夏休みシーズンを迎えた7月17日(土)、富士スピードウェイではフォーミュラ・ニッポン第3戦の予選・決勝に先立ち、2回のフリー走行が行なわれた。その最初のセッションでトップタイムを奪ったのは、№8石浦宏明(Team LeMans)。これに№36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM’S)、№1ロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、№19J.P.デ・オリベイラ(Mobil 1 TEAM IMPUL)と続いている。
今週の前半は風雨が激しく、荒れた天候となった富士周辺。しかし、昨日からは一気に好天に恵まれ、真夏の青空が広がった。この天候は週末を通して続く見込みだが、ドライバーにとってもマシンにとっても、厳しいレースとなることは間違いない。
そんな中、午前9時から第1回目のフリー走行が開始された。セッション開始時点でも気温は26℃、路面温度は29℃まで上昇し、汗ばむようなコンディションとなった。今回は、土曜日と日曜日の2日間を通して、使用できるタイヤがユーズド1セットとニュー4セットということで、朝の走行ではほとんどどのドライバーもニュータイヤは使用しなかった。唯一、このセッションでニュータイヤでの走行となったのは、今回、土曜日のフリー走行を活用してテストだけを行なうことになった№3松田次生(KONDO RACING)。残るドライバーは、午後のセッション最後にニュータイヤを1セット使用し、予選シミュレーションを行なうと見られている。
このセッションでは、コースがオープンされると、半分ほどのマシンがコースイン。マシンの状態をチェックする。その後、開始から数分というところで、石浦が早くも1’26.747というタイムをマークした。これに続いて、ロッテラーや№31山本尚貴(NAKAJIMA RACING)、№32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)らが1分27秒台前半までタイムを伸ばしてくる。一方、セッション前半は走行せず、路面コンディションの好転を待っていたのが、デュバルと №20平手晃平(Mobil 1 TEAM IMPUL)。デュバルは走り出して間もなく1’27.128というタイムをポンと出し、セッション3番手に滑り込んできた。これとほぼ同時に自己ベストを更新して4番手につけたのは、ランキングトップのオリベイラ。しかし、45分のセッションを通じて、石浦のタイムを上回ったドライバーはいなかった。この結果、石浦がトップ。以下、ロッテラー、デュバル、オリベイラと外国人勢が続いた。一方、ランキング4位につけている№10塚越広大(HFDP RACING)は、セッション終了間際、100Rでストップ。だが、これはトラブルではなく、ガス欠のため。今回のレースは200㎞と距離が短く、スタート時の燃料搭載量も勝負を分けるポイントとなるため、どこまでガソリンを吸うことができるかをテストしていたということだ。
注目のフリー走行2回目が開始されるのは、午後1時50分から。このセッションは午前中よりも長く、1時間で行なわれるが、終盤にはいよいよタイムアタックシミュレーションが見られるはず。これが明日の予選タイムを占うものになる。