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2013/5/30

第5戦開催地インジェサーキットを視察

スーパー耐久レース開催に合わせて視察第一弾

2013年のスーパーフォーミュラにとって、誰もが初めてのサーキットとなるのが、初開催となる第5戦の韓国インジェ・スピーディウム戦だ。8月24日〜25日のスーパーフォーミュラ開催を前に、サーキットのこけら落としイベントとして、日本のスーパー耐久第2戦が開催され、スーパーフォーミュラも視察団を現地に送った。

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ソウルからは約2時間30分。美しい渓谷の先にあるサーキット

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 韓国の北東部、カンウォンド(江原道)のインジェ(麟蹄)という街の近くに建設されたインジェ・スピーディウム。今回、スーパーフォーミュラ視察団はソウルの金浦空港からバスで移動したが、途中高速道路のサービスエリアで休憩を挟み、インジェまでは約2時間半。羽田空港からは約5時間という行程で到着した。

 高速道路を走り、インジェ市内に入ると内麟川という美しい川が迎えてくれる。この周辺はラフティングやバンジージャンプ、パラグライダーなどを楽しむことができるリゾート地として韓国でも有名で、季節を問わず多くの観光客が訪れるという。

 市内からは内麟川沿いに登っていくと、そこに姿を現したのは、『INJE AUTO THEME PARK』の文字。オートテーマパークは、インジェ・スピーディウムやホテル、コンドミニアム等を含む施設の総称だ。周囲は森に囲まれ、川も流れる自然豊かな土地に、第5戦の舞台はあった。

先進の施設を装備。韓国モータースポーツ注目のサーキット

 インジェ・スピーディウムは、全長3.880kmという長さながら、非常にアップダウンに富みさまざまなコーナーが合わせられているサーキット。下りながらブレーキングする1コーナーから急激に登り、複合コーナーであるターン5〜6に向けて再び下り、ターン7に向けてまた登る……といった具合に、ドライバーのテクニックとパワーが試される。スーパーフォーミュラではどんな戦いが展開されるだろうか……? そう期待させるコースと言えた。
 また、コース後半区間もブラインドになりそうなコーナーやタイトなヘアピンなどが組み合わされ、想像以上にサーキットレイアウトはチャレンジング。スーパー耐久に参加したドライバーたちも「コースはすごく面白い」「ここで練習したドライバーは速くなると思う」というコメントを残してくれた。

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 ピット棟をはじめとしたパドックビルは、富士スピードウェイのような2階建てで、1ピットの大きさは非常に広く、スーパーフォーミュラ参戦チームも余裕をもって作業ができるはず。また、チームのためのミーティングスペースも設置されており、スーパー耐久参戦チームも「ピット内に支障は何もない」と語っていた。
 さらに、新設のサーキットならではと言えるハイテク装備も見受けられた。コースサイドのポストには、F1などでもお馴染みのLEDを使ったフラッグ提示システムが用意されているほか、コース内に埋め込まれているセンサーにより、カメラが自動的に指定した車両を追うこともできるという。テレビモニターも最新のものが使用され、美しい映像が表示された。

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工事未完成部分も多数。スーパーフォーミュラ開催までに課題も

 土曜、日曜に開催されたスーパー耐久のレースでは、大きなアクシデントもなく終了。決勝日には、韓流スターのチャン・グンソクさんが来場し、サーキットから名誉ライセンスが授与され、さっそくコースを自らドライブしたほか、チャン・グンソクさんをはじめ韓流スターのライブも開催。日本からもファンが訪れ、大きな盛り上がりをみせた。
 ただ、スーパーフォーミュラ開催に向けては多くの課題も見られたのは事実。サーキット内の施設は決勝日になっても工事中の箇所が多く見られたほか、コースの設備面ではこれからFIAの安全基準評価を受けるものがあるなど、8月のスーパーフォーミュラ開催までに多くの課題が見られた。もちろん、今回の視察でスーパーフォーミュラ側からリクエストを伝え、インジェ側では8月までの改良を約束してくれた。

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 さらに今回感じられたのは、インジェ・スピーディウム側をはじめ、韓国モータースポーツ界に大きな熱意が感じられたことだ。「このサーキットを足がかりに、もっと韓国のモータースポーツを盛り上げたい」──そういった熱い思いは、関係者皆から感じることができた。
「スーパー耐久でも大変だったのに、スーパーフォーミュラを開催するのはもっと大変でしょう。しかし、日本の皆さんとともになんとか成功させたい」
 インジェ・スピーディウムの関係者からは、そんな言葉をもらった。

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