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2010-10-18 00:00:00

Rd.6 オートポリス Team LeMans 決勝レポート

■#7 コッツォリーノ選手:ファステストラップを叩き出し、自己最高位の4位入賞。
■#8 石浦選手:スタート直後のアクシデントから3位でチェッカー、今季初表彰台獲得!!

残すところわずか2戦となった2010年Formula NIPPON。Team LeMansの2台が揃ってポイントゲットした菅生戦から3週間、第6戦の舞台はオートポリス(大分県)。今戦のレース距離は前回と同じ230kmながら、今回はタイヤ交換が義務付けられている。タイヤ交換の本数に制限はないが、全車がピットインを行うため、そのタイミング、給油量などから様々な作戦が考えられる。

10月16日(土)、爽やかな秋晴れの空の下、レースウィークが幕を開けた。予選に先立って行われた午前中のフリー走行(9:45-10:45)では、見事石浦がトップを獲得。ポールポジションの獲得に期待を高めながら迎えたノックアウト予選は、気温18℃、路温33℃というコンディションで行われた。まずQ1(13:45-14:05)が開始すると、ケイはニュータイヤ、石浦はユーズドタイヤですぐにコースイン。ニュータイヤを装着したケイは早い段階でタイムアタックを開始し、1′31.720で6番手を獲得、Q2進出を決めた。石浦はユーズドタイヤで確認を行いつつ、コンディションの変化に合わせてマシンをアジャスト。セッション最後にニュータイヤでのアタックを行い、1′32.235で4番手。こちらも順調にQ2へと駒を進める。続くQ2(14:15-14:25)では、セッションが開始されると2台ともニュータイヤを装着してピットにて待機、4分ほど経過したあたりで他車が動き出すと、続いてコースイン。ケイはQ1のタイムを越えられず11番手、残念ながらここで予選終了となった。石浦は1′31.153で5番手、Q3へと進む。上位8台にて行われるファイナルステージ・Q3(14:35-14:45)、石浦はニュータイヤを装着して、コースインのタイミングを待つ。3分半経過したところで1台がコースインしたのを皮切りに、他車も後に続く。石浦もこのタイミングでコースインし、計測を始めようという矢先、コース上にストップした車両のためにセッションは赤旗中断となる。ほとんどのドライバーがタイムアタックを行えないまま出された暫定結果に対して抗議がなされたため、正式結果では石浦は3番手となり、これが決勝グリッドに決まった。

10月17日(日)、前日に続いて頭上には晴れ渡った空が広がった。フリー走行(9:05-9:35)時には気温14℃だったのが、決勝レース開始時には21℃まで上昇。暖かな日差しの下、14:30フォーメーションラップがスタート。1周を終えて各車グリッドにつき、全車一斉にスタート。石浦の前にいたポールポジションの車両が出遅れ、石浦はそれを避けるべく取った進路で他車と接触。続いて4台が絡む多重アクシデントが発生。石浦のマシンはかろうじてストップは免れたものの、接触の際に左側のタイロッドが曲がってしまったため急遽ピットへ戻る。コース上にはセーフティーカー(SC)が入り、コースがクリアになるまで全車SC先導によるスロー走行を続けた。石浦はピットで曲がったタイロッドを応急処置し、タイヤ4輪交換と給油、通常のピット作業も終えてコースに戻り、SCの隊列の最後尾についた。一方、ケイはスタートの混乱に巻き込まれることなく、SC導入で半数ほどの車両がピットインしたために順位を上げて4番手に。ケイも早めのピットインを予定していたが、急遽ピットインを延ばす作戦に変更。5周目の終わりにSCがいなくなり、6周目でリスタート。ケイはガソリンが減って行くにも関わらずタイムが伸びず苦戦したが、25周を終えてピットイン。4輪タイヤ交換、給油を済ませてコースへ。28周、ケイは1′34.340のファステストラップを叩き出す。44周ではオーバーテイクシステムを上手く利用しながら前車をかわして見せ場を作ったケイは、5位でチェッカーを受けた。決勝後の車両検査で4番手の車両が失格となったため、ケイの順位は1つ繰り上がり、自身最高位の4位入賞となった。

石浦はSCがコース上からいなくなった時点で8番手。1周目でピットに入ったため、タイヤを温存させつつ燃費もコントロールしながら順位をキープ。前にいた5台の車両がピットインし終えて、33周で3番手に。接触で傷めたトラブルを抱えての苦しい状況でも危なげない走りを見せた石浦は、3位でチェッカーを受け、今季初の表彰台を獲得した。

⇒土沼広芳 監督のコメント:
「予選は、石浦は順調にQ3まで進み、Q3にはポールを取るためのセッティングを準備して臨みましたが、結局赤旗中断でタイムアタックが出来ずに終わってしまい大変残念でした。ケイはQ2に進んだにも関わらず自己ベストがQ1の1セット目のニュータイヤで出したもので、以降タイムを伸ばせなかったので、それは今後の課題です。決勝はスタート後のアクシデントで石浦のタイロッドが曲がるダメージを負いましたが、そんな状況でよく頑張って3位まで追い上げてくれました。トラブルを抱えた中できちんと結果を出せるというのは、成長した証拠だと思います。ケイもスタートの混乱を上手く避けて、後半はファステストラップをマークするなど、こちらも嬉しい成長ぶりです。最終戦では念願の1-2フィニッシュを果たせるよう頑張ります。引き続きご声援よろしくお願いします。」

⇒#7 ケイ・コッツォリーノのコメント:
「今回も予選Q3進出の目標が果たせず残念です。Q1でニュータイヤを2セット投入し、1セット目のベストタイムを2セット目で越えることができなかったので、自分のドライビング面なども含めて課題の残る予選でした。決勝レースでは、僕は早めのピットインを考えていましたが、SCのタイミングで4番手まで順位が上がったので、少し引っ張ることになりました。クルマが良かったので、タイヤ交換後は猛プッシュし、今レースのファステストラップを獲得できました。最終的に自己最高位の4位になれたのは大変嬉しいことです。最終戦に向けて今回の反省点ときちんと向き合い、そして僕にはまだ予選Q3進出という課題も残っています。それがクリアできれば、表彰台そして優勝に充分手が届くと思っています。」

⇒#8 石浦宏明のコメント:
「前回の菅生戦をベースにした持ち込みセッティングがとても良く、土曜朝のフリー走行でいきなりトップタイムを出すことができました。予選は最初からQ3を見据えて、Q3でポールを取るためのセッティングをエンジニアが用意してくれました。Q3はそれで走り出して、フィーリングが良かったのでいよいよポールを狙って…と思った矢先に赤旗中断。決勝は気持ちを切り換えて臨みましたが、スタート直後にいきなりのアクシデント。僕のマシンはタイロッドが曲がってしまい、ピットに戻った時にはメカニックさんが手でそれを引っ張って直すという応急処置をしました。早いピットインだったので、レース中はタイヤと燃費をマネージメントし、ペースをコントロールしていました。ハンドルが曲がったままのクルマで終盤苦しかったですが、クラッシュの後にチームが取った作戦は完璧だったし、感謝しています。」

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