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2010-11-16 00:00:00

FUJI SPRINT CUP DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING 第2レースレポート

◆ 11月14日 (日) Rcae2 Final #29 井口 卓人 9 位

< 決勝レース2 / 22 周 > 天候:曇り|コース状況:ドライ

スタートからアグレッシブなレースを展開、最後尾からの見事なポジションアップを見せるも、アクシデントに巻き込まれてしまった結果、14 位に終わった土曜のレース1 から一夜明けた日曜。井口とDELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING は、いよいよ今季最後のレースとなるレース2 を迎えた。

レース2 に先駆けてホームストレート上で行われたオープニングセレモニーでは、自衛隊の音楽隊に続いて各チームのドライバーとチームスタッフも行進しながら入場するなど、いつもとは異なり華やかな雰囲気がサーキットに満ちる中、DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING も井口とスタッフたちがスタンドのファンに手を振りながら笑顔で入場行進を行った。しかし、このセレモニーの終了直後、午後零時30 分にはF ニッポンのコースインが控えており、井口は終了後慌しく走行準備を整えてマシンに乗り込む。

フォーメイションラップを終えた午後零時48 分、いよいよDELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING と井口にとっての今季最終戦がスタートした。周回数は昨日と同じ22 周のスプリントだ。昨日同様、15番グリッドからスタートした井口は、アウト側のラインをトレースし、出遅れた大嶋和也、石浦宏明らをかわし、1コーナーでは3 つほどポジションを上げたように見えたが、アウト側からのアプローチのため、コカコーラコーナーでは大嶋と競り合いながらも先行を許し、13 番手あたりに留まる。
1 周目を13 番手で終えた井口だったが、2 周目に平中克幸をパスし12 番手に浮上。さらに3 周目にはセクター3 で小暮卓史と接触したケイ・コッツォリーノがスピンアウト。労せずして井口は11 番手となり、チームの期待通り序盤のうちにポジションを上げて行くことに。

大嶋に代わって前を行く小暮を追い、井口は猛プッシュ。4 周目に1 分27 秒971 とすると、5 周目には1 分27 秒589、6 周目には1 分27 秒301 と好タイムを連発する井口だが、このあたりのポジションとなるとなかなか容易にポジションアップのチャンスは訪れず、やや膠着した展開となる。
しかし、「なんとか1 台でも多く抜いてチェッカーを……!」とチャンスを伺っていた井口の目前に、9 周目に前でバトルを展開していた小暮らにかわされた松田次生のマシンが現れる。他車とのバトルのためセクター3 でペースの落ちた松田のスリップを奪った井口は、この千載一遇のチャンスを逃さずオーバーテイクシステムを使用。それを知らせるロールバーのランプを点滅させながら、ホームストレートで松田に並び掛けた井口は、見事1 コーナーでこれを攻略。トップ10 へと進出することに。
ここからさらに前を行く小暮を追いながら、周回を重ねた井口は松田をじりじりと引き離しながらチェッカーを目指す。14 周目には自己ベストとなる1 分27 秒217 にまでペースアップした井口だったが、小暮のペースはそれを上回り、ギャップは思うように縮まらない。

このまま10 位フィニッシュかと思われたものの、レース後半の17 周目、序盤のコッツォリーノとの接触について小暮にドライブスルーペナルティーが科せられることに。18 周目にこのペナルティーを消化するため、小暮がピットインしたことで井口は自動的に9番手に浮上。8 位の大嶋を最後まで追った井口だったが、残り少ない周回ではそれ以上のポジションアップは果たせず、そのまま9 位でフィニッシュを迎えたのだった。
最高峰F ニッポンでの厳しいルーキーイヤーをDELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING とともに戦った井口だったが、この日は着実なレース運びで最後尾からシングルフィニッシュを勝ち獲るなど、1 年間を終えての成長を感じさせるに充分な今季最後のレースとなった。

ドライバー/#29 井口 卓人
「予選順位が15 番手だったので、とにかく1 台でも多く抜こうと思ってスタートしました。昨日は調子が良かったのにあのような不運な結果に終わってしまい今日は絶対に完走しようと思っていたので、無事に最後までプッシュして走れたということは良かったのですが、ちょっと昨日よりはペースが悪かったのが反省点です。少し序盤のうちにダスティな部分を走ったこともあり、リヤタイヤの消耗が早かったんです。今季最後のレースでスタートでポジションを上げることも出来ましたし、流れの中でオーバーテイクすることも出来ました。結果という部分では納得していませんが、良い走り
が出来たのではないかと思います。冷静に目前のクラッシュを避けることもできましたし、ホンネを言えばシリーズ戦でのポイント圏内の8 位以上でフィニッシュしたかったのですが、9 位ということでまずまずだったのではないでしょうか」

スーパーバイザー/立川 祐路
「昨日良かっただけに、もう少し行って欲しかった気持ちもありますが、最後のレースをうまくまとめてシングル完走してくれて良かったと思いますし、良く頑張ってくれたと思います。最終戦から昨日まで、なかなか流れが良くないレースが続いた中で、思うように行かず井口にとってもったいない状況もありましたが、今シーズンの開幕の頃とは比べ物にならないくらい井口も成長したと思いますし、最後まで良い走りをしていたと思います。今シーズンを経験を活かし、さらに来季以降も頑張ってもらいたいですね」

■ FUJI SPRINT CUP DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING 第2レースレポート