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　フリー走行序盤から積極的に周回を重ねたのは、Hondaユーザー勢。ターゲットとなるトップタイム1分08秒409を出したのは、No.10 塚越広大（HP REAL RACING）。これにNo.15 佐藤琢磨（TEAM 無限）、No.7 平川亮（KYGNUS SUNOCO Team LeMans）などが続いた。
　12分を過ぎたところでNo.2 中嶋一貴（PETRONAS TEAM TOM'S）が1分08秒109でトップとなるが、すぐにNo.32 小暮卓史（NAKAJIMA RACING）が1分07秒986で入れ替わる。小暮はさらにタイムを更新。2番手にはNo.20 松田次生（Lenovo TEAM IMPUL）も浮上。
　このころ、ようやくNo.8 ロイック・デュバル（KYGNUS SUNOCO Team LeMans）がコースイン。周回毎にタイムを縮めていく。そして、20分過ぎにあっさりと1分07秒551を記録してトップに立つ。だが、トップ争奪戦はまだ収まらない。すぐにNo.2 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TEAM TOM'S）が1分07秒527で、さらに中嶋一貴が1分07秒491、松田が1分07秒306とトップが変わっていく。ここにNo.39 国本雄資（P.MU/CERUMO・INGING）、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ（Lenovo TEAM IMPUL）らも2、3番手に食い込んでくる。

No.2 アンドレ・ロッテラー

　セッションも半ば、30分を過ぎたところでデュバルが1分06秒902で、1分07秒049まで縮めていた松田を抜き、再びトップを奪う。この時点では、トップがデュバル、以下は松田、国本、ロッテラー、一貴、デ・オリベイラ、No.16 山本尚貴（TEAM 無限）という順。
　ラスト10分となると、各車が一旦ピットイン。ニュータイヤに履き替え、予選に向けた最終確認、アタック想定の走行となる。
　ラスト6分、まずロッテラーが1分06秒049でトップに。これを許さなかったのは、やはりデュバルだ。1分05秒889とただ一人1分05秒台に入れてくる。ラストアタックで小暮が1分06秒417で3番手に飛び込む。続けて松田が1分06秒434で4番手。だが、最後の最後に一貴が06秒414とわずかに松田を上回り、4番手となり走行時間を終了。ランキング2位のデュバルがトップタイムを獲得。2番手が同トップのロッテラー。3番手には小暮が入り、Honda製のトップに。4番手は2012チャンピオンの一貴。5、6番手にはLenovo TEAM IMPULの松田とデ・オリベイラが並んだ。ランキング3位の山本は7番手。国本が8番手。
　開幕戦鈴鹿に参戦後、インディで初優勝を飾り、再びスーパーフォーミュラに戻ってきた佐藤は9番手。佐藤は「山本選手とお互いテストのプログラムを分けていて、ポジション以上に良いところ、悪いところを見つけたのが良かったですね。チームもいい緊張感とポジティブさがあり、予選に向けてとても良い感じです」と前向きに語っていた。
　このセッションの終盤は1コーナーなど砂などダストが浮き滑りやすかったのか、ロイックや一貴、琢磨もコースアウトを喫するシーンがあった。幸いスタックするマシンはなかった。

No.32 小暮卓史

フリー走行1回目 トップタイム
No.8 ロイック・デュバル（KYGNUS SUNOCO Team LeMans）

　セッションの最初は、路面にいっぱい埃が積もっていたから、コンディションがすごく悪くて、みんな苦しんでいたと思う。路面のグリップが低くて、セットアップの良し悪しを判断するのも難しかった。タイムは出ているものの、セッティングにはまだ満足は行っていないし、ちょっとセットアップには苦しんでいるよね。セッション中、1回、1コーナーで飛び出してしまったけど、あれは限界を探ろうとトライしていたから。ちょっと限界を超えてしまったけど、問題ないよ。
　去年の後半戦からは、チームとともにすごく進化して、常に僕らの戦闘力は高い。今年だって、最初から常に予選では上位を争ってきた。だから、予選に向けては、期待もしているし、自信も十分だよ。ただ、もしポールポジションが獲れなかったとしても、それはそれで仕方がない。いつもの週末と同じようにベストを尽くすだけさ。もちろんSUGOでは、フォーミュラ・ニッポンに初参戦した年から常に気持ち良く走れているサーキットだし、毎年表彰台に立っている場所。だから、今日の午後もポールが取れるようにベストを尽くしてがんばるよ。