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2010-10-16 00:00:00

Rd.6 オートポリス DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING 予選レポート

#29 井口 卓人 14 位
< 公式予選 > 天候:晴れ | コース状況:ドライ

前戦菅生では厳しいレースを乗りきり、トップ10 フィニッシュを果たした井口卓人とDELIZIEFOLLIE/CERUMO ・INGING。迎えた第6 戦の舞台はシリーズで唯一の九州地区開催地となる大分県のオートポリスだが、ここは福岡出身の井口にとっては準地元的なサーキットであり、荒れた路面とテクニカルなレイアウトで知られる難所ながら、F3 時代には4 戦3 勝をマークした得意なコースだ。それだけにさらなるパフォーマンスの向上を目指し、この第6 戦を前にチームはマシンにさらにモディファイを加えてレースウィークに臨んだ。

気持ち良い秋晴れとなった土曜。気温14℃、路面温度21℃ と肌寒いコンディションとなる中、午前9 時45 分から始まったフリー走行での井口は、まずはユーズドタイヤでコースイン。マシンのフィーリングをチェッしつつ、コース状況を確認した井口は、1分34 秒404 をマークしていったんピットイン。セットアップに修正を加えると、午前10 時04 分に再びコースへと戻る。しかし、ここでコクピット内に油圧の警告が表示されたため、井口はすぐさまピットインするが、大事には至らず。上位陣はレコードタイムとなる1 分32 秒台に突入していく中、コースインした井口は、10 周目に1 分33 秒837 にタイムアップし12 番手につける。そのまま周回を重ねた井口は、ピットイン&アウトを繰り返しつつ、セットアップを進めて行く。

そしてセッション終盤、ライバル勢よりひと足早くニュータイヤを履いた井口は、ゆっくりタイヤを温め19 周目に1 分34 秒039とすると、20 周目には一気に1 分32 秒264 にタイムアップし3 番手に踊り出る。その後も32 秒台をマークするなど、まずまずの走りを見せた井口だが、セッション終盤にライバル勢がニュータイヤでのアタックを展開し、井口は最終的に10 番手までポジションダウンしたものの、「マシンのフィーリングはこれまでよりも良いし、他のサーキットよりも上位とのタイム差は少ない。うまく決まれば予選でのトップ10 進出も可能かもしれない」と振り返ったように、ドライバー、チームともにポジティブな手応えを得てこのセッションを終えることとなった。

ピットウォークを終え、サポートレースが終わった午後1 時45 分、いよいよ明日の決勝グリッドを決める公式予選が始まった。気温は18℃、路面温度は33℃あたりまで上昇、チームは午前のフリー走行を踏まえてセットアップを変更、井口をノックアウト方式のQ1 へと送り出した。ニュータイヤを装着してピットを離れた井口は、まずはゆっくりとタイヤを温める。しかし、コンディションが変化したためか、思うようなバランスが得られず、最初のアタックは1 分33 秒107。まだ半数以上のマシンが計測に入っていない状況とあって、井口はこの段階で4〜5 番手あたりにつけて一旦ピットに戻ることに。

ピットに戻った井口のインフォメーションを受けて、チームではややフリー走行の状態に戻す方向にセッティングを変更。しかし、ややこの作業に時間が掛かり、2 セット目のニュータイヤを履いた井口がピットを離れたとき、多くのライバルマシンたちは1 周早くコースインしている状況。Q1 の残り時間は僅かに4 分半となっており、井口は3 周でのタイム更新に挑むこととなった。2 セット目での計測1 周目を1 分34 秒696 とした井口は、残り時間を考えるとラストアタックとなる翌周に猛プッシュ。必死でアタックを続ける井口とイエローの29 号車の走りがずっとモニターに映し出され、その様子をピットでスタッフ達も固唾をのんで見守ったが、なんとテクニカルなコーナーの連続するセクター3 で、井口は1 周早くアタックを終えてスローダウンしたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラのマシンに遭遇、残念ながら大きくタイムロスしてしまう。このためフィニッシュラインに戻ってきた井口のタイムは1分33秒110。僅かにタイム更新はならず、ポジションは14番手に。無念のQ1敗退となってしまった井口だが、明日の決勝には地元からの応援団も来場するだけに、追い上げの好レースを期待したい。

ドライバー/#29 井口 卓人
「結構死ぬ気でアタックしていたんですが、セクター3 でかなり引っ掛かってしまって……。タイムアップできず、悔いが残る結果となってしまいましたが、朝のフリー走行からのイメージでは、決勝では悪くないのではないかと思っていますし、終わったことは仕方がないですから、明日の朝のセッションでは決勝に向けて燃料を積んだ重い状態のチェックをしっかりして作戦を良く考えて行けば、良いレースができると思います。とにかくエンジニアとじっくり話して、決勝用のセットアップを考えたいと思います」

テクニカルディレクター/村田 淳一
「前回の菅生に比べると、今日はフリー走行の出だしから井口にとっては良い位置からスタートすることが出来たと思います。ただ、その良い流れを午後の予選に活かすことが出来なかったというのが残念でした。Q1 では井口だけでなく全体的にタイムが出ていなかったので、コンディションの変化が響いているのかなとは思いますが、明日の決勝に向けた作戦はまだ決めてはいません。明日はタイヤ交換が義務付けられているので、そのタイミングなどを井口のポジションと状況を見ながら決めることになると思いますが、少しでも前のポジションに行けるようにチームとしても色々考えなければならないでしょうね」

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