことで成果を出せたのだと思います。今後いろいろ試していかなければいけませんが、とりあえずは満足しています。今年はまず「1勝目」をクリアしなければなりません。僕の最終目標はF1なので、そこにつなげていけるような走りができればと思っています。