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　重要な一戦となるだけに、各チームも時間を無駄にしたくないのか、コースオープンの前からほぼ全車がピット出口へ列を作り、シグナルグリーンとともにコースへ飛び出していく。先頭、2番手で出たNo.8 小林可夢偉（Team KYGNUS SUNOCO SF14）、No.2 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TOM'S SF14）などは、そのまますぐにピットに戻る。彼らはタイヤを替えたあとピット出口で一端止まり、スタート練習を行う。この際、No.16 山本尚貴（TEAM 無限 SF14）がストールしてしまうシーンも。すぐにメカニックが駆けつけてエンジンを始動。事なきを得た。
　早々から全車がコース上に出たフリー走行の序盤。ただ1台、1分6秒台に入れたのは、No.20 アンドレア・カルダレッリ（LENOVO TEAM IMPUL SF14）で1分6秒851。これにNo.34 小暮卓史（DRAGO CORSE SF14）、No.10 塚越広大（REAL SF14）とHonda勢とNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ（LENOVO TEAM IMPUL SF14）が続く。
　ランキングで1、2位のNo.38 石浦宏明（P.MU/CERUMO・INGING SF14）とNo.1 中嶋一貴（PETRONAS TOM'S SF14）は、6番手、8番手に付けていたが、なかなかタイムが更新できず、ポジションが下がっていく。
　セッションも後半に入る20分経過時点で、SUGOを得意とするNo.18 中山雄一（KCMG Elyse SF14）が1分7秒150で2番手に浮上。ロッテラーも7秒340で3番手に付けると、以後は7秒前半のコンスタントラップを刻み、好調さを感じさせる。彼がポールから好スタートを切れば、独走もありそうだ。

No.20 アンドレア・カルダレッリ

　残り8分となって、小暮が1分6秒701を出してカルダレッリを抜き、計時のトップへ名前を持ってきた。結局、このタイムがこのフリー走行の最速となった。小暮も7秒前半から中盤のタイムで、昨日から好調さを維持しているようだ。予選Q3の失敗が残念だったが、決勝では巻き返しに期待が高まる。
　終了近くにデ・オリベイラも僚友のカルダレッリに次ぐ1分7秒200で3番手タイムを出す。これでこのセッションは、小暮の後ろにLENOVO TEAM IMPULの2台が並ぶ形に。その後ろは、昨年のSUGOで一時はトップを走った中山。ポールのロッテラーは、タイム的には5番手止まりだったが、状態は良さそうだ。
　これに対し、ランキングリーダーで予選3位の石浦は11番手。コンスタントラップも7秒後半に思われる。石浦を追うランキング2位で予選2位の一貴も終盤まで14番手付近で、最後にタイムアップするも9番手で終える。予選4位の山本、予選5位で昨年の勝者No.40 野尻智紀（DOCOMO DANDELION M40S SF14）も17、12番手と下位で終わる。燃費チェックや他のセットを試しただけと言うことなら良いが、この4台は決勝へ少々不安を感じさせた。

目標としては表彰台。ポイントは絶対取りたい

フリー走行2回目 トップタイム
No.34 小暮卓史（DRAGO CORSE SF14）

昨日(の予選)は、ちょっとタイヤの内圧不足というか、僕の温め方の問題で、Q3の最後はああいう状態（Q3最下位）になっちゃったんですけど、やっぱりクルマ本来のポテンシャルはすごく高いと思うので、それを決勝で出したいです。ただ、ポジションが8番手なので、上手いことスタートして、何とかいいレースをしたいですね。気持ち良く走りたいです。
アンダーステアとかは、やっぱり出る所は出ますよ。でも、まぁ燃料を積んだなりだと思いますし、操縦性はそんなに悪くないです。ダウンフォースをそんなに削っているということはないですけど、レインボーの立ち上がりで（アクセルを）踏めていて、バックストレートのスピードも伸びている。去年とは雰囲気的に全然違います。連続周回でもタイムが落ちなかったですし、悪くないのかなと思います。
（レースは）やってみないと分からないですけど、自信はありますし、がんばりたいです。僕、SUGOではあまりごちゃごちゃ（となるアクシデント）に巻き込まれたことがないんですよ。だから、今日もそこら辺は上手く何も関係せず行きたいですね。あとスタートが肝だと思っています。悪くはないと思うんですけど、練習でそれほどいいスタートができたかっていうと、そうでもなかったので。ただ、練習の時ぐらいの感じでスタートできれば、抜かれることはないかなと思います。目標としては、本当は表彰台に行きたい。でも、（新チームとしては）ステップがあると思うので今日はポイントは絶対取りたいと思っています。