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2011 Formula NIPPON

Round4TWIN RING MOTEGI

  • 公式予選
    決  勝
  • :2011年8月6日(土)
    :2011年8月7日(日)
  • ツインリンクもてぎ:4.801 km
    決勝レース:52 Laps [249.652 km]

Race

今度はTEAM IMPULが完勝!
2010チャンプのNo.1 デ・オリベイラが今季初勝利!
TOM'Sコンビが2、3位でロッテラーがランキングトップに!!

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No.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

8月7日(日)、ツインリンクもてぎ(栃木県)で2011年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第4戦の決勝レースが行われた。No.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が、ポールポジションから今季初勝利を挙げた。2位はNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)、3位にはNo.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が入賞した。

2011-08-07 14:30-15:59 天候:晴れ コース:ドライ 気温:34度 路面温度:43度

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スタートでの熾烈な先陣争い!

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No.36 アンドレ・ロッテラー
 ピットウォークが終わる頃までは強い陽射しが出ていた、この日のもてぎ。だが、フォーミュラ・ニッポンのマシンがダミーグリッドに着く頃になると、空は厚い雲に覆われた。それでも、気温は33℃、路面温度は43℃と、非常に暑いコンディションに変わりなく、ムッとするほど湿度が高かった。そんなコンディションの中、午後2時30分に、フォーメーションラップがスタート。1周の隊列走行を終えると、いよいよ正式スタートが切られる。ここで若干動き出しが鈍ったのは、ポールポジションのNo.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)。1コーナーの入り口までには2番手スタートのNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がイン側から並びかけようとするが、デ・オリベイラもブレーキを最大限遅らせて、その攻略を阻止した。このフロントロウの2台以上に、今回いいスタートを決めたのは、予選3番手のNo.41 塚越広大(DOCOMO DANDELION RACING)。塚越はデ・オリベイラの攻略をできなかったロッテラーに、1〜2コーナーでアウトから並びかける。しかし、やはり攻略はならず、3番手で2コーナーに入っていくことになった。
 中団から後方のマシンは、レース序盤からピットに入るマシンがちらほら。オープニングラップを終えると、No.8 石浦宏明(Team KYGNUS SUNOCO)がまずタイヤ交換のためにピットイン。その翌周には、No.33 国本雄資(Project μ/cerumo・INGING)がやはりピットに入った。その後、6周を終えたところでNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)、7周を終えたところではNo.31 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、8周を終えたところでNo.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)がピットイン。山本は右リヤタイヤがなかなか外れず、ここで大きくタイムをロスすることになった。これに対して、タイヤ交換後に好タイムを連発して見えないギャップを削っていったのが、中嶋一貴だった。
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No.No.37 中嶋一貴
 一方、トップの2台は、スタート直後から飛ばしに飛ばし、1分38秒台前半のタイムを連発。お互いに一歩も引かないバトルを展開した。そこから少しずつギャップを築いていったのは、デ・オリベイラ。その差は、17周を終えたところで5秒余りまで開いた。そして、18周を終えたところでまずは2番手を走行していたロッテラーがピットイン。タイヤ交換だけでなく、給油を行ってコースに戻る。ピットでの静止時間は14秒5。これを見て、翌周にはトップのデ・オリベイラもピットイン。やはりタイヤ交換と給油を行なった。静止時間はロッテラーと全く同じ14秒5。その結果、デ・オリベイラはトップの座を守ることになった。この2台のピットインを見て、さらに塚越がピットイン。やはりタイヤ交換と給油を行ったが、それまでのラップタイムが中嶋一貴よりも遅かったことが影響し、ここで中嶋一貴の先行を許すことになった。
 この時点で、暫定トップの位置にいたのはNo.2 平手晃平(TEAM IMPUL)。平手は、ピット作業を終えた後、上手くポジションを上げるために、最初のスティントを引っ張る。そして、レースが折り返した27周終了時にようやくピットイン。タイヤ交換と給油を行ない、6番手でコースに戻ったが、まもなく目の前にいた石浦をオーバーテイク。5番手にポジションを上げた。

デ・オリベイラの激走がピットワークを助ける

 セカンドスティントに入ると、トップ2台はさらに予選のような猛プッシュ。1分37秒台前半から38秒台前半で周回を重ねて行く。その差は一時3秒以内までに縮まったが、やはりデ・オリベイラがジワジワとロッテラーを引き離していった。
 そして、35周を終えたところで、1回目と同じくロッテラーが先にピットイン。ここでもタイヤ交換と給油を行い、15秒2のストップ時間でコースに戻った。これを見て、セオリー通り、翌周にピットインしたのはデ・オリベイラ。彼も同じくタイヤ交換と給油を行なう。だが、左フロントタイヤの交換に若干手間取り、ストップ時間は17秒7。ロッテラーよりは2秒半ほど時間がかかった。それでも、ピットイン前に6秒近くまでマージンを稼いでいたため、トップでコースに戻ることに成功している。
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 その後の16周は、ロッテラーのペースがデ・オリベイラをやや上回る。デ・オリベイラは次第にブレーキが深くなってきており、それまでほどはプッシュできなくなっていた。しかし、ロッテラーもその差を約2秒まで縮めるのがやっと。52周の過酷なバトルを経て、デ・オリベイラが今季初優勝を飾った。2位にはロッテラー、3位には今回も最適なタイミングでのピットインを行なった中嶋一貴が入賞している。以下、No.41 塚越 広大(DOCOMO DANDELION RACING)、No.2 平手晃平(TEAM IMPUL)、No.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と続いた。
 今回のレースの結果、28ポイントでシリーズランキングトップに立ったのは、ロッテラー。同ポイントながら優勝回数の差で中嶋一貴が2位。ポール・トゥ・ウィンを達成したデ・オリベイラが一気に25ポイントまで伸ばし、ランキングでも上位2台に詰め寄ってきた。さらに、塚越も18ポイントとタイトルが見える位置。いよいよシリーズは残り3戦となったが、チャンピオン争いはますます激しさを増しそうだ。本来なら、この争いに加わらなければならないはずのNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)は、予選9番手スタートから、他のドライバーのピットインなどもあり、序盤一時5番手まで浮上するが、21周目の90度コーナー先で、No.7 大嶋和也(Team LeMans)と接触。コースアウトして、そのままレースを終えてしまった。

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2位 No.36 アンドレ・ロッテラー ・ 優勝 No.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ ・ 3位 No.37 中嶋一貴 / 星野一義優勝チーム監督

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第4戦 決勝レースダイジェスト [VIDEO LIBRARY]

記者会見

ミスひとつ許されない、厳しい状況だったよ
優勝
No.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)
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ほんとタフなレースになったね。天候の暑さだけじゃなくて、アンドレ(・ロッテラー)とのバトルだって、常に予選のような状況で決勝を戦っていたからさ。ミスひとつ許されない、厳しい状況だったよ。こんな大変な戦いの末につかんだ勝利っていうのは、本当にうれしいね。
僕のスタートは確かにパーフェクトじゃなかった。でも隣にいるアンドレだってさほどいいスタートをしてないってこともわかったよ。なので、僕はトップのポジションをキープすることができたんだ。もし彼があのタイミングで前に出てたとしたら、抜くのは大変だったよね。今回はポールポジションからスタートを決めたいと思っていただけに、やっぱり緊張はしたよ。だから特に意識したかもしれないね。
今日のレースで勝てるっていうのを意識したのは、レース序盤からだよ。前半でリードを築くことができたなら、そのままレースを引っ張っていけると思ったんだけど、もしアンドレに先行されてたら、もっと不安になってたかもしれない(苦笑)。ここでは、もし真後ろにつけて追いかけることになったら、ダウンフォースを失ってしまうからね。
今シーズンの序盤、思うような結果が出なかったけれど、僕たちはスピードの面で負けてなかったから、心配することはなかったよ。それよりも(2回ピットイン義務などチームの総合力を問う)新しいやり方に対応していくことのほうが難しかった。でも今日の勝利は、これまでやってきた準備がうまく進んだ結果なんじゃないかな。
出せる力を出し切ったレースなので満足している
2位
No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)
まずはJP(デ・オリベイラ)に『おめでとう。いい仕事ぶりだったし、いいレースだった』と言いたいね。僕も限界いっぱいまで攻めのレースをしたし、とてもハイレベルな戦いだったと思うよ。スタートでは、JPが一瞬失敗したように見えたので、“先行するチャンスだ!”と思ったんだ。ところが実際にはそうはいかなくて…。僕もミスしてしまったんだ。
JPを後ろから追いかけていると、彼はとってもリズムよく走っているし、その一方で僕はブレーキングもタイヤもうまくマネジメントしなきゃいけない状態で、うしろを走り続けるのはとても難しい状態だったよ。序盤のJPはほんとに速くてね。ピットストップ後はチャンスがあるかな、と思ったんだけど、周回遅れのクルマがいてね…。10周以上ブルーフラッグが出ていたのになかなか前に出させてくれなくて。これでタイムロスしてしまったよ。ほんと、JPとは同じようなコンディションで走っていたと思うんだけど、どうしても追いつくことはできなかったね。とはいえ、自分の出せる力を出し切ったレースなので満足している。ほんと体力的にも厳しいレースだったよ。
もともと前の2台とは違う戦略でした
3位
No.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)
スタートは前回(富士)よりはよかったと思うけれど、伊沢(拓也)選手のスタートがスゴく良くて。目の前でDOCOMO TEAM DANDELION RACINGのふたりが競っていたのですが、少なくとも、その間に割って入り、伊沢選手の前に入れたのは良かったと思います。
スタートで(クルマを)重い状態でいって、塚越の前に出ようというのは想像通り。3位になることに関しては良かったと思いますし、もともと前の2台(デ・オリベイラとロッテラー)とは違う戦略でしたから。
とはいえ、差をつけられてしまったので、次からの課題ですね。1回目のピットストップが終わったとき、2台くらい前にいたのですが、タイムロスしかねない状況ながら、うまく前に出られたのは良かったと思います。結果的に悪いほうに転がってしまう可能性もあったのに、その中で表彰台に上がれたのは良かったと思います。
ドライバーに負担をかけないよう練習を重ねた
優勝チーム監督
星野一義監督(TEAM IMPUL)
今日の戦いはホンモノの、プロフェッショナルなものだったと言えますね。久しぶりにいいレースをしたな、といえるほどのスゴいレースでした。
(ウチのチームの)ドライバーはすごいのに、そこでピットインを2回行うとなると、なぜウチが勝てないんだ、って話をしたときに、ピットイン、ピットアウトでの作業を含め、チームの総合力で負けてるっていうことになってね。それをなんとかカバーしようと、ドライバーに負担をかけないように、って練習に練習を重ねたんです。練習ほどすばらしいものはないしね。スタッフには今回厳しいコメントを僕から言ったんですが、もっともっと練習して、TOM'Sに追いついて、レースでガンバりたいですよね。ドライバーはパーフェクトな仕事をしてくれたけれど、チームとしての総合力がもうちょっと負けているのでね…。

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