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2014 SUPER FORMULA

Round4 Twin Ring Motegi

  • Twin Ring Motegi
  • 公式予選 8月23日(土) / 決勝レース 8月24日(日)  [52 Laps : 249.652 km]
    ツインリンクもてぎ : 4.801 km

Qualifying

Result Review

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが今季2回目のポールを獲得!
ルーキー野尻がHonda&自己最高位の2位となる!! 3位は復帰のデュバルが入る

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No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

全日本選手権スーパーフォーミュラの第4戦の公式予選が、8月23日(土)にツインリンクもてぎ(栃木県)で行われた。この予選では、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)が、コースレコードを更新する1分32秒31を記録して、今季2回目のポールポジションを獲得した。決勝レースは24日(日)15時ちょうどにスタートする。

2014-08-23
Q1 13:15-13:35 天候:曇り コース:ドライ 気温:32度 路面温度:38度
Q2 13:45-14:00 天候:曇り コース:ドライ 気温:32度 路面温度:38度
Q3 14:10-14:17 天候:曇り コース:ドライ 気温:32度 路面温度:39度

山本が今季Honda初の予選セッショントップを掴む

 例年、灼熱のコンディションで行われるこのレース。練習走行が行われた22日(金)は、まさにうだるような暑さだったが、予選日は若干太平洋高気圧が弱まり、暑さも和らいだ。それでも、午前中のフリー走行は晴天。午後の予選は空に雲が広がり、コンディションは少し変化している。
 気温32℃、路面温度38℃というコンディションの中、20分間で行われるQ1が始まったのは、午後1時15分。まずは各車、午前中に使用したユーズドタイヤでクルマの状態をチェックする。そして、残り時間が7分を切ったあたりから、各車がニュータイヤを装着してコースイン。Q2進出をかけたタイムアタックへと向かった。ここでまず1分33秒289というタイムを出し、トップに立ったのは、No.3 ジェームス・ロシター(フジ・コーポレーションKONDO SF14)。セッション残り時間1分という所で、そのタイムを大きく縮めてきたのは、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)。さらに、No.40 野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40T SF14)がそれを上回ってくる。
 その直後、野尻のタイムを破ったのは、ディフェンディングチャンピオンのNo.1 山本尚貴(TEAM 無限SF14)。結局、山本のタイムを上回ったドライバーはおらず、Q1では山本、野尻とHondaエンジンユーザーが今季初めてのワン・ツーとなった。これに続いたのは、2ヶ月ぶりのレーシングカードライブ、スーパーフォーミュラに関しては、5月の第2戦以来3ヶ月ぶりというNo.8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO SF14)。以下、デ・オリベイラ、No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)、ロシター、No.39 国本雄資質(P.MU/CERUMO・INGING)、No.20 ナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL SF14)と続いた。一方、ここでは5台がノックアウト。No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING SF14)、No.10 塚越広大(HP SF14)、No.18 中山雄一(KCMG Elyse SF14)、No.62 嵯峨宏紀(DENSO Le Beausset SF14)、No.2 中山友貴(TEAM 無限SF14)は、Q2進出を逃した。

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No.40 野尻智紀

Hondaエンジン快進撃!ルーキー野尻がQ2を制す

 10分間のインターバルを経て、7分間のQ2が始まったのは、午後1時45分。このセッションでは、コースがオープンされるとすぐに多くのクルマがニュータイヤでコースイン。真っ先にコースに出たのは、今回アンドレ・ロッテラーの代わりに出場となったNo.36 アンドレア・カルダレッリ(PETRONAS TOM'S SF14)。これに続いて、デ・オリベイラ、カーティケヤンがコースに出ると、アウトラップでカルダレッリをオーバーテイクし、真っ先にアタックへと向かった。ここで一気に1分32秒792という好タイムをマークしたのは、デ・オリベイラ。
 だが、その真後ろについていたカーティケヤンは、最終コーナーでオーバーラン。縁石をまたぐ形となってスピンし、メインストレート入り口のコース上にストップしてしまう。これによって、セッションは間もなく赤旗中断に。赤旗の前にアタックラップのコントロールラインを切ったカルダレッリ、ロシター、No.7 平川亮(ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14)、野尻、No.31 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING SF14)までは、1分33秒台のタイムを出していたが、その他のドライバーはまだアタックしていない状況だった。その後、カーティケヤンのクルマの回収が終わると、午後1時57分に、セッションは残り3分で再開。
 再開されると残る13台は、間もなくコースに入り、1周のみのアタックに向かった。ここでトップタイムを叩き出したのは、ルーキーの野尻。デ・オリベイラがこれに先立ち、自己ベストを更新していたが、それを上回ってきた。その結果、デ・オリベイラは2番手。3番手には山本、4番手には石浦。以下、No.37 中嶋一貴(PETRONAS TOM'S SF14)、カルダレッリ、デュバル、ロシターと続いた。一方、ここで僅かに及ばず、Q3進出を逃したのは、No.41 武藤英紀(DOCOMO DANDELION M41Y SF14)、平川、国本、No.11 ヴィタントニオ・リウッツィ(HP SF14)、No.31 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING SF14)、そして赤旗の原因を作ったカーティケヤンとなった。

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No.8 ロイック・デュバル

もてぎ得意のデ・オリベイラが逆転のレコードタイム

 そこから10分間のインターバルを経て、いよいよポールポジションを決定する7分間のQ3が始まったのは、午後2時10分。このセッションでも、多くのクルマはピット出口オープンと同時にコースへと入る。その集団から少し遅れてコースインしたのは、ロシターと山本。この2人だけは、アウトラップを終えるとすぐタイムアタックには行った。
 そして、ロシターが1分32秒820をマークしたのを皮切りに、次々に各車がタイムアップ。その中で、Q2同様、好調ぶりをキープしたのはデ・オリベイラ。デ・オリベイラは、2周タイヤを温めてからアタックに入ると、もてぎのコースレコード(1分32秒700)を更新する1分32秒321を叩き出した。
 これに続いたのは、Q2トップタイムの野尻。野尻もコースレコードの1分32秒485をマークしている。3番手には、復帰初戦となるデュバル。以下、最後の最後にアタックをした石浦、一貴、ロシター、カルダレッリ、山本と続く。だが、セッション終了後、TEAM無限の山本と中山、KONDO RACINGのロシターは、サイドポンツーンにドライアイスを入れたままコースインし走行したことで、2014年JAF国内競技車両規則 第13章 第4条4.3.1)および4.4.1)違反と判定され、全予選タイムを抹消された。これによって、カルダレッリが6番手に。武藤から嵯峨までの順位が2つずつ繰り上がることとなった。

※2014年JAF国内競技車両規則より抜粋
第13章(スーパーフォーミュラ)第4条エンジン
4.3.1 )インタークーラー
吸入空気冷却のためのインタークーラーは1個で、インタークーラー以外のエンジンに供給される空気の温度を下げる目的または効果を持ついかなる装置、システム、手続き、構造もしくは設計はすべて禁止される。
4.4)冷却
4.4.1 )ウォーターラジエターのコアは1個で、ウォーターラジエター、オイルクーラーおよびエンジン各部の冷却は、空気のみが認められ、空気以外のいかなる物質の噴射または噴霧による方法は禁止される。

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No.38 石浦宏明
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No.37 中嶋一貴

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記者会見

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No.40 野尻智紀 / No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ / No.8 ロイック・デュバル

完璧とは言えないが、ポールポジションを獲ることができてうれしい

ポールポジション
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(No.19 Lenovo TEAM IMPUL SF14)

 今回、僕のクルマは徐々に調子が良くなって行ったという感じです。少しずつ丁寧にセッティングを変えて全セッションで進歩することができました。結果的に0.3秒も速くなったのは大きな意味を持ちますね。木曜の専有走行の時点ではポールポジションを獲れるような感じではなかったんです。でも今日は調子も戻り、Q1、Q2、Q3と良くなっていたので、特に重要となるQ3ではパーフェクトラップを狙って行きました。
 クルマのセットアップで完璧なものというのは存在しないんですよね。アジャストするとまた別のところに影響が出るということもあるし、全体のバランスを考えなきゃいけない。今回は満足のいく範囲のものだったということです。ただQ3でのアタックではS字の進入でちょっとワイドに出てしまったんです。なので次のコーナーでは入るタイミングが少し速くなってしまいました。いくつかミスもあって完璧とは言えませんでしたが、ポールポジションを獲ることができてうれしいですね。
 決勝レースは、期待ができます。なにしろフロントローからのスタートができるので、まずはウォームアップで燃料を積んだ状態でのクルマの確認をして、あとは気温やブレーキのチェックをして、レースそのものではピットストップなどの戦略をしっかり考えていきたいと思います。 photo
決勝後もこの記者会見場に来たい

予選2位
野尻智紀(No.40 DOCOMO DANDELION M40T SF14)

photo  クルマが持ち込みの状態からすごく好調で、結果につながったと思います。また、ドライビング的にもターボ車の特性を自分の中で研究し、合わせられたこともあります。クルマが結構調子がいいので、参戦1年目ながら(ポールポジションを)狙っていたんですが、(予選が2位に終わり)最初に出た感情はすごく悔しいというものでした。でも一生懸命Hondaさん、チームもいいクルマを用意してくれたので、ここまで来れたのだと思います。決勝はこの速い(1位、3位の)2人と勝負して、この記者会見場に来たいと思います。
 Q2で赤旗が出たんですが、そのとき全開でアタック中だったし、赤旗を確認したのはストレートを走行中だったので、イヤな感じがしました。不安もあったのですが、チームがすごくうまくコントロールしてくれて、「Q2は通ればいいんだから」、と言ってくれたんです。それで気楽になって落ち着いて改めてアタックすることができました。クルマの調子がいいぶん、絶対Q2は通らないといけないと思っていました。
 予選でこの場所に来れたことは僕だけでなく、皆さんもびっくりされていますよね!?(笑)  去年の今頃はF3でなかなか結果を残せない状況だったので、それを考えると信じられないような気持ちもあります。でも僕自身、ある程度の自信もあるし、予選で海外のトップドライバーの間に割って入ることができてうれしいんですが、次は超えて行きたいな、という気持ちで頑張りたいと思います。
 今回からエンジンが変わりましたが、ドライバビリティが基本的に良くなってきているのかなと思います。前回とは気候も違うので直接的な比較は難しいと思いますが、非常に扱いやすくなっています。ストレートスピードも負けてないし、すごく改善されているんじゃないでしょうか。決勝ではロングランというか、タイヤが減ったときからはこれまでも好調だったので、ガソリンを積んだ状態でクルマがうまく走れば、結構戦うことができるのではないかと思います。周りの選手のことを考えると難しい戦いになるでしょうが、こういう選手の近くで走るのは僕にとって非常に勉強になるので、しっかり近くで何をしているのかを見て、今後に繋がるレースにしたいですね。
またレースにジョイントできて本当にウレシイ

予選3位
ロイック・デュバル(No.8 Team KYGNUS SUNOCO SF14)

photo  木曜から今朝のフリー走行までは方向性が良くなかったんです。そこで予選に向けて小さな変更を継続的に続けてきました。予選では色々試しながら走ることになったんです。(6月のル・マン24時間でケガをして)1ヶ月前にはまたレースができるかどうかわからない状態だったのですが、またこうやってレースにジョイントできることが本当にうれしいですね。ファンの皆さんやサポートしてくれる方たちの前でまた走れることを光栄に思っています。
 その一方で、Q3はアタックでは、ポールポジションを獲れる勢いで走っていたんですが、最終セクターで渋滞にあってしまったんです。青旗が出ていたのに、そのブロックで期待していたようなラップタイムが出せませんでした。でもクルマ自体は悪くないので、決勝は楽しんでレースがしたいと思います。