フォーミュラチャレンジ・ジャパン第3 戦の決勝は6 月12日12時5 分より15 周で行われた。
予選時の曇天とは打って変わり、空は綺麗に晴れあがり、気温と路面温度が上昇。 汗ばむ陽気の中での走行となった。
スタートでトップに躍り出たのは2番手スタートの#7 平峰一貴。ポールの#1 中 山雄一はフォーメーションラップから感じていたグリップ感の低下に対応しき れずに出遅れ、#20 松井孝允や#17 石井一也らの追撃を懸命に押さえ込みながらオープニングラップを消化した。
一旦は平峰の先行を許した中山だったが、それでも2周目に入るころには違和感 に対応しはじめ、徐々にトップとの差を詰めてきた。
そして3周目のダンロップコーナーで遂に中山は平峰のインに飛び込み、トップ を奪い返すと、そこから先は開幕ラウンド同様に一気に後続を突き放しに掛かっ た。
4周を終えたところで早くも平峰との差は1 秒287 に開き、その後は5 周終わり で1 秒980、6周終わりでは2秒636にまで広がった。
7周目の1 コーナーでアウトにはらむ危ない場面はあったものの、その後もペー スを取り戻した中山は結局2位以下に4秒536もの大差をつけて15周を走り切 り、見事開幕以来負けなしの3連勝を達成した。
2位には平峰。こちらは中山にトップを明け渡して以降は、「最低でも表彰台」 という目標を達成することに頭を切り替えての走行となった。
3位松井から後方の数台は序盤接近戦を演じていたが、7周目のダンロップコー ナーで4位を走行していた#17石井一也が松井への追突を回避しようとイン側に 入ったところで姿勢を乱し、直後を走っていた#19 元嶋佑弥とともにそれぞれ6位と7位に順位を落としてしまった。
これで後続に順位を脅かされることのなくなった松井はそのまま3位でフィニッシュ。
奇しくも表彰台の3名は開幕以来3戦とも同じメンバーが揃う結果となった。
4位には17歳の新鋭#10 勝田貴元。5位には7位から順位を挽回してきた#19 元嶋が入り、中国人ドライバ ー#13 朱戴維が6位でフィニッシュした。 次戦第4 戦決勝は明日10時55分より、21周で行われる。中山の連勝はどこまで続くのか、誰が待ったをかけるのか、要注目だ。
優勝:中山雄一(東京中日スポーツ賞受賞)
「3連勝できたことをとても嬉しく思います。フォーメーションラップから失速ぎみになっていたイメージを消すことができず、スタートで2番手になってしまいました。路面のグリップ間が感じられなかったためですが、2周目からはそれにアジャストすることが出来るようになり、徐々にミス無く走れるようになってきて、レースの後半でベストタイム を出すことができました。明日はスタートでミスしないように心がけてポール・トゥ・ウ ィンを狙います」
2位:平峰一貴
「合同テストではトップ5に入ることができなくて苦しい滑り出しでしたが、予選では気を取り直して2位に入ることができました。決勝では最低でも表彰台に上がらないと、と考えていました。スタートでトップに立てて、中山選手をできるだけブロックしようと思ったのですが、後ろも続いてきていたので、譲るような格好でトップを奪い返されてしまいました。明日は10番手スタートですが、気持ちを切り替えて頑張ります」
3位:松井孝允
「まず、スタートは無難に決められました。そこからは前の2人のバトルを見るような展開になってしまいました。明日のスタートでは今日の平峰選手のようなイメージでいきたいと思います。路面のグリップ感の変化には苦労しましたが、上手く走れている人もいますから、自分も対応していかないといけないと思います」