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　走行開始前のピットロードには、ポールのNo.1 山本尚貴（TEAM 無限 SF14）とNo.2 中山友貴（TEAM 無限 SF14）、No.36 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TOM'S SF14）とNo.37 中嶋一貴（PETRONAS TOM'S SF14）、No.8 ロイック・デュバル（Team KYGNUS SUNOCO SF14）とNo.7 平川亮（ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14）という、このレースで優勝を狙うチームが1列で並び、早くもライバルをけん制する様相となる。
　各車2周目に入ろうとしたところで、ロッテラーが1コーナー出口でコースをはみ出し、ヒヤリさせるがスピンすることなく、コースへ復帰する。この後、デュバルと山本がトップタイムを応酬し、開始7分でデュバルが1分07秒944でトップに。そして、ロッテラーが2番手に。この時点で、上位陣のペースは1分08秒台をコンスタントに刻み、これが決勝のペースの目安になりそうだ。

　そして、開始10分過ぎにNo.18 中山雄一（KCMG Elyse SF14）が、1分07秒582でトップに立つ。これにわずかにタイムを上げたデュバル、07秒台に入れたロッテラーのトップ3になる。セッションも折り返し、走行15分になろうとしたところで、中山友貴がハイポイントコーナーでクラッシュ。フロントウィングを破損してストップする。これで赤旗が提示され、走行は中断した。
　この直前にデュバルがピットイン。マシンにトラブルがあったようで、この後の走行は諦め、チェック&修復に入った。SUGOと言えば自他共に認める得意コースのデュバルであるが、思うように行かなかった予選（7位）に続き、このトラブルで決勝に不安を残してしまった。

No.10 塚越広大

　走行は9時38分に再開。延長はなく残りは7分となる。ここでスパッとタイムを出したのが、No.38 石浦宏明（P.MU/CERUMO・INGING SF14）だ。中断前に3番手につけ、ラスト2分で1分07秒424を叩き出して、中山雄を抜いてトップに。さらにNo.10 塚越広大（HP SF14）も1分07秒543として2番手。これでセッションは終了し、トップ5は石浦、塚越、中山雄、デュバル、ロッテラーとなった。ポールポジションの山本は序盤こそトップタイムを競ったが、以後は1分08〜09秒をコンスタントに刻み、終盤に1分08秒006で9番手。予選2位のNo.40 野尻智紀（DOCOMO DANDELION M40T SF14）は1分07秒868の7番手で終える。
　フリー走行ゆえに燃料の搭載量やタイヤの状況などが違うため、各車のタイムの実情は分からない。ただこの走行から推測するなら、決勝ペースではややトヨタエンジン勢が優位なイメージである。しかし、トップタイムの石浦から8番手No.11 ヴィタントニオ・リウッツィ（HP SF14）までは1分07秒台。トップから1秒以内には17台がひしめいている状態。それだけにスタートやピット作業が勝敗の鍵となりそう。

　チャンピオンシップも大詰め。トヨタとHondaのエンジンバトルもヒートアップ。見どころ豊富な第6戦SUGOの決勝は、午後15時スタート。68周後、先頭でゴールを駆け抜けるのは、果たして誰になるのだろうか？

No.18 中山雄一

ずっと同じタイヤで走った。クルマは速いと思いますよ

フリー走行2回目 トップタイム
石浦宏明（No.38 P.MU/CERUMO・INGING SF14）

　クルマはとても良かったですね。途中、少し内圧が上がり過ぎてしまったのを修正して、セットアップも少しアジャストしたら、さらに最後にタイムが上がったんです。ずっと同じタイヤで走っていましたし、クルマは速いと思いますよ。
　抜けるかどうかというと、結構大変だと思うので、スタートして、その後の戦略が上手く行って、前がいない状態とかで走れたら、かなり（勝てる）チャンスはあると思います。今まで他のサーキットだと、朝のフリー走行でタイヤがタレて、結構みんな慌てているという感じでしたが、今日はそんなこともないですね。そんなに暑くもないですし、多分タイヤの持ちはいいと思います。なので、前に詰まって早目ピットインという作戦もありです。スタートの練習もいつも通り上手く行っていますし、そこも狙っていきます。