開幕戦から約1ヶ月。2010年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦は、5月22日(土)~23日(日)、栃木県・ツインリンクもてぎに舞台を移して行なわれた。開幕戦に続き、今回も超僅差のタイムの中争われた予選で今季初、自身2度目のポールポジションを獲得したのは、№19 J.P.デ・オリベイラ(Mobil 1 TEAM IMPUL)。わずか100分の2秒差の同タイムで№36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)、№32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)と続き、さらに100分の6秒差で№1ロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION RAING)、そこから100分の2秒差で№10塚越広大(HFDP RACING)と続いた。
No.18 平中克幸
盛夏を思わせる晴天に恵まれた22日(土)。午後2時25分からのノックアウト予選は、気温28℃、路面温度47℃というコンディションの中で開始された。まず行なわれたのは、14台中3台が振り落とされる20分間のQ1。ピット出口がオープンされると、間もなく全車コースインする。この中で、最初からニュータイヤを装着してコースに入ったのは№18平中克幸(KCMG)、№29井口卓人(DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING)、 No7ケイ・コッツォリーノ(Team LeMans)の3台。それ以外のドライバーは、午前中に使用したユーズドタイヤでコースイン。マシンの状況を確認し、一旦ピットに戻る。その間に、平中だけは最初のタイムアタックを行い、1分35秒393というタイムをマークした。それをユーズドタイヤで上回ってきたのが、小暮。小暮はこの時点で、1分 35秒235までタイムを伸ばしていた。その後、20分間のセッションが残り10分を切ったあたりで、コッツォリーノが2セット目のニュータイヤを投入。さらに、残り5分となったところでロッテラーがコースインすると、これをきっかけに、残る全車がニュータイヤを装着して、タイムアタックへと向かった。平中もさらにもう1セット、ニュータイヤを投入。アタックへと向かう。ここでトップタイムをマークしたのは、ユーズドでも速さを見せた小暮だった。これにオリベイラ、№20平手晃平(Mobil 1 TEAM IMPUL)、ロッテラー、デュバル、塚越と続く。ニュータイヤを2セット使用した平中は7番手でQ1突破を果たした。一方、ここで敗退となったのは、コッツォリーノ、№16井出有治(MOTUL TEAM 無限)、井口の3台となった。
No.32 小暮卓史
10分間のインターバルを経て、10分間で行なわれるQ2が開始されたのは、午後2時55分。ここではセッションが始まっても、どのマシンもピットにしばらく待機。残り時間が6分となったところで、小暮がいち早くエンジンを掛けピットから動き出すと、これを合図に、他のマシンも一斉に動き始めた。ここでチェッカー目前にトップタイムとなる1分34秒144を叩き出したのは塚越。ここから100分台の僅差で、デュバル、ロッテラー、オリベイラ、小暮と続く。一方、やはり100分台の差でQ3進出を逃してしまったのは、№31山本尚貴(NAKAJIMA RACING)、№8石浦宏明(Team LeMans)。さらに、アタック中の3コーナーでミスしてしまった№2伊沢拓也((DOCOMO TEAM DANDELION RAING)もQ3進出を果たすことができなかった。
No.19 J.P.デ・オリベイラ
さらに10分間のインターバルを経て、いよいよポールポジションを賭けた10分間のQ3が、午後3時15分に開始される。ここでは、残り時間が約6分半となったところで、まずロッテラーがコースイン。これに続いて、平手、№37大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM’S)、オリベイラ、デュバル、小暮、塚越がコースイン。Q2まででニュータイヤを全て使用した平中は、残り4分というところでコースに入った。 Q1、Q2と同様、ここでも1ミスで大きく順位が入れ代わる超僅差の戦い。ここで、最終的にトップに立ち、ポールポジションを奪ったのは、オリベイラ。これに全くの同タイムでロッテラー、小暮と続いた。
明日の決勝は雨という天気予報が出されているが、上位グリッドにはウェット路面を得意にしているドライバーがズラリ。この中から誰が抜け出すのか、非常に興味深い展開となりそうな気配だ。