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2008-11-21 00:00:00

[第2回FN09メーカーテスト] シェイクダウンの地で最高速315.789km/hを記録

ベストタイムも8月から2秒近く上回りマシンの進化を確認


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 11月20日(木)、21日(金)、富士スピードウェイにおいて第2回FN09メーカーテストが行なわれた。8月のシェイクダウンテストから3カ月、再び富士スピードウェイに戻ってきたFN09は、数度の開発テストを経てどのような進化を遂げたのか、注目されるテストとなった。
 今回はHONDAエンジン搭載車を伊沢拓也が、TOYOTAエンジン搭載車をJ.P.デ・オリベイラがドライブを担当。2日間のテストを終えて、オリベイラが1分24秒519、伊沢が1分24秒783のベストタイムを記録している。両ドライバーともにシェイクダウンテスト時のベストタイムである1分26秒342を大幅に上回るとともに、TOYOTAエンジン搭載車は最高速315.789km/hを記録。順調に開発が進んでいることをうかがわせた。FN09は、年内12月2日(火)〜4日(木)に再度メーカーテストを行なう予定となっている。


ドライバーコメント
伊沢拓也
「ツインリンクもてぎでもテストをしているので、今回はセッティングを見直しました。その結果、オーバーステア気味だったものがアンダーステア傾向になるなど方向性は見えてきましたし、僕にとって大きな収穫を得ることができました。僕の場合、もてぎ、富士と2回もFN09をテストする機会に恵まれたので、このアドバンテージを開幕戦で生かしたいです」

J.P.デ・オリベイラ
「まず感じたのはFN06とは根本的に乗り方を変えないとダメだということ。FN09に適応していかないとね。ただ、ハイスピードコーナーではダウンフォースをすごく感じることができたし、ブレーキング時のマシンの挙動も安定している良いマシンだね。僕は開幕戦はいつも調子がいいし、特に寒いときには強い自信があるので例年のノリで開幕戦に臨みたいね」


関係者コメント
トヨタ自動車株式会社 永井氏
「シェイクダウンテストから5回のテストを経て、ようやく本番のレースを意識してセッティングを試すところまでやってきました。今回のテストでは最高速、ラップタイムの伸びもあり、手ごたえを感じています(今回のテストの最高速は、FN09 TOYOTAが315.789km/hを記録している)。来月開催されるもてぎでのテストに向けFN09はまだまだ伸びしろがあります。HONDAさんには負けないよう頑張っていきたいですね(笑)」

株式会社本田技術研究所 坂井氏
「これまで行なってきたテストを通じてFN09のポテンシャルの高さを感じました。しかしながら改善点はまだあり、リアのグリップがもう少し必要であったり、ブレーキの効き、ペダルの剛性など、次回もてぎのテストへ向けリア周りとブレーキシステムの改善といった課題を残しました。まだ開幕戦まで期間はあるので、焦らず打つべき手はすべて打った上で開幕戦に臨みたいと思っています」

PIAA株式会社 可児氏
(今回より導入された新型オーバーテイクランプについて)
「半年ほど前からオーバーテイクランプの開発を行なってきました。まず打合せを通して、FN09マシンの限られた電力の中(FN09マシンはさまざまな電子制御装置が付いているため、その装置に干渉しないよう限られた電力しか他にまわすことはできない)、LEDは明るめのものをチョイスしました。
 その結果完成したのが前回のテストまで使用してきたものなのですが、観客席からの視認性をアップするため今回新たな試作品を作ってきました。これまでのランプもカバーレンズは専用設計のプリズムレンズ(輝度を増すためのもの)ですが、今回、より観客席から見やすくするために光の方向を上下左右に広がりをもたせました。通常我々は一般車両のライトなどを開発しているのですが、フォーミュラマシンは振動によって断線してしまうことなどがあり、現在対策を練っています。また、LEDも電力制限の問題で実力を発揮しきれていないので、これも対策していかなければいけませんね。今はひとつのランプ内には9個のLEDが入っていますが、これを単純に増やして輝度をアップさせることや、今回は白色を使用していますが、視認性の向上のため他色を使用することなども検討中です。
 私は元々モータースポーツが大好きで、PIAA自体もモータースポーツファンのお客様が多いのでこういった形で関われることは嬉しい限りです。まだいろいろ改善点はあるのですべての問題をクリアにしてレースを、そしてモータスポーツ界全体を盛り上げていきたいですね」