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　序盤、積極的に走ってきたのは、No.16 山本尚貴、No.15 佐藤琢磨のTEAM 無限コンビ。しばらくの間、2台でワン・ツーを占める。開始から10分を過ぎるとNo.20 松田次生の1分38秒585で、以下No.32 小暮卓史、No.40 伊沢拓也がトップ3となる。この後、38秒中盤でNo.20 松田とNo.32 小暮がトップを入れ替える。そして、終盤のターゲットタイムはNo.32 小暮の1分38秒486となる。
　そしてラスト15分。まず最初にニュータイヤを履いたNo.15 佐藤が、1分38秒775で3バテに飛び込む。そしてラスト10分で各車はピットに戻り、ほとんどがニュータイヤもしくは、スクラブ（慣らし）を終えたタイヤでコースイン。

No.20 松田次生

　上位に食い込みそうな中間タイムを出していたNo.2 ジェームス・ロシターだったが、スプーンでダートに飛びだしてしまい、アタック失敗。スーパーフォーミュラでの初セッションは不本意な15番手で終えることになる。
　上位陣のアタックでは、まずNo.40 伊沢が1分38秒214を記録してトップで表示される。この直後、ここまで10番手以下だったルーキーのNo.7 平川亮が一発のアタックを決めて、この時点の3番手に飛び込む。これにはスタンド、そしてパドックからも歓声が上がった。
　ここでチェッカーが出て、あとはフィニッシュラインを通過するマシンのタイム待ちだ。ここで、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ（Lenovo TEAM IMPUL）が1分38秒431で伊沢を上回り、トップにつける。しかし、直後にNo.20 松田が記録したタイムは1分38秒202だ。これでチームメイトを抜いてトップを奪う。No.32 小暮も途中タイムでは期待を持たせたが、コース終盤でタイムを延ばせずこの時点の4番手で終わる。
　これで決まりかと思われたが、最後の最後でNo.16 山本が1分38秒127を叩き出し、最上位を奪っていった。参戦2年目の2011年開幕戦鈴鹿でポールポジションを獲得している山本だが、その後は思うような結果を残せていない。得意の鈴鹿で、2回目のポール、そして初優勝を決めたいところだ。だが、セッションの2、3番手の松田、伊沢との差は0.1秒以内。トップからほぼ1分以内には15台がひしめく。今季はこれまで以上の混戦、激戦が予想される開幕戦予選日のフリー走行となった。

No.40 伊沢拓也

まずは幸先のいいスタートは切れたと思う

フリー走行1回目 トップタイム
No.16 山本尚貴（TEAM 無限）

　公式合同テストからデータをいろいろ見直して、良かれと思われるものを詰め込んできました。最初、僕のタイヤはみんなと条件が違って、結構古い感じのタイヤだったので、あまり良くないかなと思っていたんですけど、走り出してみたら思いのほかタイム的に上の方にいられたので、「これは新品を履いたらいいところに行けるかな」という手応えはありました。そこからニュータイヤを履くまでには、いろいろと用意していたアイテムとかメニューをこなしました。そして、最後ニュータイヤを履く時に、それを全部つなげたという感じで、今のところ順調にきていると思います。
　朝イチ（フリーの走り出し）は、路面状況もあまり良くなかったですけど、ニュータイヤを履く頃には良くなってきましたね。気温も上がっていますし、テストの時のような36秒台は出ないと思いますけど、あまりそこにはとらわれずに行きたい。本番は今日ですから。まずは朝のフリー走行で調子が良かったので、予選でもこの好調を維持して、ポールポジションを獲れるようにがんばります。
　朝のアタックは特にミスもなかったですけど、午後はタイヤの温め方が上手く行けば、もう少し上げられると思いますし、上げないとポールは獲れない。（タイムが）僅差ですし、ワンミスでポジションを下げてしまいますし、誰にでもチャンスがあると思いますから。今朝にトップタイムだったからポールを獲れるっていうわけではないですけど、まずは幸先のいいスタートは切れたと思うので、とにかく予選が楽しみです。チームのみんなが一生懸命がんばってくれているので、期待に応えたいと思います。