「言葉よりも先に涙が止まらなくて…」第2戦九州大会 決勝公式記者会見
2024.05.19
決勝 優勝 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELIION RACING)
「初優勝するまで長かったですし、チームメイトがどんどん勝っていくなかで自分自身もかなりツラかったですし、落ち込むことが多かったんですけど、やっと初優勝の気持ちを僕も味わうことができて本当に嬉しいです。レース後は言葉よりも先に涙が止まらなくて、無線でも全然話せませんでした。
朝のフリー走行ではリザルト的には後ろの方だったんですけど、コンスタントに走れていたので、決勝への自信は結構ありました。レース前のアジャストも良かったと思いますし、2セット目のタイヤを履いてからはもっと調子良くなったので、チームから情報をもらいながらマネージメントして落ち着いてレースを進めることができました。チームのピット作業も素晴らしくて、あそこで山本(尚貴)選手の前に出るか出られないかではレース展開が変わったと思うので、それも(勝てた)大きな要因だったと思います」
決勝 2位 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
「決勝2位という結果は本当に悔しいです。結果としてポイントは獲っていますけど、ポールポジションからのスタートで順位を落としての表彰台というのは気持ちとしては本当に悔しいだけです。ただ、なぜスタートで遅れたのかについてはいろいろ要因があるので、そのへんをしっかり修正していきたいと思います。ただ、自分たちが今もっているポテンシャルは今日、昨日と示せていると思うので、それをしっかりとまとめ上げて、次戦以降、絶対に優勝していきたいと思います。
後半の山本(尚貴)選手とのバトルに関しては抜けるのは分かっていたんですけど、ストレートスピードが劣っていてOTSを使っても抜けない状況でした。ただ、レース中のOTSのセーブの仕方だったり、オーバーテイクに向けてのタイヤの使い方はF2で経験してきたことをうまく活用したオーバーテイクになったと思います」
決勝 3位 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOM’S)
「まずはここ(決勝トップ3記者会見)に戻ってこられたのが良かったなと思います。前回の鈴鹿で思ったようなパフォーマンスが出し切れなかったなかで、この2カ月の間にしっかり準備してもらったおかげで本来のパフォーマンスをしっかり出し切るレースができたと思います。ただ、優勝するところにはまだ届いていないのは事実なので、予選も含めトップへの壁は厚いなとは感じています。それでもひとまず次戦につながるレースができたと思うので、次はしっかりトップ争いができるように準備していきたいと思います。
朝のフリー走行からコンスタントに走れるのは分かっていたので自信はあったんですが、序盤は集団の中で走らなければならず、なかなかオーバーテイクするのは難しいのかなと思っていました。でも、ミニマムでピットに入る車両が多く、前がいなくなってペースを上げられましたし、自分がピットに入るまでタイムを落とさずに走れたことが最後のオーバーテイクにつながったと思います」
優勝チーム監督 村岡 潔チーム・プリンシパル(DOCOMO TEAM DANDELIION RACING)
「牧野(任祐)くんが勝つまで本当に長かったですね。僕自身としては何度か勝ってきましたけど、牧野くんを見守る期間が長かったので、牧野くんの1勝は本当に嬉しい。ラスト3周くらいは涙でモニターが見えないくらい、この瞬間を待っていましたので本当に嬉しい(という気持ち)しかないですね。
昨年大きなクラッシュがあった時にも、牧野くんのお父さんと話して「ウチで必ず勝って、チャンピオンを獲らせますから、ウチに預けてくれ」ということを話しました。ひとつその約束を果たせたので、ここから次のステップに進みたいと思いますので、みなさんも応援よろしくお願いします。
牧野くんは本当に勝てない状況が続いていましたし、牧野くんを見ていると人間が私にそっくりなんですね。だからどうしても面倒を見てやりたいと思ってここまでやってきましたが、少し噛み合わないところがあって、力はあるのに羽ばたけない。自分も『チャンピオンなんか獲れるよ』と思ってこのチームをやってきて、でも羽ばたけずにいたので、自分を見ているように牧野くんを見ていたので、そういう意味でも嬉しかったですね」