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　開始から5分。まずターゲットとなるタイムを記録したのは、No.34 小暮卓史（DRAGO CORSE SF14）で1分8秒117。これをすぐにNo.11 伊沢拓也（REAL SF14）が1分7秒268と書き換える。さらにSUGOを得意とするNo.18 中山雄一（KCMG Elyse SF14）が2番手に。10分過ぎまでコースインを待ったNo.38 石浦宏明（P.MU/CERUMO・INGING SF14）、No.1 中嶋一貴（PETRONAS TOM'S SF14）、No.2 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TOM'S SF14）がコースインするとタイムアップも激しくなる。14分過ぎに一貴が1分7秒070でトップに立つ。そして石浦が2番手に。だがすぐにNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ（LENOVO TEAM IMPUL SF14）が1分7秒004で一貴の前に上がる。しかし次のラップには一貴が1分6秒819と6秒台に入れて再度トップに。
　このSUGOはHonda勢も好調。No.41 ナレイン・カーティケヤン（DOCOMO DANDELION M41Y SF14）、No.40 野尻智紀（DOCOMO DANDELION M40S SF14）が相次いで2番手に。そして折り返しの30分を前に伊沢が1分6秒780で再度ラップモニターの最上位に付けた。だが、これも長く続かず、一貴が1分6秒637でトップ。ロッテラーも3番手に浮上し、30分経過時点では一貴、野尻、ロッテラー、カーティケヤン、伊沢、No.3 ジェームス・ロシター（FUJI×D'station KONDO SF14）とトップ6はトヨタエンジン、Hondaエンジンが入り乱れていた。

No.2 アンドレ・ロッテラー

　シーズン終盤の第6戦だけに、レースの結果はタイトル争いに響く。遅れては入られないデ・オリベイラも3番手に上がってくる。さらに残り15分で小暮も再び3番手まで浮上する。そしてラスト15分。セッティングが煮詰まってきたのか、昨年のSUGO勝者である野尻が、1分5秒935を叩き出してトップを奪う。これにデ・オリベイラ、一貴が並ぶ。No.8 小林可夢偉（Team KYGNUS SUNOCO SF14）は、トップフォーミュラで初のSUGOだけに、試行錯誤の走りのようで10番手だった。
　この後、各車は一端ピットイン。そして、ラスト6分で予選シミュレーションに入る。ここでNo.16 山本尚貴（TEAM 無限 SF14）が一発アタックで1分6秒073を出してくる。そしてラスト2分で、デ・オリベイラが1分6秒073で2番手、ランキングトップの石浦も3番手に。だが、今日のHondaはひと味違う。伊沢も5秒台目前の1分6秒051で2番手に。そしてラスト1分に小暮が1分5秒840と野尻のタイムを更新してトップに立つ。野尻も自己ベストを更新するも小暮に届かず2番手のまま。この野尻を上回ったのはロッテラーで1分5秒877を記録し2番手に。セットが決まった可夢偉もセクター1のファステストを記録するアタック中に、アクシデントが発生。この時点で7番手、さらにタイムを上げようとした中山がSPインでスピンし、クラッシュ。マシン後部がマシン破損し、コースサイドにストップした。これで残り30秒ほどで赤旗が提示され、走行中断。ラストアタックしていた可夢偉や他のドライバーもいたようだったが、結局、このままフリー走行は終了となった。

　これでフリー走行のトップタイムは小暮卓史。SUGOは得意と言うだけに、予選、決勝に久々に“韋駄天（いだてん）の小暮”の走りが期待される。2番手にはロッテラー、3〜5番手は野尻、伊沢、デ・オリベイラ。ランキング1、2位の石浦、一貴は6、7番手に留まった。トップ4にはHondaエンジンユーザーが3台。昨年も山本、野尻が予選1、2位となっただけに、今回の予選もHondaユーザーの活躍が楽しみだ。

No.40 野尻智紀

No.11 伊沢拓也

クルマは良くなっていますし、エンジンも悪くない

フリー走行1回目 トップタイム
No.34 小暮卓史（DRAGO CORSE SF14）

朝の走行では、調子が良くてバランスも良かったんですけど、この後、予選がどうなるかですよね。まぁ、（SUGOは）得意なサーキットなので、何とか行きたいです。クルマは良くなっていますし、エンジンも悪くないです。比較対象がないので何とも言えないんですけど、明らかにいい方向に行っていると思います。シーズンの初めよりもすごく良くなってきているので、ここだけでなく鈴鹿に持ち込んでもいい走りができると思いますし、レベルが上がってきましたね。自分の理想のイメージに近づいてきているというか、乗りやすいというか、振り回せるというか。オートポリスから良くなってはいたんですけど、オートポリスでは引っ掛かって上手くアタックできなくて。あの時は、Q1で敗退してしまったんですけど、手応え自体はありましたし、今回走ってみて思った通りいいのかな、と。SUGOはコースが短いですし、Q1では、引っ掛かりまくらないように気をつけて行きたい。朝も引っ掛かりましたから。とにかくQ1を通過して、Q3まで行って勝負したいですね。（Hondaの）後輩に負けないようにがんばります。