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Rd.6 Autopolis

  • 公式予選:2010年10月16日(土)
    決  勝:2010年10月17日(日)
  • オートポリス:4.674 km

Qualifying

大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM’S)が自身初PPを獲得

2010-10-16 □天候:曇|コース:ドライ 温度18度/路面温度33度

 まさに行楽日和というにふさわしい秋晴れに恵まれた10月16日(土)の大分県・オートポリス。朝から多くの観客がサーキットへと足を運び、固唾を呑んで予選を見守った。そんな中、Q2までは白熱のタイムアタック合戦が繰り広げられていたが、Q3は波乱の展開に。真っ先にタイムアタックに入ったNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)がコントロールラインを切った後、1コーナー先でスピンし、コース上にストップ。これによって、赤旗が提示され、セッションはそのまま終了。ほとんどのドライバーはタイムアタックを行なう前に、走行を負えなければならなくなった。その結果、PPを獲得したのは、ロッテラー。ほぼ同時にタイムアタックを行なったチームメイトのNo.37 大嶋 和也(PETRONAS TEAM TOM’S)が2番手。他のドライバーはアタックに入っておらず、アウトラップのタイムにより、No.20 平手 晃平(Mobil 1 TEAM IMPUL)が3番手、No.8 石浦 宏明(Team LeMans)が4番手、No.1 ロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が5番手。以下のドライバーは未計測だったため、Q2の結果でNo.19 J.P・デ・オリベイラ(Mobil 1 TEAM IMPUL)、No.2 伊沢 拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.31 山本尚貴(NAKAJIMA RACING)と続くことになった。前戦・菅生を終えて、シリーズランキングトップに立ったNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)は、まさかの9番手で、Q3進出ならず。決勝では、ここから追い上げをはかることになる。

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No.37 大嶋 和也

 温かな陽射しの下、20分間の予選Q1が開始されたのは、午後1時45分から。この時点で気温は18℃、路面温度は33℃まで上昇した。コースがオープンされると、間もなく全車がコースインする。この中で、最初からニュータイヤを装着していたのは、山本、No.7 ケイ・コッツォリーノ(Team LeMans)、No.29 井口 卓人(DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING)、No.18 平中 克幸(KCMG)、No.3 松田 次生(KONDO RACING)の5人。その他のドライバーは、ユーズドタイヤで走り始める。ニュータイヤ組は、ここで最初のアタックを敢行。ピットに戻ると2セット目のニュータイヤに交換する。ユーズド組は、マシンの状態を確認すると一旦ピットに戻り、最初のニュータイヤ投入のタイミングを待った。そして、セッションの残り時間が7分を切ったあたりで、平手を先頭に、ほぼ全車が一気にコースイン。タイムアタックへと向かう。ここでトップタイムをマークしたのは、オリベイラ。デュバル、ロッテラー、石浦、平手がこれに続いた。一方、このQ1で惜しくも敗退となったのは、No.16 井出 有治(MOTUL TEAM 無限)、地元出身の井口、朝のフリー走行でほとんど走行できなかった松田の3人だった。

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No.20 平手 晃平

 10分間のインターバルを経て、10分間のQ2が開始されたのは、午後2時05分。この時点では、気温18℃、路面温度34℃。Q1とほぼ同じコンディションになった。セッションが開始されると、各車はタイムアタックのタイミングをピットで待つ。そして、開始から約4分が経過したところで、小暮がピットアウトすると、それを合図に全車がコースイン。タイムアタックに向かう。ここでアウトラップの次の周にタイムアタックに入り、まず1分30秒997をマークしてトップに立ったのはロッテラー。しかし、デュバルがこのタイムを大きく上回る1分30秒582を叩き出し、トップに立つ。結局、この2人だけが30 秒台をマーク。3番手以下には、オリベイラ、平手、石浦、大嶋、伊沢と続く。小暮は、ギリギリまで8番手に留まっていたが、チェッカー目前にチームメイトの山本がタイムアップ。小暮のタイムを上回った。その結果、小暮はまさかのQ2敗退。以下、塚越、コッツォリーノ、平中までがQ3進出を逃している。

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No.8 石浦 宏明

 さらに10分間のインターバルを経て、午後2時35分から、いよいよPPを決定するQ3が開始される。ここでも気温18℃、路面温度32℃と、コンディション的にはQ1からほぼ変わらない状況。ドライバーたちも、Q2同様、ニュータイヤを装着してピットで待機。コースインのタイミングを待った。そして、開始から約3分半、真っ先にコースインしたのがロッテラー。これを合図に、平手、大嶋、石浦、デュバル、伊沢、オリベイラが一気にピットアウトし、山本は少し遅れてコースへと入った。最初にコースに入ったロッテラーは、やはりアウトラップを終えたところからタイムアタックを敢行。ここで1分30秒879 と、Q2のタイムを若干上回ってくる。また、大嶋もここでは1周目からアタック。前にいた平手に引っ掛かりはしたが、1分31秒973をマークした。その他のドライバーは、その翌周にアタックを行なう予定だった。ところが、1周目のタイムアタックを終えたロッテラーが1コーナーの先でスピン。その際エンジンがストップし、ライン上にストップしてしまう。これにより、赤旗が提示された。だが、開始から5分が経過していたため、セッションの延長はなし。結局、赤旗が提示されたまま、セッションは終了し、ほとんどのドライバーはタイムアタックを行なうことができていない。その結果、セッションの順位は、ロッテラー、大嶋、平手、石浦、デュバルとなる。全く計測していないオリベイラ、伊沢、山本はQ2のタイムにより、そのポジションが6位、7位、8位となった。この暫定結果が発表されると、Q3に進出したドライバーが所属するチームのうち、PETRONAS TOM’Sを除く全4チームが正式抗議。その4時間後に、暫定結果は改定され、予選セッション中の赤旗の原因を作ったということを理由に、ロッテラーは4グリッド降格されることになった。その後、この暫定結果・改訂版に控訴が提出されなかったため、それがそのまま正式結果ということになった。

 これにより、自身初のポールポジションを獲得することになったのは、大嶋。平手が2番手、石浦が3番手とトップ3は日本人ドライバーが占めることになった。タイトルを上位で争っている選手は、デュバルが4番手、ロッテラーが5番手、オリベイラが6番手。そして、小暮が9番手からの追い上げとなるが、今回もリーダーの入れ代わりがあるのか。3人の外国人ドライバーのグリッドが並んでいることもあり、明日はスタートから火花散る熱戦となることは間違いない。

ちゃんとアタックして結果を出したかった
ポールポジション No.37 大嶋 和也(PETRONAS TEAM TOM'S)
 朝のフリー走行でニュータイヤの時のバランスが悪かったので、予選に向けてちょっと不安はあったんですけど、セッティングを変更して臨んだ予選Q1はまずまずでした。それでなんとかQ1は通過出来て、Q2でもセットを変更したらもっと良くなって、Q3でもさらにセットを変えて、この時点ではかなりバランスは向上していました。またアンドレが計測1周目にアタックに行っていて、そのほうがセクター3のグリップ高くていいということがあったので、最後はそれに挑戦してみようと思って行った結果、いい方向に向かったということです。でも、もっとちゃんとアタックして結果を出せた方が良かった。だから少し不満が残るというか、すっきりしないですね。初ポールですが、みんながしっかりアタックしての結果ではないので全然うれしくはないです。すごく複雑ですよね。やっぱり初ポールは、納得のいくアタックで獲りたかったです。もう一回予選が出来るものならやりたいですけど、それは無理なので、とにかく明日も全開で走って、ファンにいいレースを見せるしかないと思います。ドライバーに出来ることはそれしかありませんから。
2番手までは行ける、と思った
2nd:No.20 平手 晃平(Mobil 1 TEAM IMPUL)
 予選では、エンジニアの持っていたデータを元に、神頼み的な感じでいろいろと大きくセット変更をしていったら、それがうまく当たって、今朝のフリー走行時から比べればかなり車のバランスは良くなっていました。そしてQ1で走ってみて実際手ごたえを感じて、Q2でも車のバランスを整えたら、さらにいい方向に向かって行きました。ロイックがすごく速かったので、ちょっとポールには届かないかなと思っていたものの2番手くらいまでは全然行けるだろうという状態で Q3に臨んだのですが、思ったほどうまく走ることが出来なかったのはちょっと残念でした。
順位が落ちてもいいからアタックしたかった
3rd:No.8 石浦 宏明(Team LeMans)
 Q1は午前中とはコンディションが変わっていたのですが、予想通りの変化だったので対応出来ました。それからフロントウィングをアジャストして、前回は Q2が良くてQ3でタイムを落とすというパターンだったので、今回はQ2をちょっと抑え目に、車のチェックだけしました。抑え目で行っても通過出来る自信があったので。そしてQ3でさらにアジャストして出て行った時は朝よりも良さそうだったので、タイム的にもロイックのQ2のタイムが見えていました。ポール争いが間違いなく出来ると思いながら1コーナーに入ったのですが、赤旗で中止、という結果。気持ちの上では、順位が落ちてもいいからアタックしたかったですね。でもまあ、明日は気持ちを切り替えて、速さ的には前回よりも今回の方があるし、優勝を狙って行きたいですね。

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