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2011 Formula NIPPON

Round6Sportsland SUGO

  • Sportsland SUGO
  • 公式予選
    決  勝
  • :2011年9月24日(土)
    :2011年9月25日(日)
  • スポーツランドSUGO:3.704 km
    決勝レース:68 Laps [251.872 km]

Race

抜群の速さと安定感でランキングトップ堅持
ロッテラーがブッチギリで今季3勝目を挙げる!
様々な作戦と駆け引きが展開した見応えあるレースに

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No.36 アンドレ・ロッテラー

9月25日(日)、スポーツランドSUGO(宮城県)で2011年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第6戦の決勝レースが行われた。No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が、今季3勝目を挙げた。2位はNo.8 石浦宏明(Team KYGNUS SUNOCO)、3位にはNo.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が入賞した。

2011-09-25 14:30-15:53 天候:晴れ コース:ドライ 気温:21度 路面温度:25度

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ロッテラーと塚越が熾烈なトップ争い

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No.8 石浦宏明
 若干曇りがちではあったが、過ごしやすい1日となった決勝日。気温は21℃、路面温度が25℃というコンディションの中、午後2時30分にフォーメーションラップがスタート。1周のパレードラップを終えて、全車正規グリッドに付くと、いよいよ注目のスタートが切られた。ここでホールショットを奪ったのは、2番手グリッドのNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)。ポールポジションのNo.7 大嶋和也(Team LeMans)はエンジンストール気味になって失速。4番手まで後退してしまう。同様に4番手グリッドの石浦もスタートに失敗して6番手に後退した。これに対して、スタートでポジションを上げたのは、3番手グリッドのNo.41 塚越広大(DOCOMO DANDELION RACING)と5番手グリッドのNo.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。この2台は、それぞれ2番手と3番手にポジションアップ。さらに、7番手グリッドのNo.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)も5番手に上がってきた。その後方では、No.10小林崇志(HP REAL RACING)がエンジンストールして、コース上にストップするハプニングも発生した。
 オープニングラップを終えると、レースは早くも動く。まず中嶋一貴とNo.3 アンドレア・カルダレッリ(KONDO RACING)が、1周を終えてピットイン。2周目を終えると、No.2 平手晃平(TEAM IMPUL)とNo.31 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、3周目を終えるとデ・オリベイラとNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)がピットに入り、タイヤ交換をしてコースに戻った。その他のトップ集団は、ロッテラーを先頭に、塚越、伊沢、大嶋、石浦という順で周回を重ねるが、次第にトップの2台が抜け出す形となった。一方、早めのピットインを行なった中嶋一貴とデ・オリベイラも、トップと遜色ないラップタイムで周回を重ね、見えない差を削り取っていく。トップ集団がピットに入った時、この2人がどの位置までポジションを上げているか。まずは、その点に注目が集まった。
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No.37 中嶋一貴
 そのトップ集団の中で、まず22周を終えて、1回目のピットストップを行なったのは、ロッテラー。ロッテラーはタイヤ交換を終えると、悠々と実質トップを守ってコースに戻る。その翌周には、伊沢がピットイン。こちらはタイヤ交換だけでなく、燃料給油も行なう。さらに、その翌周には、塚越と大嶋がピットイン。塚越も給油とタイヤ交換を行ったが、大嶋が左フロントタイヤの交換に手間取ったため、この2人のポジションに入れ替わりはなかった。その結果、1回目のピットストップを終えたドライバーのポジションは、ロッテラー、中嶋一貴、デ・オリベイラ、塚越、伊沢という順に。これに対して、最初のピットストップを大きく遅らせる作戦を取ったのが、石浦でレースのほぼ半分となる33周目にピットイン。給油とタイヤ交換を13秒4という短時間に終えた。この同じ周にはデ・オリベイラ、さらに翌周には中嶋一貴が2回目のピットイン。ここでは2台ともタイヤ交換と同時に給油も行なったが、先にピットインしたデ・オリベイラがアウトラップで猛プッシュし、後からピットに入った中嶋一貴の前に出ることに成功している。さらに、デ・オリベイラはここから中嶋一貴を突き放し、ロッテラーとの見えない差を削りたいところ。しかし、ロッテラーのペースは終始安定しており、なかなか差を詰めることはできなかった。

強烈な追い上げを見せた石浦だが…

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No.41 塚越広大
 トップを快走していたロッテラーが2回目のピットストップを行なったのは、47周終了時。ここではロッテラーもタイヤ交換と給油を行なったが、全く危なげなくデ・オリベイラの前でコースに戻った。その後、50周を終えたところで伊沢とNo.33 国本雄資(Project μ/cerumo・INGING)、51周を終えたところで大嶋が2度目のピットイン。さらに、54周を終えたところで石浦が2度目のピットインを行なう。これでロッテラーは完全な一人旅となった。デ・オリベイラとの差は13秒以上に開いていたからだ。またデ・オリベイラも中嶋一貴を突き放しており、すでに11秒以上のマージンがある。そのデ・オリベイラと中嶋の間に、滑り込んできたのが石浦。2回目の作業でも、タイヤ交換と同時に給油を行なった石浦だったが、常にレースラップタイムが速かったマージンを最後に生かす形となった。ここから、タイヤの状態がいい石浦は、1分08秒台から09秒台のラップを連発。デ・オリベイラとの差を削っていく。しかし、オーバーテイクするまでには至らなかった。
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No.33 国本雄資
 その結果、ブッちぎり状態で今季3勝目を挙げたのは、ロッテラー。デ・オリベイラが大きくポジションを上げて2位、石浦が3位に入賞。以下、中嶋一貴、塚越、伊沢、国本、大嶋の順でチェッカーを受けることとなった。
 ところが、レース後の再車検で、デ・オリベイラのマシンはリアウィングの高さオーバー、伊沢のマシンはフロントウィングの全幅オーバーで不合格となり、2台は失格に。その結果、優勝のロッテラーは変わらないものの、2位に石浦、3位に中嶋一貴、4位に塚越、5位に国本、6位に大嶋、7位にNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、8位に平手という結果となった。
 ドライバーズランキングでは、ロッテラーが38ポイントでトップをキープ。中嶋一貴が34ポイントで2位。以下、デ・オリベイラが25ポイント、塚越が23ポイントと続き、この4人が最終戦までタイトルの可能性を残した。11月5、6日、ツインリンクもてぎで行なわれる最終戦では、ロッテラーと中嶋一貴を中心に、チャンピオン争いが展開されることになるだろう。

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決勝レースダイジェスト [VIDEO LIBRARY]

記者会見

※記者会見は正式結果の発表前に行われました。コメントは暫定結果に基づいて語られています。
 No.37 中嶋一貴のコメントは暫定4位でのものです。ご了承ください。

パーフェクトなレースだった
優勝
No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)
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今日のレースはトラブルもなくいいスタートを切ることがまず大事だった。今回、僕らの作戦としては、フルタンクで走り始め、最初のピットストップではタイヤ交換だけする予定だったからね。それが結果として思い通りに運んで、僕は最後までレースをコントロールすることができたんだ。クルマも良くて、ドライビングも楽しむことができたし、チームにもすばらしい結果を残すことができた。パーフェクトなレースだったね。
SUGOは唯一勝ったことのないサーキットだったんだ。MINEサーキットもそうだけど、もうあそこでレースをすることはないからね。でも妙だよね、僕が唯一ポールポジションを獲ったことがあるのがSUGOなんだ。デビューイヤーのときなんだけどさ(笑)。なのに、勝ってないのがここSUGOだったんだから! そういう意味では次のここのレースではぜひとも呪いに打ち勝って、ポールポジションを獲りたいと思うね。
最終戦のもてぎに向けて、もうちょっとポイント差があればいいなとは思う。オートポリス(第2戦)は休んだし、予選だけでも2、3点は獲り損ねてるしね。確かに僕にはアドバンテージがあるけれど、2レースあって、そのつどボーナスポイントがあるから、楽な展開になるとは思ってないよ。レース自体もシビアなものになると思ってるからね。
ポジションアップすることができて良かった
2位
No.8 石浦宏明(Team KYGNUS SUNOCO)
今日は朝のフリー走行からクルマがすごく良くて。昨日、(同じメンテナンスの)大嶋(和也)選手のクルマの調子がすごく良かったので、そのデータを参考にさせてもらい、クルマもかなり同じようにさせてもらったんです。そしたら朝の走り出しで僕の好みに合ったクルマが初めて出きて…。タイヤの使い方も悩んでいたんですが、一気に好みの仕様にできました。
決勝も自信はありましたが自分のミスでポジションを落としてしまい、そのあとDANDELION(No.40、41)、そして大嶋選手のクルマと並んで走ることになったんですが、どうしてもダウンフォースが抜けてしまい前に近づけなくて。ただ自分のペースのほうがいいことはわかっていたので、燃料とタイヤをセーブすることにしてずっと待っていました。クルマのバランスもスティントの後半にうまく合っていくようにしていたので、ポジションアップにもつながりましたし、良かったです。前のペースが速く、抜くことはできなかったんですが、失敗してからあとポジションアップすることができたことは良かったかと思います。
今回は自力が足りなかったかなと思う
3位
No.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)
1回目のピットストップが終わって、2番手に上がるところまでは完全予定どおりで成功だったんですが…。(2回目のピットインは)JP(デ・オリベイラ)が思ったよりも早いタイミングでピットインしたので、結局JPに合わせるようにピットへと入ることになったんです。(作戦がうまくいったかどうかは)なんとも言えないですけどね。7番手からポジションは上げましたが、僕もJPほどのペースがあれば、もっと上でレースを終えることができたかなとも思いますが、ちょっとやっぱり今回のSUGOに関しては自力が足りなかったかな。
(2回目のピットストップのミスに対して)タイヤ交換が全部終わって、その時点でピットを出られると思ってたんです。そしたらなんか動いちゃって…。でも動いた瞬間にロリポップは動かなかったんですよね。“あっ! まずい”って思ったんですが、給油マンがしがみついてホースを離さなかったから助かりました。良かったです。
前回のもてぎではアンドレもJPも速かったんですが、僕も決勝でだいぶ巻き返したので、予選からそのペースで行ければトップに絡んでいけると思います。思い切っていきます。ま、ポイント計算する立場じゃないですしね(笑)。
今日ほど監督冥利につきる日はありません
優勝チーム監督
舘信秀義監督(PETRONAS TEAM TOM'S)
今日でチームタイトルを獲ることができたそうで、ありがとうございます。うれしいですね。今日のアンドレ(ロッテラー)は完璧なレースをしてくれました。一貴がここにいないっていうのはちょっと淋しいのですが(暫定結果では4位)、JP(デ・オリベイラ)とのバトルはとても白熱していて良かったですよね。今日のレースでは我々がピットに彼を呼ぶタイミングが悪かったんです。失敗だったと思っているので、ちょっと申し訳ないですね。今日は監督として冥利につきる日はありません。ありがとうございました。

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