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2013-03-20 00:00:00

第2回公式合同テスト富士 1日目レポート

カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が頂点に登る!
12人がレコードタイムを上回る。ルーキー平川は7番手に付ける

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No.8 アンドレア・カルダレッリ

3月20日(火)、春分の日の富士スピードウェイには朝から多くの観客が来訪。第2回公式合同テストの初日が行われた。今回は、第5戦インジェにスポット参戦する予定の大韓民国チーム、インジェ・オートピアも急遽参加し、計20台のマシンがエンジン音を響かせた。
その中、トップタイムを記録したのは、アンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)。1分23秒424と非公式ながらコースレコードを1秒以上更新している。そして、前回の鈴鹿テストで総合2位につけたNo.7 平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)は、トップとなった僚友に0.2秒差の7番手に付け、並の新人でないことを深く印象付けた。

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No.40 伊沢拓也
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No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

午前はTEAM IMPULのデ・オリベイラと松田がワン・ツー
 前回の鈴鹿テストの前日、鈴鹿ファン感謝デーのイベントとして行われたラウンド0で発生したクラッシュにより、鈴鹿テストの走行を見送らざるを得なかったNo.62 嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsport)、そのテスト最終セッションで大クラッシュを喫したNo.39 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)も、マシンの修復も終えて今回のテストに参加し、元気な走りを見せている。また、今回のテストを欠席したNo.1 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)の代わりとして、井口卓人が1号車のステアリングを握った。また、No.15 佐藤琢磨(TEAM 無限)も欠席で、琢磨とシートをシェアする小林崇志が参加している。
 さて、朝から春の陽射しに恵まれた富士スピードウェイは、その後、春霞がたなびくような天候に。ただ、昼過ぎに出されていた雨の予報は幸い外れ、終日ドライコンディションの中でテストは行われた。
 第1セッションは、午前10時から12時までの2時間。気温18度、路面温度23度というコンディションの中、コースがオープンされると、間もなくほとんどのドライバーたちがコースへと出て行く。今回、使用できるタイヤは、前回のテストから持ち越したユーズドタイヤ1セットに加え、最大でニュータイヤ6セットまで。2日間を通じてドライだった場合には、ほぼ全チームがこの6セットを使用すると見られている。しかし、まずはユーズドタイヤでマシンの状態を確認。持ち込んだクルマを路面コンディションにアジャストするところから始まり、それぞれがセットアップメニューに取り組んだ。その中で、走り始めから好調ぶりを感じさせたのは、No.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.10 塚越広大(HP REAL RACING)、No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)といったホンダエンジンユーザー勢と、トヨタエンジンユーザーのTEAM IMPUL。これらのドライバーたちは、ユーズドタイヤの段階で、早くも1分24秒台に突入している。一方、今回、初めてスーパーフォーミュラのマシンに乗り込んだのはNo.03 チェ・ヘミン(INJE AUTOPIA)。セッション前半は、JRPドライビングアドバイザーの井出有治がマシンセットアップを進め、その後チェが乗り込んでいる。
 セッションの残り時間が少なくなってきてからは、3分の2ほどのドライバーがニュータイヤを投入。この日、最初のタイムアタックへと入って行く。ここで自己ベストを書き換えてトップに立ったのは、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)。オリベイラはニュータイヤを投入してから数周目、1分23秒877を叩き出した。これに続いたのは、チームメイトのNo.20 松田次生(TEAM IMPUL)。松田も1分23秒台に入ってくる。以下、伊沢、塚越、小暮、そしてアンドレ・ロッテラーに代わり開幕戦に出場するNo.2 ジェームス・ロシター(PETRONAS TEAM TOM'S)と続いた。
 一方、セッションは残りわずかというところで赤旗により終了。これはNo.15 小林崇志(TEAM 無限)が、ヘアピン入口でクラッシュしたため。ニュータイヤでのアタック中、100Rで一度テールが流れた後、再びグリップが回復したために、ハイサイド状態となった小林のマシンは、左サイドを大破してしまい、午後の走行には参加できなかった。また、No.1 井口も、ニュータイヤでのアタック中に攻め過ぎたということで、13コーナーでスピンアウトしている。

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No.20 松田次生
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No.32 小暮卓史

午前はトラブルがあったカルダレッリが快走を披露
 2時間のインターバルを経て、午後2時から4時までは初日の第2セッション。このセッションが始まる頃になると、富士スピードウェイの上空は雲に覆われ、時折肌寒いような風が吹くコンディションとなった。セッション途中には、雨が舞ってくるようなシーンも。しかし、コース上がウェットになることはなく、どのチームも用意してきたテストメニューをこなしていった。
 このセッションでは、気温19度、路面温度27度というコンディション。コースオープンと同時に、ほぼ全車がコースイン。ここで序盤から精力的に周回し、好タイムをマークしたのはNo.8 アンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)だった。カルダレッリは、1回目のセッション後半、ギヤが入りづらいというトラブルに見舞われ走行できなかったが、その修復を終えると、遅れていた分を取り戻すかのように走り込み、好タイムを次々マークした。
 一方、このセッションでも、午前中からの好調を維持したのは、小暮、伊沢、小暮ら。さらに、デ・オリベイラ、松田も引き続き速さを見せている。
 そんな中、セッションは開始から50分というところで、赤旗によって中断。これは、No.03 キム・ドンウン(INJE AUTOPIA)が13コーナーでスピンアウトしたため。しかし、ドンウンは、エンジンを止めておらず、赤旗提示後に自走でピットに戻った。そのため、わずか5分でセッションは再開。その再開後、間もなくトップタイムを書き換えたのは、カルダレッリ。ここで、このセッション序盤に続いて2セット目のニュータイヤを投入したカルダレッリは、午前中にデ・オリベイラがマークしたトップタイムをコンマ4秒ほど上回る1分23秒424を叩き出している。
 その後、セッションが終盤に差し掛かると、多くのドライバーがこの日の仕上げとして、ニュータイヤを装着。タイムアタックに向かう。だが、気温が16度、路面温度が21度まで下がった影響もあったのか、タイムを更新したドライバーは少数派。その中で、自己ベストを書き換えたのは、デ・オリベイラ、No.7 平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)、伊沢、松田というところ。だが、いずれもカルダレッリが中盤にマークしたタイムには及ばず。今日の総合トップは、カルダレッリが奪った。これに約100分の1秒差で続いたのは、デ・オリベイラ。以下、伊沢、松田、小暮、平川、塚越となったが、トップから塚越まではわずかコンマ2秒差と富士らしい接近戦となった。そして、テストは非公式のため更新とはならないが、コースレコードの1分24秒290を12台が上回る状況だった。
 明日21日も、午前10時〜12時、午後2時〜4時と4時間の走行が予定されている富士公式テスト。これが開幕戦鈴鹿(4/13.14)前最後の走行となるだけに、各チーム&ドライバーはやり残しがないよう、さまざまなメニューをこなす予定となっている。その中で、最後にトップタイムを刻んで鈴鹿へと向かうのは誰なのか? その結果にも、ぜひ注目してもらいたい。

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■トップ3ドライバーコメント
初日トップタイム
No.8 アンドレア・カルダレッリ (KYGNUS SUNOCO Team LeMans)

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 今朝は、ギヤボックスに問題が出てしまって、セッションの最後は走れなかったんだけど、走り始めからユーズドタイヤでのクルマの状態はすごくいいと分かっていた。だから、最初からすごく自信が持てたし、そこから少しずつクルマのセットアップを進めて行ったっていう感じだったよ。午後はそこから引き続き、クルマのセットアップに関するメニューをこなして行った。空力に関しても、足回りに関してもね。このセッション中盤には、ニュータイヤで23秒4までタイムを伸ばすこともできた。最後もニュータイヤを使ったけど、ここではトラフィックにつかまってしまって。でも、中盤とほぼ同じタイムが出せたから、ポテンシャル的にはもう少しタイムが出たんじゃないかな。いずれにしても、セクター2とセクター3では、さらにタイムを伸ばせる余地があるんじゃないかと思う。
 明日は引き続き、そこでもう少しタイムを伸ばせるように、何かを見つけないとね。だけど、今日はコースのコンディションが良くなるにつれて、クルマのバランスも良くなっていったし、常にトップ集団にいることができたし、すごくハッピーだった。前回の鈴鹿テストの後は、少しガッカリしていたから余計に。鈴鹿ではちゃんとしたコンディションで走ったのが初めてだったし、まだクルマに対して完全に自信を持って走ることができなかったんだ。でも、そのテストを経てクルマへの自信を深めたし、それが今日の結果にもつながった。だから、引き続き明日はさらに進化させたいよね。

初日2番手タイム
No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ (TEAM IMPUL)

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 今日は午前、午後ともサスペンションのテストを中心にやっていた。特に、ニュータイヤを履いた時のためのセットを煮詰めていたんだ。もう少し新スペックのタイヤを理解したいと思って。その中で、いいものもあったし、上手く行かなかったものもあったけど、いろいろなことを試せて、満足できるテストだったよ。ただ、ニュータイヤを履いた時のクルマのバランスに関しては、まだ改善の余地がある。今日のセッション最後も、ニュータイヤではさらにコンマ1秒以上、タイムを伸ばせたはずだと思うんだよね。ただ、セクター3で理想的な走りができなくて、思ったほどタイムを伸ばせなかったんだ。でも、最後のコンディションの中では僕が一番速かった。他のチームはもっとニュータイヤを使っているし、タイヤを使っているタイミングも違ったりするからね。
 でも、全体的なパフォーマンスは良かったと思っているんだ。特に、ユーズドタイヤでは、常にアドバンテージがあって、他より速かったと思うからね。ニュータイヤに関しては、これまでのスペックのタイヤと比べて、温め方を変えなくちゃいけないし、アタックのやり方も少し違ってくる。その点、KYGNUS SUNOCO Team LeMansは、すごくクルマのセットアップがニュータイヤに合っているんじゃないかと思うよ。ルーキー2人が乗っているけど、2人とも速いからね。明日は引き続き足回りのテストを続けたいと思う。今日も最後はそれほどバランスは悪くなかったし、これまでやってきたことの方向性は見失いたくないから、それほど大きなことはやらないかも知れないけどね。

初日3番手タイム
No.40 伊沢拓也 (DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

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 今日は、鈴鹿で良かった部分が、富士でもいいかっていう確認が主な作業でした。でも、鈴鹿とは少し違うフィーリングもありました。ユーズドタイヤはすごく良かったんですけど、ニュータイヤになると途端にちょっとバランスが崩れてしまったり。鈴鹿では全くそういう症状が起きなかったのに、今回はそういうことになっていたので、「なんでかなぁ?」と。それをニュータイヤを履きながら、少しずつセットアップでアジャストしていって、やっと最後はちゃんとしたタイムが出たなっていう感じでした。原因はコンディションではなくて、ユーズドタイヤとニュータイヤでのバランス変化の問題だと思いますけど、自分としては、タイム差が小さいとは言えトップタイムでもなかったですし、乗っている感覚としてはもう少しタイムが出てもいいのにな、と。ユーズドからの上がり代から言うと。それは、みんな同じ条件なんですけど、もう少しそこを何とかしたいなと思っています。
 最後のタイムアタックは、最初に出て行ったので、トラフィックはなかったんですけど、風向きが変わってしまって、ストレートが全然伸びず、セクター1が遅かったですね。あとはセクター3がもう少しっていう感じでした。この時期のテストは、コンディションが良くなり過ぎてしまうので、レース想定としては、今日の午前中がとても大事なセッションだと僕は思っていたんですけど、そこでいい感覚があって良かったです。明日は、サスペンションのテストでまだ少しやりたいことがありますし、もう1ステップぐらいクルマを速くできるようにできればいいなと思っています。