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2017-03-07 19:55:12

トムス、衝撃的タイムでワン・ツー。ガスリーは総合3番手
第1回公式合同テスト・2日目

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 曇りがちながら温かだった月曜日から一転、日本上空に強い寒気が流れ込んだ3月7日(火)。三重県鈴鹿サーキットでは、今季の全日本スーパーフォーミュラ選手権 第1回公式合同テストの2日目セッションが行われた。この日のテストには、11チーム・19名のドライバーが参加。他カテゴリーの海外テストのため、初日のみの参加となったNo.18小林可夢偉(KCMG)に代わりKCMGには、中山雄一が搭乗。初日のセッションを体調不良で欠場したNo.4 山下健太(KONDO RACING)も2日目は元気な走りを見せた。セッションは午前9時から11時、午後3時から5時までの計4時間。グッと冷え込み、1回目のセッション途中にわか雪に見舞われて路面がセミウェットになる場面もあったが、各チーム・ドライバーは精力的にテストを敢行。午後は完全ドライコンディションとなり、最後は予選シミュレーションでタイムアタック合戦となった。その中で、昨日に続き総合トップタイムをマークしたのはNo.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)。これにチームメイトのNo.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、注目ルーキーのNo.15 ピエール・ガスリー(TEAM MUGEN)と続いている。

 前夜から風が吹き出し、冷え込みが強まった鈴鹿。2日目の第1セッションは、気温9℃、路面温度11℃というコンディションの下、午前9時に始まった。セッション前から半分ほどのドライバーがピットロードに並び、コースオープンと同時にNo.10 塚越広大(REAL RACING)、山下、No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、No.20 ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、No.41 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.8 大嶋和也(SUNOCO TEAM LEMANS)、中山、No.7 フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)、No.50 小暮卓史(B-Max Racing team)らが続々と走行を開始した。だが、開始から5分、各ドライバーのタイヤがようやく温まろうかというタイミングで、セッション最初の赤旗が提示される。これは大嶋がヘアピンの進入で真直ぐコースアウトしたため。マシン回収が終わると、セッションは午前9時16分に再開された。ここから各ドライバーは本格的なテストを開始。その中で、まずは一貴が1分38秒390、1分38秒023とタイムを伸ばしてくる。ディフェンディング・チャンピオンのNo.1 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)も同じ頃に1分38秒128をマーク。さらに、国本はセッション開始から25分余りというところで、1分37秒911と、最初に37秒台に突入してきた。

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 その数分後、午前9時33分にセッション2回目の赤旗が提示される。これは初日の総合トップタイムをマークしたロッテラーがダンロップコーナーのイン側でストップしたため。ロッテラーは「ダンロップに入って行ったらテールが流れてハーフスピンして、そのままずっと横滑りして行ったんだ。そこから何とか立て直そうとしたんだけど、最後は少しガードレールにヒットして、フロントウイングが破損してしまった」とのこと。足回りなどにはダメージがなかったため、クルマがピットに戻されると、チームは素早く修復作業を行い、ロッテラーは再びコースに戻っている。

 さて、この2回目の赤旗が解除されたのは、午前9時40分。セッションが再開されると、再び国本が自己ベストを更新し、1分37秒533までタイムアップを果たす。そして、丁度その頃、このセッションで最初のニュータイヤを投入したのが、No.3 ニック・キャシディ(KONDO RACING)。キャシディはアタックラップに入ると、セクター1、セクター2で、初日最後のロッテラーに迫る区間タイムをマークした。だが、スプーンでハーフスピンしただけでなく、シケインでブレーキに不具合が発生したため、タイムを伸ばせず。ただし、1周上手くまとまれば、1分36秒フラット近くのタイムも見えており、力の片鱗を見せた。

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 セッションが中盤に差し掛かると、関口やロッテラー、塚越も37秒台に突入。そこから各ドライバーのタイムは、さらに上がって行く。ちょうど1時間が経過したところでは、昨日のセッション最後、クルマに不具合を抱えてタイムアックができなかったNo.16 山本尚貴(TEAM MUGEN)が1分37秒306と、この時点でのトップタイムをマーク。さらに、その10数分後には、伊沢が1分37秒203で山本を上回り、野尻が1分37秒341までタイムアップするなど、ホンダドライバーたちが次々に上位に顔を出してきた。だが、それをさらに上回ってきたのが、一貴。一貴は残り25分という段階で、1分36秒608とそれまでのトップタイムを大きく更新。国本も1分37秒088と自己ベストを更新し、2番手に浮上してくる。

 しかし、ちょうどこの頃、天候が不安定に。突然通り雨からにわか雪、雹となり、路面コンディションもセミウェットになってしまった。そのため、全車がピットイン。各チームともに、セッション最後にはニュータイヤを投入する予定だったが、それはできなくなってしまった。その結果、午前中のセッションをそのままトップで終えたのは一貴。国本、伊沢、関口、山本、キャシディ、野尻、マーデンボローがそれに続いている。

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 4時間という長いインターバルを経て、2回目のセッションが始まったのは、午後3時。天候は再び晴れとなり、気温11℃、路面温度20℃というコンディションになった。だが、冷たい西風が吹いて、体感的にはそれよりももっと低い印象。そんな中、2日間のテストセッション締めくくりとなる走行が開始された。開始前には、それまでのセッションと同様、数台のクルマがピットロードに行列。No.64 中嶋大祐(TCS NAKAJIMA RACING)、キャシディ、山下、塚越、野尻、関口、マーデンボローらがピット出口オープンを待って、コースへと入って行った。そこから各ドライバーはデータ取りのためにセットアップ作業を進めながらテストを続けて行く。

 そんな中、開始から31分というところで、このセッション最初の赤旗が提示された。これは、野尻がコース上に出ていたオイルの影響によって、ヘアピンでコースアウトしたことが原因。その直前、山本のマシンにエンジンオイルのリークが発生した。山本は「オイルを吹いていたのには僕もチームも全く気付かず、足回りのトラブルかなと思ってピットに入ったんですけど、戻ってきたらオイルリークで、そのオイルに自分で乗っていたので、挙動がおかしかったんです」と状況を説明した。その結果、コース上は全域に渡ってオイル処理が必要になり、再開までには20分余り。午後3時53分に再開されたと同時に、セッションの15分延長もアナウンスされた。

 さて、このセッション再開からしばらくは、まだオイルが残っていて、路面は滑りやすい状況。そのため、各ドライバーともになかなか自己ベストを更新して来なかったが、午後4時15分過ぎには、山下が1分37秒302、続けて1分37秒261と、その時点での4番手に浮上してくる。また、その数分後には、チームメイトのキャシディも1分36秒898までタイムを伸ばし、その時点での2番手に浮上した。

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 その後、残り時間が40分余りとなったところでは、伊沢が1分36秒890でトップに浮上。これをきっかけにしたように、国本が1分36秒240、ロッテラーが1分36秒337、ガスリーが1分36秒268、野尻が1分36秒753と次々に自己ベストを更新して行った。

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 そんな中、まだ若干オイルで滑りやすかったシケインの立ち上がりで、マーデンボローがスピン、ストップ。午後4時49分には、セッション2度目の赤旗が提示される。しかし、マシン回収は素早く終わり、午後4時55分には再開。ここから各ドライバーは仕上げの予選シミュレーションに入った。ここでまず、初日のロッテラーのタイムに迫る1分35秒849をマークしたのは国本。石浦が1分36秒333、ロッテラーが1分36秒089と続くが、ここでは35秒台には入って来ない。だが、これに続いてアタックしていた一貴が、35秒台に突入。国本に迫る1分35秒993までタイムを伸ばした。またキャシディも1分36秒071をマーク。この時点では、国本、一貴に次ぐ3番手タイムを記録する。

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 このアタックを終えると全車がピットイン。セッションの残り時間が8分となったあたりから、再びニュータイヤを装着して、最後のタイムアタックへと向かった。このアタックで、各セクターのベストタイムを更新して、1分35秒163という初日にも増して衝撃的なタイムをマークしたのは、ロッテラー。一貴も1分35秒273と自己ベストを大きく伸ばしたが、ロッテラーにはわずかにコンマ1秒届かず。その後、他のドライバーたちはまだアタック中だったが、ここでセッション3度目の赤旗が提示される。これは中山がS字の2つ目でスピンしたことと、伊沢がエンジントラブルから東ショートカットの入り口で車を止めたため。セッションはこの赤旗で終了されることとなってしまった。この影響で多くのドライバーが最終アタックをできないままだったが、赤旗提示直前にアタックラップのコントロールラインを切り、3番手に飛び込んできたのがガスリー。鈴鹿での本格走行2日目だったが、ガスリーは初日のロッテラーに匹敵する1分35秒585を叩き出し、初めての公式テストを打ち上げた。

 次回、そして開幕前最後の公式合同テストは、3月31日~4月1日に富士スピードウェイで行われるが、どのドライバーがどんな走りを見せるのか。非常に興味深い2日間となるのは間違いない。