SUPER FORMULA Official Website

　全日本選手権スーパーフォーミュラの第3戦は決勝日を向かえた。決勝レースを前に、午前9時05分から30分間のフリー走行が行われた。舞台となる富士スピードウェイは、早朝にパラパラと小雨も降った。だが、昨日よりは雲も少なく、日差しもあって天候はこのセッションでの天候は問題なさそう。気温は26〜27度、路面温度は31〜33度、コースはドライ。

　セッション開始から5分を過ぎ、ターゲットとなるトップタイム1分26秒608を出したのはNo.62 嵯峨宏紀（TOCHIGI Le Beausset Motorsports）。燃料が少なめで軽量なのかもしれないが、決勝セッティングで予選並みのタイムと良い状況なのかもしれない。続いて1分26秒台に入れたのは、No.2 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TEAM TOM'S）、1分26秒693で2番手につける。そして、この週末好調のNo.38 平手晃平（P.MU/CERUMO・INGING）が1分26秒652を出してトップに上がる。ロッテラーも1分26秒690とタイムを詰めるが、平手には届かない。
　セッションの中盤となる15分経過時点で、トップは平手、続いてロッテラー、嵯峨、No.32 小暮卓史（NAKAJIMA RACING）、No.10 塚越広大（HP REAL RACING）、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ（Lenovo TEAM IMPUL）の順となる。トップ平手は、17分過ぎに1分26秒619までタイムを詰め、その後もコンスタントに1分26秒台で周回する。ライバルたちが一発で26秒台、コンスタントに27秒台という中で、かなりセッティングが決まっているように見える。決勝でも良いペースで走れそうだ。

No.8 ロイック・デュバル

　ラスト10分。No.1 中嶋一貴（PETRONAS TEAM TOM'S）が、1分26秒765で3番手に浮上。そして、ここまでセッティング走行に終始していたか10番手前後だったポールポジションのNo.8 ロイック・デュバル（KYGNUS SUNOCO Team LeMans）がポンと5番手にジャンプアップすると、次の周には1分26秒536を叩き出してトップを奪った。
　だが、ラスト5分でロッテラーが1分26秒303で、デュバルを上回る。そして、セッション終了間際にNo.31 中嶋大祐（NAKAJIMA RACING）が1分26秒604で3番手に。また、開幕戦から連続でポイントを獲得しているNo.7 平川亮（KYGNUS SUNOCO Team LeMans）も終了近くに1分26秒645を出して7番手でセッションを終えた。
　このフリー走行、トップタイムは前戦の勝者ロッテラーとなった。2番手はポールポジションのデュバル。3番手にはホンダユーザートップとなる中嶋大祐。予選4位の平手が4番手。チャンピオン中嶋一貴は4番手となった。このセッションで安定した速さを見せた平手の決勝での逆襲が楽しみであり、中嶋兄弟対決も有り得そうだ。
　予選2位のNo.39 国本雄資（P.MU/CERUMO・INGING）は16番手、開幕戦優勝のNo.40 伊沢拓也は18番手と奮わなかった。

　セッション終了には、各車がグリッドに一旦静止してのスタート練習が行われた。各選手はスタート手順やクラッチミートの感触を確認し、決勝レースに備えていた。

No.31 中嶋大祐

決勝は暑くなるけど、どうなるか楽しみだね

フリー走行2回目 トップタイム
No.2 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TEAM TOM'S）

　今朝は、セクター3でのメカニカルグリップを上げるために、セットアップを試していたんだけど、昨日よりは少し良くなったと思うよ。それに、昨日はブレーキバランスが後ろ寄り過ぎたんだ。そのせいで昨日はセクター3であまりプッシュできなかった。せっかくクルマにポテンシャルがあったのに、それを使い切れなくて残念だったよ。今朝に関しては、他のクルマがどれぐらい燃料を積んでいたのか、何周したタイヤを使っていたのか分からないけど、僕自身のクルマは少し進歩したと思う。まだ完璧ではないけどね。
　レースでも同じぐらいの調子だったら、前のクルマを抜いて行きたい。オーバーテイクボタンの感触も試したし、タイヤのドロップダウンもそれほど悪くなかったよ。午後は、朝よりは暑くなるけど、どうなるか楽しみだね。