2016 SUPER FORMULA
Round4 Twin Ring Motegi
- Twin Ring Motegi
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公式予選 8月20日(土) /
決勝レース 8月21日(日)
ツインリンクもてぎ : 4.801 km
Free Practice
断続的に雨が降り続ける中、No. 3 ロシター(KONDO RACING)がトップタイムをマーク
No.3 ジェームス・ロシター
8月20日、全日本スーパーフォーミュラ選手権 第4戦の予選日を迎えたツインリンクもてぎ。前日の占有走行は真夏の強い日差しが照りつけ、また湿度も高く、厳しいコンディションとなったが、午前9時30分から始まった1時間のフリー走行は、セッション開始を前に降った雨の影響を受け、ウェットコンディションでの幕開け。気温29℃、路面温度32℃というコンディションの下、走行が開始された。今大会に向けては、横浜ゴムが新たなウェットタイヤのスペックを投入。従来使用されていたミディアムを2セット、さらに今回新規投入された柔らかいスペックのものが2セットと、各ドライバーに計4セットが供給された。この朝のフリー走行は、その2スペックの比較テストという意味でも重要なセッションとなっている。
コースがオープンされると、水煙を上げながら、各車コースイン。2周目に入ると、ほぼ半数の車両が2分を切って周回を重ねていく。その中で、まずはNo.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分48秒145、1分47秒623とタイムアップ。間もなくNo.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が1分47秒621、1分46秒625とバンドーンのタイムを上回ってくる。このあたりのドライバーは、最初から柔らかめのスペックを試したと見られる。一方、滑りやすいコンディションだったこともあり、開始から7分というところでは、No.18 中山雄一(KCMG)が1コーナー先でコースアウト。グラベルの中で車両がストップしたが、セッションはそのまま継続された。
一旦あがっていた雨が再び降り出したのは、午前9時41分頃。本降りの細かい雨となり、車両後方から上がる水煙がよりいっそう高くなる。そんな中、ピットに戻った車両がブレーキ性能を向上させるため、ブレーキダクトの口を部分的に塞ぐ作業を行なうなど、セットアップに時間をかけることになった。
No.2 国本雄資
その後、雨は降ったり止んだりを繰り返したが、午前10時を過ぎてトップに立ったのが、1分46秒107のタイムをマークしたNo. 3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)。No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)も1分46秒585までタイムを伸ばし、この時点での2番手に浮上する。さらに、No.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)も1分46秒882、さらには1分46秒325とタイムアップ。No.34 小暮卓史(DRAGO CORSE)も46秒台に入れてくる。No.7 ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TEAM LEMANS)、No.8 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)らもセッションを折り返すと、一気に46秒台前半のタイムをマーク。これらのドライバーたちは、セッション中盤に柔らかめのスペックを試したと見られる。
No.8 小林可夢偉
セッション終盤に入ると、強風を伴う激しい雨が降り始めたもてぎ。後方からの追い風を受けて、挙動を乱した車両がコースアウトする様子も見られた。セッション中でも最も不安定なコンディションだったが、その中でNo.2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)が大きくタイムアップして、1分46秒215をマーク。国本はおそらくセッション終盤に柔らかめのタイヤを試したと思われるが、トップから0.110秒差の2番手に浮上した。これに対して、昨日トップタイムを刻んでいるNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)は17番手、僚友のNo.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)は19番手と2台揃って後方に沈んだが、これは感触だけためして、柔らかめのウェットタイヤを温存した結果と思われる。いずれのドライバーもコースに出てすぐ、このニュースペックには手応えを感じており、1~2周タイムを刻んだ以外は、予選を考えて従来のスペックでの走行。どのタイミングで使ったか、何周したかということにも、朝のフリー走行結果は左右されることとなった。
その結果、トップは中盤にベストタイムをマークしたロシター。次いで終盤にポジションアップした国本が2番手に続き、3番手は可夢偉。また、昨日の占有走行同様、トップ7はトヨタエンジンユーザーが独占。ホンダエンジンユーザートップは、8番手のバンドーンとなり、以下、小暮が9番手、No.65 ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)が10番手で続いた。
天候は、この後も先の読めない状況が続くものと思われるだけに、予選への影響も否めない。ウェットのままなのか、あるいはドライコンディションに好転するのか。午後2時10分からのノックアウト予選は、タイヤチョイスも含めて、波乱のセッションになるかもしれない。
No.41 ストフェル・バンドーン
- クルマの感触はすごくいいし、予選が楽しみだ
フリー走行1回目 トップタイム
昨日、ドライコンディションの段階から、クルマの感触はとても良くて、今日もピットアウトした瞬間からすごく良かったね。最初はこれまで使ってきている硬めのレインタイヤで出たけど、その後、今回持ち込まれた柔らかめのタイヤをつけて走った。そこで少し雨が強くなってきたんだけど、その中で2周計測しただけでトップに充分なタイムを刻めたよ。そこでタイヤをセーブするためにピットに戻って、ミディアムタイヤでクルマの方のセットアップをもう少し試した。
No.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)
でも、いずれのコンディションでも、クルマの感触はすごくいいし、予選が楽しみだ。このインターバルの間に、チームが工場で多くのことをやってくれたからだし、僕自身もエンジニアリングチームとたくさん話し合って、より良くなるように努めてきた、その結果、上位でスタートできているし、その方がレースウィークを戦うのはずっと容易だ。ものすごく細かな部分を見直して、それの積み重ねが今週の滑り出しにつながっているよ。
新しいエンジンに関しては、僕は菅生での開発テストに参加したんだけど、その時に多くのマッピング開発テストをした。その結果、エンジンはすごく良くなっていると思うし、マッピングもこれまで以上に僕のドライビングに合っていると思う。エンジンの吹け具合とか動きが予測しやすいし、自分のコントロール下に置けているんだ。それがレインコンディションでの結果に直結していると思うよ。スピードを保ったまま、スムースに走ることができているし、スロットルでクルマをコントロールできているからね。だから、エンジンの面でもとても自信があるし、ドライビリティーもいい方向に進んでいるし、トヨタに感謝しているよ。
今日の予選はどういうコンディションになるか分からないけど、ウェットでもドライでもクルマはいいから、まずは確実にQ3に駒を進めたい。そうすればPP争いをする自信はあるよ。いずれにしても、今日の予選はすべてのファンの人たちにとって、ものすごく面白くなると思う。ウェットタイヤもスリックタイヤもソフトは2セットずつしかないわけだからね。
No.3 ジェームス・ロシター