フォーミュラ・ニッポンの基本ルール
予選日には2回の走行がある。フリー走行でマシンやタイヤのセッティング、コースの確認を行う。続く公式予選はノックアウト方式で行われる。この方式は走行時間をQ1、Q2、Q3と3つに分ける。Q1、Q2では一定数のラップタイム下位が切り捨てられ、その時点の順位で決勝グリッドが確定する。Q3ではポールポジション(予選1位)を含む上位が決まる。
予選によって決まった順位で、決勝レースのスターティンググリッド(停車位置)が決定する。グリッドはポールポジションを先頭に横1列2台が互い違いに並ぶ。指定の時間までにグリッドに着けないとピット出口からのスタートとなる。エンジンを始動後、1周のフォーメーション・ラップ(追い抜き禁止)を行い、再度グリッドに着く。フォーメーション・ラップ中に遅れた者は最後尾のグリッドに着く。シグナルランプの赤灯がすべて消灯したら、決勝レースがスタートする。
決勝レースでは、大会によってピットイン回数、給油、タイヤ交換が決められている。作業は6名で行い、うち1名が停止発進の指示を行い、給油には給油担当と消火器担当と2名があたり、タイヤ交換は4本を3名でやることになる。このため、メカニックの手際も勝敗を左右する。
決勝レースは、通常は1回の決勝レースで距離は220〜250km。最終戦鈴鹿は2回の決勝レースが予定されている。悪天候などで競技時間が2時間を超えた場合は、2時間を過ぎて先頭車両がゴールした時点で終了となる。トラブル処理でセーフティーカーが先導して走った場合も競技距離に含まれる。
シリーズ各戦の決勝レースで1位から8位のドライバー、チームに、別表の通りポイントが与えられる。第1〜6戦は1大会1レース制で、第7戦鈴鹿は2レース制となり、1レース制とは違うポイントとなる。なお、予選1位(ポールポジション)にはドライバーのみ1点が与えられ、2レース制の第7戦はそれぞれの予選1位に1ポイント与えられる。チームは毎戦所属2台までを合計する。シリーズ全7戦のポイントを合計し、最上位がチャンピオンとなる。同点の場合は優勝の回数、それも同じならより上位の入賞回数が多いものが上位となる。数が多いものが上位となる。
■2012 選手権ポイントシステム | |||||||||||
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順 位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位以下 | ポールポジション | |
1大会 1レース | 10 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 | 1 | |
1大会 2レース | 5+3 | 4 | 3 | 2.5 | 2 | 1.5 | 1 | 0.5 | 0 | 1 | |
※2レース制に限り第1レース、第2レースの勝者に通常ポイントとは別に3ポイントが与えられる。 |
安全かつ公平な競技のため、規則違反にはペナルティが課せられる。スタート時のフライング、黄旗(トラブル処理中の追い越し禁止の指示)無視、ピットでの作業違反、ピットレーンの制限速度違反、危険行為などを行った場合は、違反の程度によりピットレーン通過(ドライビングスルー)、ピットでの一定時間停止(ピットストップ)、競技結果へ加算、タイム取り消し、失格などの罰則を受ける。レース中のペナルティは、ストレートのフラッグポストで黒いボードにペナルティの内容、カーナンバーで示される。