作戦計画01 : 開幕直前! 第1戦鈴鹿サーキットに向けて

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NAKAJIMA RACING

32田坂 泰啓

ドライバー:小暮 卓史

1.2013年仕様のタイヤについて〜鈴鹿実戦に向けたシャシー・セッティングについて
Q今年使用する新しい仕様のタイヤは、実際に走らせてみて、どんな特性だと受け止めていますか?
A2012タイヤは、単純にグリップ低かった。
2013タイヤは、構造、ゴム質は硬いものの、ミューは高い*。

*ミューは高い : ミュー=摩擦係数。タイヤと路面の摩擦で発生する力の大小を示す。ミューが高いほど摩擦が大きくなる。

Q現状、新しいタイヤに合わせたセッティングはどんな方向になりそうですか?
A基本的には去年の続き。2012タイヤで試したセッティングが通用する。
2009,2010タイヤでのセッティングは通用しない所もある。
Qとくに鈴鹿サーキットにおいてセッティングの「鍵」となるコーナー、セクションはどのあたりだと考えていますか?
Aセクター1(S字)が速く走れないと良いタイムはでない。
あとは、2コーナー、逆バン、デグナー2コ目のアンダーをいかに消すか。
2.今回の鈴鹿ラウンドにおけるレース・フォーマットについて
Q「レース距離300km、燃料タンク容量制限なし」という条件に対して、作戦立案において特に検討を要するポイントはどこですか?
A SF13は以前のローラに比べて燃料タンクが小さめに造られている。そのため、リーンマップ*でペースを落して走る戦いにならなければよいのだが・・・。
開幕戦は燃料タンク容量制限なしだけど距離も長い、ということは、去年(燃料タンク容量は約16L削減、レース距離250km)と条件は一緒。ただ燃料給油にすごく長い時間が必要になり、この時間がレースの勝敗を左右する可能性もある。

*リーンマップ : エンジンを制御する燃料噴射量や点火時期を回転数やアクセル踏み込みに対してどう変化させるかという"マップ"において、燃費を稼ぐためには燃料噴射量を"出力最適状態の空気と燃料の混合比"(パワー空燃比)より少なめに、すなわち空燃比を"薄め"=リーンにする。

Q燃料タンク容量制限なし、という昨シーズンとは異なる条件(今年も今回のみ)に関して、マシンの準備においてとくに留意されている点は何ですか?
A
Q現時点で、レース戦略(ピットストップとその内容)に関し、オプションを何種類ぐらい想定していますか?
(よろしければ今回、そうしたオプションを考える時に考慮されている要素についても、可能な範囲で教えてください。)
A一応戦略は3パターンくらい考えている。
内容は今は言えない。当たり前である。
Q新仕様のタイヤで300kmのレースを走るにあたって、磨耗〜性能低下についてのデータは取れていますか? 当該週の走行が始まってからさらに確認する必要はありそうですか?
A テストでのデータは取れているが、開幕戦はもう少し気温、路面温度が高くなりそうなため、もう一度確認する必要はあると思う。
3.ドライバーとの連携について
Q今シーズン、担当するドライバーが変更になった方々へ: ドライバーとのコミニュケーション、ドライビングの個性の把握は進んでいますか?
A
Q新仕様のタイヤについて、ドライバーはどのようにドライビングを組み立て、どんなコメントをしていますか?
A 気温が低かったからなのか、タイヤの特性なのか、テストでは、若干タイヤの温まりを遅く感じていた。温まったら、去年より剛性感もあり、グリップは高い。テストでは、全員タイムアップしているため、間違いないと思う。