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Rd.5 Sportsland Sugo

Qualifying

ロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION)がPP!

2010-09-25 □天候:曇|コース:ドライ 温度14度/路面温度16度

 晩秋を思わせる冷え込みとなった9月25日(土)、宮城県・スポーツランドSUGOを舞台に全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦の予選が行なわれた。気温が低い影響から路面のグリップが高く、エンジンもよく回る状況だったということで、上位数人のドライバーがコースレコードを上回るという白熱のタイムアタック合戦となり、昨年ここでポール・トゥ・ウィンを飾ったNo.1 ロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が、これを制した。そして100分の5秒という僅差でNo.32 小暮 卓史(NAKAJIMA RACING)が続き、ランキングトップのNo.19 J.P・デ・オリベイラ(Mobil 1 TEAM IMPUL)が3位、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)が4位となった。

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No.1 ロイック・デュバル

 朝からどんよりとした曇り空となったSUGOは、日中を通して雨になるとの予報が出されていた。実際、午前のフリー走行中には小雨がパラついている。しかしその後、天候の大きな崩れはなく、午後の予選はドライコンディションの中で行なわれた。ノックダウン方式の予選はQ1で15台中3台が脱落、続くQ2では4台。最終的に8台がQ3を戦うことになる。
その最初のセッション、20分間のQ1が開始されたのは、午後2時30分。この時点で気温は14℃、路面温度は16℃と、午前中のフリー走行とほぼ同じコンディションだった。これは結局、Q3終了までほぼ変化がなかった。Q1が始まり、ピット出口がオープンされると、ほとんどのマシンがユーズドタイヤでコースイン。朝の走行でクラッシュを喫したオリベイラ、やはり朝の走行でトラブルを抱えたNo.18 平中克幸(KCMG)だけは、最初からニュータイヤでコースインしていく。ここでオリベイラは1’06.893までタイムを伸ばすが2番手。ユーズドタイヤで 1’06.634をマークしたデュバルには及ばなかった。デュバルはその後、ユーズドタイヤでさらにタイムアップ。1’06.143までタイムを伸ばす。その後全車がピットに戻り、ニュータイヤを装着してコースインのタイミングを待つ。セッションの残り時間が約7分となったあたりで、再び続々とピットを後にした。ここでタイムを大きく伸ばしてきたのがNo.7 ケイ・コッツォリーノ(Team LeMans)。さらに、チームメイトのNo.8 石浦宏明(Team LeMans)、No.31 山本 尚貴(NAKAJIMA RACING)小暮らも次々に自己ベストタイムをマークし、ポジションを上げてくる。オリベイラも1回目のアタックタイムを上回り、4番手に滑り込んだ。一方デュバルは、このニュータイヤでのタイムアタック中、SPアウトコーナーでコースアウトしタイムを伸ばせなかった。しかし他のドライバーは、デュバルがユーズドでマークしたベストタイムを上回ることができない。その結果、Q1はデュバルがトップ。以下、小暮、石浦、オリベイラ、コッツォリーノ、山本、ロッテラー、No.10 塚越 広大(HFDP RACING)と続いた。脱落したのは、No.16 井出 有治(MOTUL TEAM 無限)、No.3 松田 次生(KONDO RACING)、No.29 井口卓人(DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING)の3人となった。

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No.32 小暮 卓史

 10分間のインターバルを経て、午後3時からQ2が開始。セッションが10分間ということで、全ドライバーともにニュータイヤを装着した状態でコースインのタイミングを待った。そして開始から3分、まず塚越がピットから動き出す。これを合図にデュバル、伊沢、平手、石浦と次々にコースイン。路面温度が低く、なかなかタイヤが温まらないため、各ドライバーはアウトラップを含めて3周ウォームアップをした後、残り時間が3分となったあたりから、タイムアタックへと入る。しかし、このアタック中、ハイポイントコーナーでコッツォリーノがコースアウト。No.2 伊沢 拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)も、SPでコースアウトを喫してしまう。またコッツォリーノのコースアウト現場で黄旗が出されていた影響から、アクセルを緩めた平中と No.37 大嶋 和也(PETRONAS TEAM TOM’S)もタイムを伸ばせず、Q2で脱落する結果となっている。そしてここでもデュバルが、午前中に自身がマークしたコースレコードに迫るタイムでトップに立つ。石浦、オリベイラがこれに続き、塚越が4番手、ロッテラーが5番手。トラフィックに引っ掛かった小暮は、思ったようにタイムを伸ばせず6番手に留まった。

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No.19 J.P・デ・オリベイラ

 コッツォリーノのマシン回収に若干時間が掛かったこともあり、10分間で争われるQ3は当初の予定から3分遅れの午後3時23分に開始。ここでも全車、ニュータイヤを装着した状態でコースインのタイミングを待つ。そしてやはり、開始から3分というところで小暮が動くと、他のドライバーも一斉にコースイン。3周ほどタイヤを温めると、いよいよタイムアタックに入る。ここでまず、1分05秒台に入れてきたのが小暮。小暮はデュバルが午前中にマークしたタイムを上回る1’05.892を叩き出した。しかし間もなくデュバルがこれを上回る。わずか100分の4秒差ながらデュバルは1’05.843をマークし、昨年に続くポールポジションを決めた。また2番手には小暮、3番手にはオリベイラ、4番手にはロッテラーと、シリーズを争うドライバーがやはり上位に並ぶ。これに続いたのが石浦、山本、塚越。ランキング3位のNo.20 平手 晃平(Mobil 1 TEAM IMPUL)は8番手に留まった。ところがQ3のセッション中、塚越にピットロードでのスピード違反があったということで、明日のレースではグリッド降格。塚越が8番手、平手が7番手からスタートすることになる。

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予選2位 No.32 小暮 卓史/PP No.1 ロイック・デュバル /予選3位 No.19 J.P・デ・オリベイラ

これほどいいレースウィークの滑り出しはない
ポールポジション No.1 ロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 クルマは年々速くなっているから、コースレコードっていうのは、僕にとって何か意味のあるものではないんだけど、ポールポジションを獲ることは重要だった。富士でポールポジションを獲った後、もてぎでは優勝して、ここでもライバルたちとトップを争えているのは、とてもいいことだと思う。だから、昨日も今日も、結果に対してはハッピーだよ。Q1ではニュータイヤを履いた時に、プッシュし過ぎてしまってSPアウトコーナーでコースアウトしているんだけど、クルマに対してはとても満足だった。朝のフリー走行で使ったユーズドタイヤで出したタイムでトップが獲れたからね。Q2とQ3に関しては自分自身、もう少し上手くやれたかも知れないって思う。ほとんどの時間帯でトップをキープしていたけど、小暮さんやJPが僕に追いついてきていた。アタックを終えてタワーの計時を見たら、小暮さんとのタイムギャップも本当に小さくて、ギリギリっていう感じだったよ。もちろん小暮さんやJPが4番手とか5番手にいてくれたら、チャンピオンシップ争いにはよりいい状況になったかも知れない。でも最終的にはポールを獲れて良かったし、これほどいいレースウィークの滑り出しはないよね。
Q4があればもっといい所に行けた(笑)
2nd:No.32 小暮 卓史(NAKAJIMA RACING)
 昨日、重い状態でのテストをしていたんですけど、今日の予選では「余裕なんかなかった」っていう感じでした。というのも、今年はタイヤがハード目になっていて若干クルマの動きも違うし、うちはチーム力があるので、どんどんクルマは良くなって行くんですけど、今日は予選中もあれやってこれやってという感じで、毎回違うセットで走っていたので。昨日からリヤがナーバスで落ち着かない部分があって、その辺を抑えたかったんですよね。Q2は、思い切り他のマシンに引っ掛かってしまいました。Q3では「よし、これだ」ということで、今までのいいトコ取りをしてやったんですけど、あと1回、Q4があればもっといい所に行けたんじゃないかなと思います(笑)。でもロイックも「もっと行けたかも知れない」って言っているので、どうなったかは分からないですけど。ただロイックとの差も小さいですし、チャンピオン争いをしているオリベイラ選手も後ろにいるので、頑張ります。
明日はいいレースができるんじゃないかと思う
3rd:No.19 J.P・デ・オリベイラ(Mobil 1 TEAM IMPUL)
 まぁ、今日の結果はOKなんじゃないかな。3番手で2列目グリッドからスタートできるのはハッピーだよ。特に、今朝のフリー走行でコースアウトして、クルマにダメージを負ったからね。それほど大きなダメージではなくて、左のリヤだけだったけど。左フロントのダメージは軽かったし、フロントウィングも無事だったし、そういう意味では幸運だったと思うよ。コースアウトした瞬間はもっと大きなダメージになるんじゃないかと思っていたけど、このクルマは丈夫だね。ただ、できれば朝の走行でニュータイヤを使って、その後、クルマのセットアップを合わせ込みたかった。だけど、コースアウトした影響でその機会はなかったから……。昨日、僕のクルマはオーバーステアだった。でもQ1の最初にニュータイヤで走り始めた時は、少しアンダーステアだったね。そこでフロントのグリップを少し取り戻す方向にセットアップを変更した。でも最後まで最適化することはできなかったと思う。まだもう少しクルマを進歩させる余地はある。それでも今日のこの予選結果には納得できるし、3番手からのスタートだから、明日はいいレースができるんじゃないかと思っているよ。

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