2012 Formula NIPPON
No.2 中嶋一貴
第3戦オートポリスの予選日、9時30分から1時間の予定で公式練習走行が行われた。
昨日は雨だった九州・阿蘇地方だったが、今朝は雨も上がりコースもドライとなった。オートポリスは今春に路面舗装を一新し、タイムアップは間違いなしとは言われる。だが、チームとしては新たなセッティングを詰めていかねばならず、忙しく真剣な1時間となった。
No.20 松田次生 セッション序盤、早くも1分31秒台を記録して1-2のタイムを記録したのが、TEAM IMPULのNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラとNo.20 松田次生。デ・オリベイラはさらにタイムを縮め、15分過ぎには1分30秒384と早くも非公式コースレコード(ロイック・デュバルの1分30秒582/2010年)を記録してトップを維持。このIMPUL勢に割り込んだのが、No.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。1分30秒495で2番手となる。さらにNo.8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)が1分30秒822で3番手となる。だが、その前周にコースインしたばかりのNo.1 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)も1分30秒810で3番手に飛び込む。これに対し、デュバルも次の周に30秒475を出して一気に2番手へ。
25分経過時点で、トップタイムのデ・オリベイラが1コーナー立ち上がりで単独スピン! リアタイヤを縁石に乗せた際、滑ってしまったようで、マシンはスピンしながらコースサイドのタイヤバリアにヒットし、マシンの前後ウィングを大きく壊してしまう。これで赤旗が提示され、マシン回収とコースのチェックが行われた。マシンの修復が予選までに間に合うか、微妙な状況だ。
15分ほどの中断の後、10時07分に走行が開始。ただし、走行終了は予定通りの10時30分と告知される。再開後、まずNo.1 ロッテラーが1分30秒114を出し、ついに30秒台に突入。ロッテラーは終了15分前に1分30秒061までタイムを刻んでくる。走行時間残り20分を切った頃にデュバルがコースアウト。幸いクラッシュは免れ、すぐにコースに復帰したがマシン下面を痛めたようで、ピットに戻り10分ほど修復に時間を掛けたため、この後のタイムアップが叶わなかった。路面が新しくなったことでタイムは上がっているが、昨晩の雨がコースを汚したらしく、時折マシンを滑らしたり、デ・オリベイラやデュバルやコースアウトしかけるマシンもあったようだ。
No.41 塚越広大
ラスト15分を切るとほとんどのドライバーがニュータイヤに履き替え、予選アタックのシミュレーションに入る。この時点でのトップタイムはロッテラーでさらにタイムアップした1分30秒061。このターゲットを考えると、未知の29秒台の争いになる。No.2 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)、伊沢、No.16 山本尚貴(TEAM 無限)がアタックを掛けるが、30秒を切ることはできず。
ラスト2分。まず29秒台に突入したのが、昨年のオートポリス戦のポールシッターNo.41 塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分29秒530でトップに立つ。これを上回ったのが、今季参戦するチャンピオン経験4人で唯一の日本人、オートポリスで優勝もしている松田だ。1分29秒484で久々のタイムリーダーの座に着く。これで決まりかと思われたが、チェッカー周に昨年のオートポリス勝者の中嶋一貴が1分29秒368を叩き出す。これでこのフリー走行のトップを奪った。昨年、優勝したものの予選ではQ1落ちの悪夢を味わった一貴だけに、この後の予選で雪辱のポールポジションを狙っているのは間違えない。14時からのノックアウト方式の予選で、この一貴とオートポリスを得意とする松田や塚越、好調の伊沢、チャンピオンのロッテラーらが、ただ1つの栄誉、ポールポジションを競うことになりそうだ。
No.2 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)