午前中に行なわれたフリー走行1回目終了後、梅雨明け宣言が出された東海地方。富士スピードウェイもまさにカンカン照りの真夏日となり、午後に向けて暑さを増していった。
そんな中、午後1時50分からフォーミュラ・ニッポン第3戦のフリー走行2回目が開始された。この時点で気温は31℃、路面温度は48℃。路面温度に関しては、すでに午前中よりも20℃近く高くなっていた。コースがオープンされると、間もなくほとんどのマシンが午前中に使用していたユーズドタイヤを装着してコースイン、周回を重ねて行く。しかし、タイヤの摩耗が進んでいることや路面温度が高くなったことが影響し、多くのドライバーはオーバーステアの状態になりながらの走行となる。その影響で、軽くスピンするマシンも多かった。中でも開始から約9分という時点で、№3松田次生(KONDO RACING)がプリウスコーナーのブレーキングでバランスを崩してスピン。一時ストップする場面もあった。だが松田は、オフィシャルの押しがけによってピットに戻り、テスト走行を続行している。
その後も各ドライバーは細かなセットアップの調整を行なっていたが、1時間のセッションが丁度中盤に差し掛かったところで、ルーキーの№29井口卓人(DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING)がニュータイヤを投入。他のドライバーに先駆けてタイムアタックを行なうと、1分28秒 055というタイムをマークする。その後、セッションの残り時間が約15分となったあたりでは、№20平手晃平(Mobil 1 TEAM IMPUL)や№7ケイ・コッツォリーノ(Team LeMans)らがニュータイヤを装着してコースイン。さらに残り時間が10分を切ったあたりからは、残るマシンもニュータイヤを装着してタイムアタックへと向かった。しかし、終盤アタックに入ったドライバーの何人かは、コースインのタイミングがほぼ同じということで団子状態になってしまい、クリアラップを取れないドライバーも多かった。その中で2番手に対しコンマ2秒余りの差を付ける1分26秒888というタイムをマークしてトップを奪ったのが、富士を得意とする№36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)。前回のもてぎ戦から復調の兆しを見せ始めたディフェンディング・チャンピオンの№1ロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が2番手。以下、№32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、№19J.P.デ・オリベイラ(Mobil 1 TEAM IMPUL)と、ランキングを争っているドライバーたちが、上位にズラリと並んだ。
明日の予選は、午前9時15分からということで、コンディション的には今日のフリー走行とほぼ同じになることが予想されるが、その中でPPを獲得するのは誰になるのか。また違った展開が待っているのかも知れない。