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最終戦鈴鹿大会 金曜専有走行  タイトルを争う宮田、ローソン、野尻が順調な走り出し

2023.10.27


 
8月にモビリティリゾートもてぎで行われた第7戦から2ヶ月余り。いよいよ今週末、10月28(土)〜29(日)に三重県鈴鹿サーキットで、 今シーズンを締めくくる全日本スーパーフォーミュラ選手権の第8戦・第9戦が行われる。今回は2レース行われるということで、土日は両日とも午前中にノックアウト予選、午後からは決勝というスケジュール。そのため、10月27日(金)には午後2時から1時間半に渡って、専有走行が行われた。セッション序盤に赤旗が2回提示されたものの、その後、セッションは順調に進み、最終盤になると各ドライバーがニュータイヤを投入して、予選シミュレーション。ここでトップタイムを奪ったのは、現在ランキング3位の野尻智紀(TEAM MUGEN)。これにランキングトップの宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)が2番手で続いた。3番手にはランキング5番手の坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)が滑り込んだ。さらに、ランキング2番手のリアム・ローソン(TEAM MUGEN)が4番手。以下、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、山下健太(KONDO RACING)、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)と続いている。
 
専有走行 P.1 野尻智紀(TEAM MUGEN)

 
午後から雷雨の可能性もあると言われていた三重県。しかし、鈴鹿サーキットの空は終日晴れ渡り、気温も上がった。午後2時からは専有走行が開始。この時点で、気温は24℃、路面温度は36℃。同じ鈴鹿で行われたシリーズ第3戦の予選時より、気温も路面温度も高い状態でセッションは始まっている。
  
コースがオープンされると、間もなく各ドライバーはコースイン。今回直前になってエントリーが取り消された大湯都史樹(TGM Grand Prix)に代わって急遽ステアリングを握ることとなった大草りき(TGM Grand Prix)も初めてSF23に乗り込み、コースへと向かった。しかし、セッション開始から11分、各車がタイヤを温め、そろそろ本格的な走行に入ろうかというところで赤旗が提示される。これは、小高一斗(KONDO RACING)が1コーナーでスピン、スポンジバリアにリヤから接触してしまったため。このマシンの回収が終わると、セッションは午後2時20分に再開された。ところが、再開からわずか3分というところで、またしても赤旗が提示される。これは、ヘアピン手前にいずれかのマシンのガーニーフラップが落下していたため。このパーツの回収が終わると、セッションは午後2時27分に再開された。
  
ここからようやく各ドライバーは本格的な連続走行に入り、マシンの状態を確認。それと同時に、久々のスーパーフォーミュラドライブということで、ドライバーたちも自分の走りをマシンに合わせ込んで行った。そんな中、再開から10分というところで、まず1分40秒台に入ってきたのは国本雄資(Kids com Team KCMG)。その5分後には、大嶋和也(docomo business ROOKIE)が1分40秒386までタイムアップし、この時点でのトップに立つ。さらに、セッションを折り返した午後2時49分には、佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING)が1分40秒261と、大嶋のタイムを上回ってきた。ただし、第3戦のPPタイムが1分35秒792だったことを考えると、まだまだ路面は出来上がっていない状態。セッション後半に、どこまでタイムアップしてくるかが注目される。だが、なかなか1分40秒を切ってくるドライバーは現れず。セッションの残り時間が30分を切ったあたりで、ニュータイヤでのアタックを行っていた国本がようやく1分39秒988と39秒台に入ってきたが、その後も各ドライバーは40秒台、41秒台での走行となっていた。
 
専有走行 P.2 宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)

 
その後、セッションの残り時間が12〜13分となったところでは、佐藤と山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)の代役として出場することになった大津弘樹(TCS NAKAJIMA RACING)が他チームに先駆けてニュータイヤを投入。ここで佐藤は1分39秒429をマークし、国許のタイムを大きく書き換えてくる。さらに、続いてアタックした大津が1分39秒418と、佐藤のタイムを上回り、この時点でのトップに立った。佐藤と大津は、このアタックを終えてピットに戻ると、その後コースに出ることはなかった。
その他のドライバーたちは、残り時間が7分を切ったあたりから、ニュータイヤを投入。その中には、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)や宮田のように、フロントだけ先にスクラブし、その後リヤにニュータイヤを装着してアタックに入ったドライバーもいた。
 
専有走行 P.3 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

 
そして、各ドライバーはセッションの残り時間が1分を切ったあたりからアタックラップに入る。
ここでまず大津のタイムを破ってきたのは、阪口。阪口はここで1分39秒313をマークする。しかし、これに続いてアタックしていた野尻がセクター1、セクター2で全体ベストタイムを刻む。セクター3こそ自己ベストにとどまったが、野尻はセクター4でも驚速ぶりを見せ、チェッカーを受けると同時にコントロールラインを切った時には、1分38秒895と一気に38秒台に突入してトップに立った。これに続いてアタックしていたローソンは、セクター1、セクター2で野尻に対して約コンマ2秒遅れを取っていたが、セクター3で全体ベストをマーク。しかし、セクター4では野尻を上回ることができず、1分39秒189と、この時点での2番手に留まった。その野尻とローソンの間に割り込んできたのは、坪井。坪井はここで1分39秒182をマークする。そして、最後の最後、わずかに100分の5秒余り坪井を上回って2番手に飛び込んできたのが宮田。宮田はここで1分39秒125をマークしてきた。
 
結果、ランキング上位ドライバーがずらりと上位に並ぶ結果となった専有走行。明日の予選&決勝でも、やはり彼らが意地を見せて上位を争うことになるのか。それとも、いい形でシーズンを締めくくりたい他のドライバーたちが、タイトル争いをよそにバチバチと火花を散らすのか。朝から見逃せない展開となりそうだ。
 
専有走行 P.4 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)

 
 

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