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2014 SUPER FORMULA

Round1 Suzuka Circuit

  • Suzuka Circuit
  • 公式予選 4月12日(土) / 決勝レース 4月13日(日)  [43 Laps : 249.701 km]
    鈴鹿サーキット : 5.807 km

Race

Result Review

波乱の展開!逆転でロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO SF14)が優勝!
SF14が各所に好バトルを呼ぶ。2、3位はロシターと石浦。リウッツィが8位となる。

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No.8 ロイック・デュバル

4月13日(日)、鈴鹿サーキット(三重県)で2014年全日本選手権スーパーフォーミュラ開幕戦の決勝レースが行われた。予選7位のNo.8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO SF14)が波乱のレースを乗り切り、逆転優勝。今季から導入されたSF14の初優勝者となった。2位はNo.3 ジェームス・ロシター(フジ・コーポレーション KONDO SF14)、3位にはNo.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)が入賞した。

2014-04-13 15:00-16:20 天候:曇り コース:ドライ 気温:16度 路面温度:21度

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スタート宣言を務めたのは、地元・鈴鹿市の末松則子市長

セーフティカー導入がTOM'Sの歯車を狂わせる

 気温16℃、路面温度21℃というコンディションの下、午後3時にフォーメーションラップがスタート。ポールポジションのNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S SF14)を先頭に19台のマシンが1周の隊列走行に入る。そして、全車正規グリッドに整列。後方でグリーンフラッグが振られると、シグナルオールレッドからブラックアウトし、各車が一斉にスタートした。この動き出しで、少し遅れたのはロッテラー。これに対して、フロントロウに並んだNo.37 中嶋一貴(PETRONAS TOM'S SF14)は、クラッチをジャストミート。ロッテラーをかわしてトップに立った。その後方では、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)が、ロシターをかわして3番手に浮上。ロシターは4番手に後退する。さらに、No.20 クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL SF14)、No.8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO SF14)、No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)、No.1 山本尚貴(TEAM 無限 SF14)と続いた。

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 スタートを切ったドライバーたちは、オープニングラップから激しいバトルを展開。その中で、No.18 中山雄一(KCMG Elyse SF14)は、シケインでNo.10 塚越広大(HP SF14)に追突される形となり、スピン。そのままエンジンを止めてリタイヤしてしまう。前方では、1周を終えてデュバルがカーティケヤンに接近。2周目の1コーナーでは、並びかけるものの、ここはカーティケヤンがオーバーテイク・システムを使って、前を守る。また、この周には、スタートで大きくポジションを上げていたNo.62 嵯峨宏紀(DENSO Le Beausset SF14)がスローダウン。クラッチトラブルのためピットに戻ると、そのままリタイヤを余儀なくされた。  カーティケヤンとデュバルの攻防は、その後も2周に渡って続いたが、決勝レースに向けて足回りのセットアップを変更したデュバルのクルマは絶好調。4周目の1コーナーでカーティケヤンを捉えると、デュバルは5番手に浮上し、続いて前を行くロシターに迫って行った。対するカーティケヤンは、激しいオーバーステアに見舞われており、なかなかペースを上げられなかった。  その間に、トップの2台は3番手以降を引き離して行く。スタートで出遅れたロッテラーも、一貴のテールに食らいついて行く走りで、約1秒というところで走行。このまま行けば、ピット勝負になるものと思われた。また、3番手のデ・オリベイラも単独走行状態に。ロシターとデュバルは、10周目までにその差が1秒を切るところまで来ていたが、デュバルが11周目のスプーンコーナーで近づき過ぎて、フロントのダウンフォースが抜け、オーバーラン。ここで一旦は差が開いてしまった。

 43周のレースが12周となったところからは、早くもピットインするクルマが表れ始める。最初にピットに入ったのは、No.7 平川亮(ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14)。平川は前を行く山本に詰まる形となったため、それを嫌って早目のピットインを行った。この翌周には、山本がすかさずピットイン。平川の先行を許さない。さらに、14周を終えたところでは、No.11 ヴィタントニオ・リウッツィ(HP SF14)もピットインを行った。その頃、コース上でハプニングが発生。6番手を走っていたカーティケヤンが逆バンクでスピン。エンジンも止ってしまい、コースの真ん中にストップしてしまった。このクルマを素早く排除すべく、オフィシャルがコースに出たが、同時にセーフティーカーが導入されたのだ。これを見て、サッとピットに入ったのは、2番手を走っていたロッテラー。さらに、ロシター、デュバル、石浦、No.39 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING SF14)、No.40 野尻智樹(DOCOMO DANDELION M40T SF14)、No.41 武藤英紀(DOCOMO DANDELION M41Y SF14)など、多くのドライバーが続々とピットに入ってきた。逆に、トップの一貴と3番手を走っていたデ・オリベイラは、ここではピットに入らなかった。

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No.3 ジェームス・ロシター

 このセーフティーカーランは、17周を終えたところで終了。レースは実質リスタートする。まだピットに入っていない一貴とデ・オリベイラは、ここから猛プッシュ。ピットに入るまでに後方との差を広げておかなければならないからだ。それにしても、その後ろで実質トップに立ったロッテラーが圧倒的に有利な状況となった。ところが、ピットイン後、ロッテラーのペースは上がらない。実は、ピット作業の際、チームが珍しくミス。フロントタイヤを左右逆につけてしまっていた。これを追う形となったのは、ロシターとデュバル。中でも、デュバルに勢いがあったものの、2人はリスタートから5周に渡って、オーバーテイク・システムを使いあいながら、ドッグファイトを繰り広げた。そして、22周目のシケインで、デュバルがロシターに並びかける。ロシターは、ここでは何とかポジションをキープ。しかし、シケインからの立ち上がりでの加速が鈍ってしまった。デュバルは、その隙を見逃さず、23周目の1コーナーでロシターをかわす。ここでは2人ともにオーバーテイク・システムを使っての攻防となったが、デュバルに軍配が上がった。これで実質2番手に上がったデュバルは、その2周後、25周目の1コーナーでロッテラーをアウト側から豪快にパス。いよいよ実質トップに立った。  デュバルにかわされた後のロッテラーは、防戦一方。後方から迫ってくるロシターを必死で抑え込む。ロシターに後ろに付かれてから、レース終盤まで15周に渡ってポジションを守り続ける“さすが”の走りだった。

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No.38 石浦宏明

随所に好バトルが展開されたレース後半

 一方、セーフティーカー中にピットに入らず、ステイアウトしていた一貴とデ・オリベイラは、あまり大きく後方を引き離せないまま、30周を終えたところでピットイン。ここでのポジションの入れ代わりはないまま、コースに戻る。この時点で一貴は12番手、デ・オリベイラは13番手までドロップしてしまうことになった。しかし、その前方では、5番手を死守しようと奮闘していた山本の後ろに行列ができており、2人は間もなく、この隊列に追い付くことに成功。隊列に追い付いた後は、元々のクルマの速さをいかんなく発揮し、一貴もデ・オリベイラも、前をかきわけるようにしてポジションを上げて行った。  上位集団では、ロッテラーのタイヤがいよいよ厳しくなり、残り数周というところでは、ヘアピンやシケインでブレーキがロックする状態となる。それでも、ロッテラーは何とかオーバーテイク・システムを使って、ロシターの追撃をかわし続けた。しかし、チェッカーまで残り3周を切ったヘアピンで、遂にロシターがロッテラー攻略に成功。2番手に浮上する。さらに、ロッテラーは後方から迫った石浦にもかわされ、ファイナルラップには平川にもオーバーテイクを許してしまった。

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No.7 平川 亮

 ロッテラーとロシターがやり合う中、トップに立ったデュバルはハイペースでの周回。その結果、43周のレースを独走状態で走り切った。そして、昨年の第6戦SUGO以来となる優勝。開幕戦を幸先のいい形で締めくくった。2位には、ロシター。3位には石浦。これに続いたのは、平川。金曜日の練習走行から予選まで、すべてのセッションでトップタイムをマークし、レースでも展開的に優勝を狙える位置にいたロッテラーは、悔しい5位となった。以下、大混戦となった集団から抜け出して、最後に6位まで上がってきたのは一貴。7位にはデ・オリベイラ。そして、彼らと同様に、アグレッシブなバトルで集団の中をかきわけ、Hondaエンジン勢として唯一ポイントを獲得したのが、リウッツィ。リウッツィは、スタート直後に他車に寄せられる形でポジションダウンしたものの、そこからピットインまでに大きくポジションアップ。さらに、ピットイン後も集団の中のバトルで、元F1ドライバーにふさわしい走りを見せた。

 第2戦は5月17日(土)〜18日(日)、富士スピードウェイを舞台に行われる。今回の鈴鹿で、SF14はオーバーテイクが可能なフォーミュラカーであり、オーバーテイク・システムも十分機能すると証明されただけに、富士でも迫力ある戦いが見られるのは間違いない。長いストレートでは、スリップストリームの効果も倍増。決勝では、また開幕戦と同じように、何度も激しいバトルが繰り広げられるだろう。

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No.36 アンドレ・ロッテラー
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No.37 中嶋一貴


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No.8 ロイック・デュバル / 土沼広芳 優勝チーム監督

記者会見

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2位 No.3 ジェームス・ロシター / 優勝 No.8 ロイック・デュバル / 3位 No.38 石浦宏明

今日のような展開のレースをした後はとても気持ちがいい

優勝
ロイック・デュバル(No.8 Team KYGNUS SUNOCO SF14)

 今回は有能なドライバーたちと常に僅差でいい戦いができたのですが、今日のような展開のレースをした後はとても気持ちがいいです。今回、僕らは金曜、土曜とセッティングの調子があまり良くなかったのですが、土曜日の夜になって対策案を見つけたんです。それでセットを少しばかり変えたところ、朝のフリー走行には調子が戻ってきました。パーフェクトなセットでした。また、決勝レースに対しても前向きに考えていたんです。なにしろ誰もこのクルマ(SF14)でレースをしたことがないですからね。レースではセーフティカーが入る展開になり、2台をパスしてトップに立つことができました。それからはひたすら戦うのみでしたが、それがとても楽しかったですね。
 今シーズンはレギュレーションもいいし、ダラーラやトヨタエンジンもすばらしいので、いいシーズンを迎えることができて楽しいです。レース中盤のジェームス(No.3 ロシター)とのバトルで使ったオーバーテイクシステムも素晴らしいものでしたが、もともとクルマのスリップストリームが良い(使いやすい)ので、仮にオーバーテイクシステムが使えなくても追い越すことは十分に可能になっていると思います。OTSはポジションを守るときも、抜くときも使いました。クルマ全体が戦いやすいものになっているので、このシステムはとても役に立っていると思いますね。
クルマ自体はすごく良くて、存分にファイトできた

2位
ジェームス・ロシター(No.3 フジ・コーポレーション KONDO SF14)

 今朝はフルタンクでの状態で出走し、クルマをチェックしていたのですが、僕たちは1台参戦なのでデータも少ないぶん、ひとつひとつ試していました。レースに向けては前向きな気持ちではありましたが、どのようなレースになるかは誰もわからないぶん不安もありました。
 実際、スタートもあまりよくありませんでした。前にいたアンドレ(ロッテラー)もスタートが良くなくて、(エンジン)ストールしそうな感じでしたしね。それで注意しなきゃ、と思っていたら、後ろのJP(デ・オリベイラ)にパスされてしまいました。でもクルマ自体はすごく良くて、存分にファイトすることができました。ダラーラのクルマはドライブもオーバーテイクもしやすいし、ブリヂストンタイヤもよくて、サイド・バイ・サイドでも気持ちよくいいファイトができました。
フェアでいい戦いができたし、楽しめた

3位
石浦宏明(No.38 P.MU/CERUMO・INGING SF14)

 3年ぶりに(フォーミュラレースに)乗ることになったのですが、最後に表彰台へ上がったのが、(2011年の)JAFグランプリでの2位表彰台だったんです。こうやってまた復帰してすぐに表彰台に戻ってこれたので、まずはほっとしています。乗るチャンスがなくてずっと悔しい思いをしていたのですが、『チームを強くするために来てくれ』といってくれたチームにとても感謝しています。復帰後はスピードに戸惑ったり、うまく乗れなくて迷いましたが、テスト毎に慣れてきて、今週始まってからは(クルマのスピードが)ゆっくりに感じられるようになって攻められる状態になりました。そこからはチームともいろいろと打合せをして、セットもテストから積み重ねて予選に間に合ったという感じです。
 予選まではいい流れでいって、決勝に関しては一度もロングランやったことないし、ピットストップもしたことないし、ピットボックスにすら止まったことがない状態だったので、そんな余裕もない準備期間だったので、ほんとにレースができてうまくまとまって良かったと思うし、スタートも一番いいくらいで前にクルマがいてちょっとつまったんですが、スタートもうまく行きました。
 セーフティーカー中にピットへ入ったときに作業で出遅れたので、山本選手(No.1 TEAM 無限 SF14)に前へ行かれたんですが、(山本選手を)抜いてからは1分40秒〜41秒フラットで追い上げて速さを見せることもできたし、自分としてはいいレースができたんじゃないかと思います。終盤のバトルもギリギリでしたがフェアでいい戦いができたし、楽しめました。
 これまでのレース人生でスタートがうまくいったことは一度もなかったんですが、なぜかハンドルクラッチにしてからは全部うまくいきました(笑)。レース本番でもすごくいいスタートで…。なんか、手の方が器用なのかな(笑)。大好きです!

“継続は力なり”を証明できた

優勝チーム監督
土沼広芳 監督(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)

 ずっとテストから調子が良くて、第1戦もいい結果が出るんじゃないかなと思っていました。しかし予選が不本意でしたね。去年からチームの状況が良くなってきて、スポンサーさんもスタッフはじめ、その他全部(昨年から)継続し、今年に臨みました。唯一違ったのがクルマだったのですが、テストからうまくスタッフがいい仕事をしてクルマを仕上げてくれたので、(開幕戦に)期待していました。“継続は力なり”を証明できたのかなと思います


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