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2013-03-04 00:00:00

第1回公式合同テストで今年最初の記者懇談会が開催

チャンピオン、ルーキーなど注目4選手とJRP社長が記者の質問に答える

 2013年の第1回公式合同テストの初日、午前の走行終了後に「スーパーフォーミュラ 記者懇談会」が実施された。昨シーズンも好評だったレース週の土曜に行われた「サタデーミーティング」のテストデー版で、聞く側も聞かれる側もコーヒーを味わいながら、今年最初のミーティングとなった。

 参加したのはスーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーション(JRP)の白井裕社長、ゲストとして開幕戦に向け注目される4選手も参加。それぞれの一言を紹介したい。

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昨年のドライバーズチャンピオン
No.1 中嶋一貴 (PETRONAS TEAM TOM'S)
「コンディションも良く(1分)37秒台に入るタイムが出ましたね。確かに速いと思います。タイヤも変わったからでしょうか…。まあ、いい(タイヤ)と思いますが、まだ僕らには掴めていないかなと。これから午後と明日に向けていろいろ試していかないと」
全日本F3で15戦7勝を挙げチャンピオンとなった、もうすぐ19歳
No.7 平川亮 (KYGNUS SUNOCO team LeMans)
「まだクルマには全然慣れてないですね。午前にニュータイヤを履いたのですが、大分コースの攻め方とか分かってきたかと思います。午後は(コースに)ラバーも乗ってくるので、徐々にラップタイムを上げられればと思います」
昨年のランキング2位。チームを移籍した
No.10 塚越広大 (HP REAL RACING)
「今日の午前中はもっと良い走りをお見せして、ここに来るはずだったんですが。(セッションの)途中でギアが壊れてしまい、後半は半分ぐらい走れませんでした。(移籍もあって)まだ全然大変な状態で、修正しながらやっています。まだ、いいところをお見せできていません。ただ、直したい部分がデータにも出ていたし、(セッティングの)行きたい方向性は見えているので、今のところ順調だと思います」
今季も開幕戦はじめ数戦にスポット参戦する現役インディドライバー
No.15 佐藤琢磨 (TEAM無限)
「午前中の最後、燃えてしまいました(苦笑)。サイレンサーに穴が開くトラブルがあったんです。今(お昼のインターバル)、メカニックが修理しています。午後は問題なく走れると思います。午前中は、一度もクルマを降りずに、ピットの出入りをして(セッティングの)細かい修正をしました。かなり充実した走行時間でした。山本選手と一緒に順調にやりたいプログラムをこなせています。良いものも見つかっています。午後も引き続きセッティングと新しいタイヤの確認をしたいと思います」

 質疑応答では一貴に「弟の大祐選手が一時トップに付けていましたが…」という質問が飛ぶと、「困ったもんですね(笑)。昨年はなかなか争うところにいなかったですが、ライバルはいなければそれに越したことはないですが。でも、レースを観る皆さんはその方がおもしろいでしょうね。負けないようにがんばります」と、午前のタイムに納得がいかないだけに、やや歯切れも悪かった。
 この他、白井社長がルーキー平川に「38秒台までいっていたけど、首とか身体は大丈夫?」と尋ねると、「いや、特には…」とスーパールーキーらしく表情も変えず冷静に答えていた。

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 4選手との懇談が終わると、白井社長との懇談に。今年最初のテスト走行の感想を聞かれた白井社長は「上位は37秒台ですか(コースレコードは1分38秒700)。今年はよりハイパフォーマンスなレースがお見せできると思いますね。来年には新型車SF14が登場するのですが、これは鈴鹿で1分35秒台を目指しています。こうなるともっと速くしないといけないかな(笑)」と笑顔で語った。また、このテストから2013年仕様のブリヂストンタイヤが使用されていることを紹介。「構造などを新たにした速いタイヤを造ってくれたわけですが、だからと言ってライフが短いわけでなく持ちが良い。追い抜きができるタイヤだと思います」と、新タイヤを評価。そしてドライバー陣においても「平川選手やブラッドレー選手というF3から上がってきた選手に、武藤選手など復帰組も。そして今日のテストを見るとNAKAJIMA RACINGが速くて、復活を感じさせますね。僕自身も今から開幕が楽しみです」とこのテストの感想を述べた。

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 今年のレースフォーマットに関して話が及ぶと「レース距離は250kmを基本に、最終戦鈴鹿は昨年同様に2レース制になります。また、開幕戦鈴鹿はプラス50kmの300kmを予定しています。予選は、これまでと同じノックアウト方式ですが、第4戦もてぎでは新しいスペシャルステージ方式で行う予定です。Q1で全車が30分走り、その上位8台がQ2で単独アタックを行うやり方です」と公表した。
 この他、今季の話題と言えば8月24、25日の第5戦、大韓民国のインジェオートピアでの一戦だろう。「サーキットの建設は順調で4月にはFIAの査察を受ける予定です。また、先頃のオーディションで選ばれたキム ドンウン選手には、練習の機会を提供するなど第5戦にスポット参戦できるよう支援します。アジアのレーシングドライバー育成にも協力していきたい」と、第5戦に留まらずスーパーフォーミュラとしてアジアに貢献するポジションを明らかにした。
 そして、2014年に登場するニューマシン“SF14”に関しては。「こちらの開発も順調です。7月10、11日には富士スピードウェイでトヨタとホンダのエンジンを搭載した、それぞれ1台がシェイクダウンテストの予定を組んでいます。その後何度かテストを行い、2014年2月のテストで参戦全車が揃う予定です」と白井社長。トヨタとホンダによる新型エンジン、2リッター直列4気筒直噴ターボの開発も順調なようで、「軽量、ハイパワーでクルマのポテンシャルもとても高いレベルとなるでしょう。また、非常に効率の高いエンジンで、出力制限でも燃料流量規制というこれまでどこでも行われていない方式を採用し、ドライバーも開発エンジニアも全力でいけるエンジンだと聞いています」と、元エンジン開発者の白井社長も太鼓判のエンジンのようだ。

 30分ほどの懇談会だったが、記者達はお開きになっても次の走行時間ギリギリまで白井社長を捕まえて歓談、意見交換を行い、開幕戦へ情報を集めていた。

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