2012 Formula NIPPON
2011年開幕戦
新たな季節を迎えるとき、誰もが期待と緊張に包まれる。全日本選手権フォーミュラ・ニッポンも2012年の開幕が間近に迫った。開幕戦は世界に知られるテクニカルコース、鈴鹿サーキット。果たしてどんなレースが展開され、誰がシーズンの流れを掴むのか? 待望の開幕戦は4月14日(土)予選、15日(日)決勝となる。
今季の注目はカムバック選手をはじめとする4人のチャンピオン経験者が揃ったことだろう。昨年、初タイトルを手にしたNo.1 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)、そして一昨年の王者であるNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)。1年のブランクで復帰した09年覇者のNo.8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)は、これまでホンダエンジンユーザーのチームに所属していたが、今季はトヨタエンジンとなる点も注目したい。そして2年ぶりのレギュラー参戦となる07、08年と連覇したNo.20 松田次生(TEAM IMPUL)。誰もがタイトルを争う実力を持っており、チャンピオン争いの中心人物は、まずこの中から出てくるだろう。
なお、彼らチャンピオンの栄誉を讃えると共に、ファンにもタイトルや勝利にも関心を持ってもらおうと、今季はマシンに「チャンピオンステッカー」と「優勝ステッカー」を貼ることになった。一目で選手のタイトル獲得や勝利数が分かることになる。ここにもぜひ注目してほしい。
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もちろん、彼らだけでなく悲願のタイトル獲得に挑むNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、2年目勝負の年となるNo.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)も間違いなくチャンピオン候補に挙がるだろう。そして、昨年の開幕戦鈴鹿でポールポジションを獲得したNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)やその宿命のライバルと言えるNo.41 塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。勝利に飢えている中堅も誰が出てくるか楽しみである。
今季のルーキーはNo.3 安田裕信(KONDO RACING)のみだが、2年目のNo.31 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)やNo.38 国本雄資(Projectμ/cerumo・INGING)、No.64 嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports)らも含め、周囲を驚かす活躍を期待したい。
No.1 アンドレ・ロッテラー
No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
今季はスポーティング・レギュレーション(レースの競技ルール)が若干変更になった。まず決勝レース中のタイヤ交換の義務がなくなった。つまりタイヤ無交換の作戦もありうるわけだ。
ただし、最終戦を除く6レースが250kmレースとなったため、燃料搭載量との関係からノーピットはあまりにもギャンブルだろう。この新しいルールをいかにドライバーとエンジニア、監督が見極めて作戦を練るのか。オーソドックスにレースの半ばで、燃料補給とタイヤ交換を行う者もいるだろうし、最初か最後に最低限の燃料を給油してタイヤ無交換で出る、スプラッシュを掛ける者もいるかもしれない。
パワーで行くか、燃費で行くか。エンジンメーカーも含め知恵と技術の戦いも注視したい。
No.8 ロイック・デュバル
No.20 松田次生
さて、開幕戦の舞台となるのは、日本のモータースポーツの原点である鈴鹿サーキット。F1ドライバーをはじめ、エキサイティングでお気に入りと言うドライバーが数多い。それはコーナーの種類が低速のヘアピン、テクニカルなS字や逆バンク、高速の130Rまで多彩にあり、超高速から思いっきりブレーキング勝負できる、1コーナーやシケインとレースをおもしろくする要素がたっぷりあるからだ。お薦め観戦ポイントを書き出したら切りがない。
このコースを得意とするのは、やはり日本人で“韋駄天”の異名を取る小暮だろう。彼とチャンピオン経験者4人、そしてそこに食い込む若手やカムバック組。この中の誰が鈴鹿で勝利し、上位入賞で今シーズンの主導権を握るのか? 非常に見どころ、楽しみどころの多い開幕レースとなりそうだ。
また、今年も鈴鹿のビッグレース開幕戦は2&4レース、つまり日本の4輪最高峰のフォーミュラ・ニッポンと2輪の最高峰JSB1000が同時開催となる。ぜひ2輪のおもしろさも楽しんでほしい。さらに今年は鈴鹿開業50周年と言うことで、数々のイベント、アトラクションも用意されている。中でも日本のフォーミュラレースファンを二分したと言ってもいい星野一義氏(現TEAM IMPUL監督)と中嶋悟氏(現NAKAJIMA RACING監督)が現役時代にドライブしたF1マシン(*)のステアリングを再び握ってデモレースを行うという、レースファンなら見逃したくないイベントもある。
4月14、15日は、ぜひ鈴鹿サーキットで、フォーミュラ・ニッポン開幕戦を存分に味わってほしい。
*星野氏は国内のテストでF1マシンを操っていた
No.37 中嶋一貴
No.32 小暮卓史
ステッカー添付イメージ
左)アンドレ・ロッテラー選手/右)松田次生選手
今シーズンより、チャンピオン獲得者および各大会勝利ドライバーの各マシン(カメラカバー)に『勝星ステッカー』を貼付します。
ステッカーは『チャンピオンステッカー』『優勝ステッカー(過去シーズン)』『優勝ステッカー(今シーズン)』の3種類。
■チャンピオンステッカー ・タイトル獲得数の☆、ドライバー名、獲得年 ・貼付対象 : フォーミュラ・ニッポン シリーズタイトル獲得ドライバー |
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■優勝ステッカー(過去シーズン) ・過去の優勝数の☆ ・貼付対象 : 過去シーズンに於けるフォーミュラ・ニッポン 各大会優勝ドライバー |
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■優勝ステッカー(今シーズン) ・今シーズン中の優勝数の○ ・貼付対象 : 当該シーズンに於けるフォーミュラ・ニッポン 各大会優勝ドライバー |