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　SF14にとってオートポリス初走行になるだけに、走行序盤では各車が慎重に持ち込みセッティングを確認、修正する作業を繰り返す。そして、11分過ぎに前戦を欠場したNo.36 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TOM'S SF14）が、1分29秒台へ最初入れ、さらに1分28秒849とさらにトップタイムを更新。この時点ではロッテラーの僚友、No.37 中嶋一貴（PETRONAS TOM'S SF14）が2番手だったが、ここに割り込んだのが、No.1 山本尚貴（TEAM 無限 SF14）だ。前戦からバージョン2エンジンとなり、トヨタ勢に迫っていたが、ここオートポリスではさらに力をつけてきたのか、1分28秒983で2番手となる。さらにNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ（Lenovo TEAM IMPUL SF14）も加わり、1分28秒736でトップに。しかし、山本は次周に1分28秒693として再度トップに立つ。そしてロッテラーは1分28秒134と27秒目前のタイムを出し、山本からトップを奪い返す。

　さらにスピードは上がっていくかと思われたセッション中盤。35分過ぎに3コーナーでNo.32 小暮卓史（NAKAJIMA RACING SF14）がアウト側へコースアウト。ウォールにクラッシュし、ノーズを壊してストップしたため、赤旗が提示されて走行中断。回収終了後、6分ほどで走行が再開。なお、小暮はマシンを修復して、セッション終盤に走行をすることができた。
　走行再開後は、各車がセッティング確認や燃費データの収集などをしたのか、タイムアップは全般的に落ち着いた。だが、その中でもロッテラーはさらにトップタイムを更新し、1分28秒120まで刻む。また、No.10 塚越広大（HP SF14）、No.8 ロイック・デュバル（Team KYGNUS SUNOCO SF14）が4、5番手に浮上する。そして、ラスト10分が近づくとほとんどのクルマがピットイン。予選アタックのシミュレーションに入る。

　そして、ラスト7分。全車がコースインして、アタックへ。めまぐるしく計時モニターが入れ替わる状況となる。
　ここで早めのアタックを行ったロッテラーが1分26秒754という驚異的なタイムを叩き出す。これはもちろんスーパーフォーミュラのコースレコードを上回っているが、過去にあった世界耐久選手権などで出たオートポリス全体のコースレコード（1991年グループCのジャガー、1分27秒188）すら超えたスーパーラップを決め、このセッションのトップタイムとなった。
　このタイムに届かなかったものの山本も1分27秒293で2番手とし、これまで着けられていたトヨタエンジンとの差を払拭する結果を得た。3番手にはNo.38 石浦宏明（P.MU/CERUMO・INGING SF14）に入り、このところの好調さをキープ。4番手に中嶋一貴となった。　Hondaエンジンでは、5番手に塚越が、7番手にNo.40 野尻智紀（DOCOMO DANDELION M40T SF14）、9番手にNo.31 中嶋大祐（NAKAJIMA RACING SF14）とトップ10に4台を送り込み、全般的にもトヨタ勢と互角の結果を残して見せた。

No.1 山本尚貴

オートポリスは僕のドライビングスタイルに合っている

フリー走行1回目 トップタイム
No.36 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TOM'S SF14）

　今週末に向けていいスタートが切れたね。（トップタイムということは）ナチュラルに僕のクルマが速かったっていうことだから。スーパーフォーミュラに戻って来られて、とても嬉しいよ。コーナーでクルマがものすごく速いからね。ホントにホントに、コーナーではクレージーな速さがあって、感激だよ。それに体力も必要だ。1〜2周走ったら、息が上がっちゃうぐらいだから。だから、クルマに乗っていてもとてもいい気分だし、純粋なドライビング、純粋なレースがここにはあって、ものすごくプッシュできるんだよ。
　今朝はセッションを通じて、クルマも少し進化させることができた。それは小さな部分で、ベースのセットアップがすごく良かった。だから、続くセッションでも、このまま進めていければいいね。スーパーフォーミュラのカレンダーに入っている中でも、特に素晴らしいコースだと思うのは鈴鹿とオートポリスとSUGOだから、とても楽しみにしていた。特に、オートポリスは路面を張り替えたからね。このクルマにとって、オートポリスは完璧なサーキットだよ。高いスピードを保ったまま走れるし、それが僕のドライビングスタイルにも合っている。だから、とても楽しめるんだ。それに、オートポリスでは、これまでも好成績を残してきているから、このままの調子を保ちたいね。