2012 Formula NIPPON
No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
いよいよ開幕戦の予選日を迎え、9時5分から1時間の予定で公式練習走行が行われた。
残念ながら朝の鈴鹿サーキットは昨夜からの小雨が続いての雨模様。当然、路面はウェット・コンディションとなった。午後の予選では雨が上がるという予報もあるが、ウェットでの戦いも想定されるだけに、各車は走行開始とともに雨のコースへ飛びだして行った。
No.20 松田次生/星野一義監督
各車のタイヤが温まってきた走行開始から15分。タイム計時のトップに立ったのは2010年チャンピオンのNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)で1分51秒562。だが、昨年のチャンピオンであるNo.1 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が1分51秒259ですぐにトップを奪う。しかし、デ・オリベイラはさらにタイムを刻み、1分50秒537で再び最速の座につく。そして、TEAM IMPULの僚友、今季久々のレギュラー参戦となった2007-08年の2連覇チャンピオン、No.20 松田次生も1分51秒164を記録し、2番手となる。
この松田から2番手を奪ったのは、チャンピオン経験者のNo.8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)、さらに有力選手のNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)がデュバルを退け、そして松田がと、2番手は何度となく変わっていく。
セッション中盤の28分過ぎに2コーナー出口でNo.18 折目遼(SGC by KCMG)がスピンを喫し、S字コーナー脇の芝生に飛び出す。マシンは大きなダメージが無かったようだが、エンジンを止めてしまった折目はここでマシンを降りた。
この頃、トップのデ・オリベイラは1分49秒653とさらにタイムを縮める。そして2番手は松田、その後ろにロッテラー、デュバル、No.7 大嶋和也(Team LeMans)と続いた。
No.2 中嶋一貴
セッション中盤は雨脚が強くなり、各車のタイムが伸び悩む状況となる。このままでセッションが終わると思われたが、ラスト10分にタイムアタックを仕掛けるマシンが。
ドライコンディションだった昨日の練習走行でトップだったNo.41 塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が、1分49秒761を記録して3番手に浮上。そして終了間際にNo.2 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が9番手から塚越を上回る1分49秒969で3番手に。これによってポジションを下げたデュバルも巻き返し、50秒019で4番手に。そして、トップのデ・オリベイラも自身のタイムを更新する1分49秒456を叩き出し、トップの座を確定させた。
トップ6には4人のチャンピオン経験者と、この開幕戦で初勝利を狙う期待の若手である塚越、さらに今季はタイトルを狙う中嶋一貴とがわずか0.881秒差にひしめくことになった。
走行終了後に雨は止み、予報では天候は回復に向かうという。とはいえ、路面が完全なドライとなるかは微妙なところ。朝とはコンディションがかなり変わりそうなだけに、この走行の結果が予選の参考になるかは難しいだろう。逆に誰が今季の初ポールポジションを奪い取るのか、観る側としては非常に楽しみと言えよう。
No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)