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第3戦 東北大会 野尻智紀が今季初ポール・ポジション獲得

2024.06.22

予選1位 野尻智紀(TEAM MUGEN)

 
6月ながら真夏のような1日となった6月22日(土)の宮城県スポーツランドSUGO。午後2時からは全日本スーパーフォーミュラ選手権 第3戦 東北大会のノックアウト予選が行われた。Q1、Q2を通じて熱いタイムアタック合戦が繰り広げられた中、今季初PPを獲得したのは野尻智紀(TEAM MUGEN)。ルーキーとして初めてSUGOを走ったチームメイトの岩佐歩夢(TEAM MUGEN)がコンマ1秒余りの差でこれに続き2番手。TEAM MUGENがフロントロウを独占している。3番手にはトヨタエンジン勢最上位となる坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)。これに前回優勝者の牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、昨年のSUGOのポールシッターである大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、山下健太(KONDO RACING)と続いている。
 
予選1位 野尻智紀(TEAM MUGEN)

 
午前中に行われたフリー走行後、さらに暑さを増したスポーツランドSUGO。午後2時からは10分間で争われるAグループのQ1が始まる。セッション開始時の気温は31℃、路面温度は50℃まで上昇。フリー走行中よりも路面は5℃以上高かった。今回、Aグループに振り分けられたのは、山下、フリー走行でクラッシュがあった太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、三宅淳詞(ThreeBond Racing)、野尻、平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、坪井、大湯、木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)、松下信治(TGM Grand Prix)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)の11台。コースがオープンされると、野尻を先頭に、坪井、太田、平良、山下、佐藤、可夢偉、松下、三宅、木村がすぐさまユーズドタイヤでピットを後にする。一方、大湯はピットで待機。なかなかコースには入らなかった。また、コースインしたドライバーの中では、三宅だけがアウトラップを終えるとピットイン。その他のドライバーは、もう1周してピットに入った者もいるが、平良や木村、朝のセッションでアタックシミュレーションをできなかった太田らは、さらにもう1周してタイム計測をしてからピットに戻っている。また、最初からコースに入らなかった大湯も一旦ピットを後にするが、ブレーキを温めるとアウトラップでピットイン。全車がここでニュータイヤに履き替え、アタックに向かう時を待った。そして、セッションの残り時間が4分となった所で、坪井を先頭に、野尻、太田、大湯、可夢偉、山下、佐藤、三宅、平良、木村の順にコースへと入っていった。今回は、どのドライバーも、アウトラップとウォームアップラップを走ってから、アタックラップへ。その先頭にいたのは、坪井。これに野尻が続く。坪井は、残り時間が1分10秒となったあたりからアタックを開始。チェッカー目前に1分06秒162というタイムをマークする。しかし、続いてアタックしていた野尻が1分06秒050と、坪井を上回ってきた。その後にアタックしていたドライバーたちは、チェッカーと同時にタイムを刻んだが、誰も野尻と坪井には届かず。結果、野尻がQ1をトップで通過。2番手に坪井。これに太田、大湯、最後の最後にアタックした木村、山下と続き、ここまでがQ1を突破。一方、佐藤、可夢偉、三宅、平良、松下は、Q2に駒を進めることができなかった。
 
予選2位 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)

 
5分間のインターバルを経て、同じく10分間で争われるBグループのQ1が始まったのは、午後2時15分。今回、Bグループには、小高一斗(KONDO RACING)、牧野、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、大嶋和也(docomo business ROOKIE)、岩佐、国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、Juju(TGM Grand Prix)、山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)の10台が振り分けられた。セッションが始まると、このグループは全車が間もなくコースイン。アウトラップでピットに入ったドライバーはいなかったが、牧野、笹原、阪口はもう1周走ってピットイン。その他のドライバーの多くはさらにもう1周してからピットに戻った。そんな中、早くも好タイムを刻んできたのは最初からニュータイヤでコースに入った大嶋。大嶋は、この最初のアタックで1分06秒588を叩き出している。また、Jujuも1分08秒329と、午前中のフリー走行でマークした自己ベストを大きく更新してきた。その後、全車がピットインして、タイヤ交換。セッションの残り時間が4分となったあたりから、山本を先頭に、牧野、岩佐、笹原、国本といった順でコースに入っていく。アウトラップでは各所でポジションの入れ替わりもあり、実際のタイムアタックに入ったのは牧野が最初。これに山本、岩佐、笹原、阪口、国本、福住、2セット目のニュータイヤを投入した大嶋、小高、Jujuと続いた。牧野は残り時間が1分となったあたりからアタックラップに突入。チェッカーと同時に、1分06秒452というタイムを刻む。続いてアタックした山本は、この牧野のタイムを上回れなかったが、3番手でアタックした岩佐は1分06秒058を叩き出し、一気にトップに浮上した。阪口、国本は岩佐に届かず。続いてアタックした大嶋が、岩佐まで1000分の1秒という1分06秒059をマークして2番手に浮上する。しかし、最後まで岩佐を上回るドライバーは現れなかった。結果、岩佐はQ1をトップ通過。大嶋、阪口、小高、国本、牧野までがQ1を突破している。一方、山本、フリー走行では2番手だった福住、笹原、JujuはQ2に駒を進めることができなかった。
 
予選3位 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)

 
10分間のインターバルを経て、いよいよPPを決定づける7分間のQ2が始まったのは、午後2時35分。セッションが始まると、牧野を除く11人のドライバーたちが、ユーズドタイヤでコースイン。アウトラップを走って、ブレーキを温めてから一旦ピットに戻り、タイヤを交換し、残り時間が4分10秒となったあたりからピットを後にする。牧野は最初からニュータイヤを装着しており、そこからピットを後にした。コースには、野尻、岩佐、国本、大嶋、坪井、牧野といった順で入っていくが、このアウトラップではまたしてもポジションの入れ替わりがあり、残り時間が1分となったあたりから最初にアタックラップに入ったのは岩佐。これに野尻、牧野、大嶋、坪井、国本といった順で続いた。岩佐はセクター1から全体ベストをマーク。しかし、続いてアタックしていた野尻がセクター2以降は岩佐を上回ってくる。チェッカーと同時に、岩佐は1分05秒364と今日初めて05秒台に突入。しかし、続いてアタックしていた野尻はこれを上回る1分05秒244を叩き出した。さらに3番手でアタックした牧野は1分05秒633、4番手でアタックした大嶋は1分05秒934。そして、坪井は1分05秒500をマークしてくる。しかし、いずれのドライバーも、野尻と岩佐には届かなかった。その結果、今季嬉しい初PPを獲得したのは野尻。前回のオートポリスでは苦戦したが、その悔しさを吹き飛ばすような会心のアタックだった。2番手には岩佐。TEAM MUGENが1-2で予選を締めくくっている。坪井は3番手。これに牧野、大湯、山下、太田、大嶋、国本、小高、木村、アタック中に大きなミスがあった阪口と続いている。
 
予選4位 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELIION RACING)

 
明日の決勝レースは雨絡みの天候が予想されているが、ひょっとすると、レース中にコースがドライアップしていくコンディションになる可能性も考えられる。その中で、スタートやストラテジーを成功させて、勝利の美酒を味わうのは誰なのか。野尻が今季早くも2勝目をマークするのか? それとも新たなウィナーが登場するのか? 朝のフリー走行も含めて、明日も最初から最後まで目が離せない展開となりそうだ。

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