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2010-10-17 00:00:00
Rd.6 オートポリス 公式予選レビュー
大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM’S)が自身初PPを獲得
秋晴れに恵まれた、10月16日(土)の大分県・オートポリス。朝から多くの観客がサーキットへと足を運び、固唾を呑んで予選を見守った。そんな中、Q2までは白熱のタイムアタック合戦が繰り広げられていたが、Q3は波乱の展開。真っ先にタイムアタックに入ったNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)がコントロールラインを通過した後、1コーナー先でスピンしコース上にストップしたことによって赤旗が提示され、セッションはそのまま終了。ほとんどのドライバーがQ3でのアタックを行なうことが出来なかった。これによりロッテラーが暫定PPを獲得したものの、約4時間に改定となり結局5位。 2番手タイムをマークしていたチームメイトのNo.37 大嶋 和也(PETRONAS TEAM TOM’S)が、PPを獲得した。
温かな陽射しの下、午後1時45分から20分間の予選Q1が開始。この時点で気温は18℃、路面温度は33℃まで上昇した。コースがオープンされると、間もなく全車がコースイン。最初からニュータイヤを装着していたのは、No.31 山本 尚貴(NAKAJIMA RACING)、ら5人。その他のドライバーは、ユーズドタイヤで走り始める。ニュータイヤ組は、ここで最初のアタックを敢行。ピットに戻ると2セット目のニュータイヤに交換する。ユーズド組はマシンの状態を確認すると一旦ピットに戻り、最初のニュータイヤ投入のタイミングを待った。そして、セッションの残り時間が7分を切ったあたりで、平手を先頭にほぼ全車が一気にコースイン。タイムアタックへと向かう。ここでトップタイムをマークしたのは、No.19 J.P・デ・オリベイラ(Mobil 1 TEAM IMPUL)。No.1 ロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、ロッテラーがこれに続いた。
続く10分間のQ2。セッションが開始されると、各車はタイムアタックのタイミングをピットで待つ。そして開始から約4分が経過したところで、全車がコースイン。タイムアタックに向かった。ここでアウトラップの翌周のアタックでまず、ロッテラーが 1’30.997をマークしてトップに立つが、その後デュバルがこのタイムを大きく上回る1’30.582を叩き出し逆転でQ2を制した。またNo.32 小暮 卓史(NAKAJIMA RACING)がQ2落ちを喫するという波乱があった。
さらに10分間のインターバルを経て、いよいよPPを決定するQ3が開始。ドライバーたちもQ2同様、ニュータイヤを装着してピットで待機。コースインのタイミングを待った。そして、開始から約3分半、真っ先にコースインしたのがロッテラー。やはりアウトラップを終えたところからタイムアタックを敢行。ここで1’30.879と、Q2のタイムを若干上回ってくる。また、大嶋もここでは1周目からアタック。やや引っ掛かりはしたが、1’31.973をマークした。その他のドライバーは、その翌周にアタックを行なう予定だった。ところがタイムアタックを終えたロッテラーが1コーナーの先でスピン。その際エンジンがストップし、ライン上にストップしてしまう。これにより赤旗が提示された。開始から5分が経過していたためセッションの延長はなし。結局ほとんどのドライバーがタイムアタックを行なうことができないままセッションは終了した。その結果、セッションの順位は、ロッテラー、大嶋、平手、No.8 石浦 宏明(Team LeMans)、デュバルの順。Q3で計測していないオリベイラ、伊沢、山本はQ2のタイムにより、それぞれ6位、7位、8位となった。しかしこの暫定結果が発表されると、Q3に進出したドライバーが所属するチームのうちPETRONAS TEAM TOM’Sを除く全4チームが正式抗議。その4時間後に、暫定結果は改定され、予選セッション中の赤旗の原因を作ったということを理由にロッテラーは4グリッド降格となった。その後控訴が提出されなかったため、これがそのまま正式結果ということになった。
これにより大嶋は、自身初のポールポジションを獲得。平手が2番手、石浦が3番手と、トップ3を日本人ドライバーが占めることになった。タイトルを上位で争っている選手は、デュバルが4番手、ロッテラーが5番手、オリベイラが6番手。そして、小暮が9番手からの追い上げとなるが、今回もリーダーの入れ代わりがあるのか。3人の外国人ドライバーのグリッドが並んでいることもあり、明日はスタートから火花散る熱戦となることは間違いない。