昨日に引き続き、見事な秋晴れに恵まれた10月17日(日)の大分県・オートポリス。前夜から熱心なファンがゲート前に列を作り、午後から行なわれるフォーミュラ・ニッポン第6戦の決勝に期待を膨らませている。そんなファンがスタンドで見守る前で、この日最初に行なわれたセッションは午前9時05分からのフリー走行。このセッションでは、予選5番手のNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)がトップタイムをマーク。以下、No.8 石浦 宏明(Team LeMans)、No.19 J.P・デ・オリベイラ(Mobil 1 TEAM IMPUL)、No.18 平中 克幸(KCMG)、No.16 井出 有治(MOTUL TEAM 無限)、No.3 松田次生(KONDO RACING)と続いている。現在ランキングトップのNo.32 小暮 卓史(NAKAJIMA RACING)は、7番手。それを追うNo.1 ロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、セッション半ばにコースアウトし、その後のセッションを走ることができなかった。また、昨日の予選でPPを獲得したNo.37 大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM’S)はこのセッションで12番手、予選2位のNo.20 平手 晃平(Mobil 1 TEAM IMPUL)も11番手に留まっている。
秋の陽射しが降り注ぐ中、午前9時05にセッションは開始。この時点では、まだ気温が14℃、路面温度が19℃と、肌寒いコンディションだった。決勝では気温・路面温度ともにかなり上昇すると見られるが、コースがオープンされると、間もなく全車がコースイン。アウトラップでピットに戻り、ピット作業の練習に臨むドライバーやピット出口でスタート練習をするドライバー、またそのまま周回に入るドライバーと、チームによってメニューは様々だった。そんな中まず計測2周目に1’31.327という、このセッションのトップタイムをマークしたのがロッテラー。予選タイムからわずかコンマ5秒落ちというこのタイムはもちろん満タンではなく、燃料が軽い状態で出したもの。その後、ピットに戻ったロッテラーは、燃料をタップリと積み込み、決勝に向けてのセットアップを確認するためロングランテストに入った。他のドライバーも、ピット練習やスタート練習を終えると、連続周回に入る。その後、セッション開始から約15分というところで、セッションは一時赤旗によって中断される。これは5コーナーでデュバルがコースアウトしたため。デュバルのマシンの回収が終わり、セッションが再開されたのは午前9時27分。残り時間は16分となった。コースクリアになると、再び残るマシンはピットを後にし、連続周回に入る。ここで、1分33 秒台中盤から34秒フラットあたりで安定したラップタイムを刻んだのがオリベイラ。ロッテラーも、ほぼ同じようなタイムで周回を続けたが、オリベイラに比べれば若干タイムの落ちが大きかった。もちろん各ドライバーの燃料搭載量は同じではないため単純に比較はできないが、この2人の仕上がりは良いと推測される。一方セッション終盤、決勝での作戦バリエーションを考えてか、ポールシッターの大嶋は2輪交換作戦の練習を行っていた。これを見て他のチームも決勝に向けて、4輪交換だけでなくオプションとして2輪交換も視野に入れるのか? レースでは、各車のピットインのタイミングやタイヤの交換本数、給油の秒数、そのあたりも大きな見所となりそうだ。