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2016 SUPER FORMULA

Round5 Okayama International Circuit

  • Okayama International Circuit
  • Race1予選, Race1決勝 9月10日(土) / Race2予選, Race2決勝 9月11日(日)
    岡山国際サーキット : 3.703 km

Preview

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混沌のチャンピオン争い。第5戦はどこから見ても楽しめる2 Days開催

第5戦 岡山国際サーキット・プレビュー

 ツインリンクもてぎで行われた第4戦から、約1ヶ月。9月10日(土)~11日(日)、岡山国際サーキットで、全日本スーパーフォーミュラ選手権の第5戦が開催される。このレースは、シーズンイン前、大分県・オートポリスを舞台に行われることになっていた。だが、ご存じの通り、4月の発生した熊本地方の大震災により、オートポリスのコース及びピットビルなどの施設もダメージを受けたため、今年の開催を断念。その代替として、岡山国際サーキットが使用されることになった。
 岡山では5月に第2戦が開催されているが、この時のレースは豪雨に見舞われた。結局、セーフティーカーランだけでレースが成立して、中国地方・関西地方のファンの方々にとっては、少し残念な内容となってしまった。その分、今回のレースは、通常とは違うスペシャルフォーマットで行われる。土曜日、日曜日、両日とも予選&決勝が楽しめるからだ。

 このスペシャルフォーマットでは、土曜日の朝に1時間のフリー走行があり、その後20分間の計時予選が行われる。さらには、30ラップで争われるレース1。このレース1は、タイヤ交換の義務付けがないため、ドライバーたちがコース上でガチンコ勝負を演じることになる。日曜日は、フリー走行がなく、Q1とQ2で争われるノックアウト予選がいきなり行われる。決勝は土曜日よりは距離が長く、51周。こちらはタイヤ交換の義務付けがある。また、今シーズン、各サーキットで行われている金曜日の占有走行は実施されない。タイヤに関しては、ツインリンクから持ち越せるユーズドタイヤが2セット、さらに岡山用にミディアムのニュータイヤが4セットずつ供給される。持ち越しタイヤに関しては、もてぎで投入されたソフトスペックも使うことができるが、岡山の予選/決勝のスペックがミディアムということを考えると、ほとんどのチームはソフトを持ち込まないのではないかと見られている。

 さて、こうしたフォーマットで行われるレースで、まず見所となるのは、やはり各チームのタイヤの使用方法。岡山は、かなりオーバーテイクが難しいコースと言うこともあり、予選ポジションが重要になる。土曜日のスプリントレースでは、なおさらグリッドポジションがモノを言う。そのため、ニュータイヤ4セットはすべて予選アタックに投入されるのではないかと見られる。日曜日のノックアウト予選用に2セットを残し、土曜日の計時予選でも2セット使うドライバーは多いはず。この計時予選が20分間しかないことを考えると、各ドライバーが最初からフルアタックを見せることになるだろう。この時、注目しておいてもらいたいのは、ドライバーたちがピットから出てすぐのアウトラップ。19台が一斉に走ることになると、クリアラップを取るのが非常に難しい。そのため、今年はアウトラップでのポジション取り争いが実に激しいのだ。まだタイヤが冷えている状態で、他のドライバーをオーバーテイクしようと試みるドライバーも多い。また、クリアなスペースを取るために、セッション開始の5分以上前から、ピットロード出口に並ぶドライバーたちもいる。このあたりは停止中に起こるエンジンの水温&油温上昇とのせめぎ合いでもあるのだが、誰がどのポジションを取り、アウトラップでどんなタイヤの温め方をするのかというところから予選を眺めると面白いだろう。これは土曜日の計時予選だけでなく、日曜日のQ1も同様だ。

 決勝レースに関しては、やはり大きな見所はスタート。特にスプリントのレース1では、スタートの出来・不出来が結果を大きく左右する。日曜日のレース2でも、これは同様。ただし、レース2ではタイヤ交換が行われるため、ピットのタイミングや作業自体の早さも注目すべきポイント。通常のレースよりは距離が短い分、給油をせずにタイヤ交換だけということも大いにあり得るからだ。この場合は、メカニックたちの作業のスピードがより重要となってくるだろう。

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No.1 石浦宏明

 一方、ドライバーたちの中で、まず岡山の注目と言えば、ディフェンディングチャンピオンのNo.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)だろう。石浦は、去年から岡山で負けなし。特に得意としているコースだからだ。これに対して、今年コンスタントにポイントを稼いでいるチームメイトのNo.2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)や前回のもてぎで自身初のポール・トゥ・ウィンを飾り、ポイントリーダーに躍り出たNo.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がどのように立ち向かうのか。

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No.20 関口雄飛

 また、前回の岡山ではフロントロウを獲得しながら、決勝ではトラブルに泣いたNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がどのような巻き返しを見せるのか。さらに気になるのは、夏場に入って苦戦が続いているREAL RACINGのNo.10 塚越広大&No.11 伊沢拓也。前回の岡山では予選から速さを見せ、二人揃って表彰台を獲得しているだけに、ここから流れを取り戻したいところだ。

 その他、タイトル争いトップ5人が3ポイント以内にひしめいていることから、争いの激化は必至。

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No.16 山本尚貴
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No.36 アンドレ・ロッテラー

 WECのメキシコ戦から戻ってすぐにこのレースに臨むことになるランキング2位のNo.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)や、公私ともに充実しているランキング5位のNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)にも注目だ。
 また今季なかなかツキに恵まれないNo.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)や、前回のもてぎでもポイントまであと一歩に終わったNo.8 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)も巻き返しを狙っている。さらに、来季のマクラーレン・ホンダF1のレギュラーシートを確定させたNo.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)も2回目の岡山ということで、その速さを見せるはず。誰を応援することになっても、緊迫感溢れるレースが見られることは間違いないだろう。