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2024年 第8戦・第9戦 鈴鹿大会 最終大会を制してチャンピオンに輝くのは誰だ!?

2024.11.05

開幕戦鈴鹿大会のスタートシーン
 
一気に季節が晩秋へと進む見込みとなっている今週末、11月8日(金)〜10日(日)にかけて、三重県鈴鹿サーキットでは、全日本スーパーフォーミュラ選手権第8戦&第9戦の最終大会が開催される。3月初頭に開幕してから約8ヶ月。いよいよタイトル決定の時を迎えることになる。現在、ランキングトップの坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)、あるいはランキング2位の牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が初戴冠を果たすのか。はたまた現在ランキング3位の野尻智紀(TEAM MUGEN)が逆転を果たして、自身3度目のタイトルを物にするのか。今大会は第8戦・第9戦の2レースとなっているが、いずれのレースも目が離せない展開となりそうだ。
 
ランキングトップ 86.5pts.坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)

 
今大会の金曜日には、午後2時25分から午後4時までフリー走行が行われる。このフリー走行は、本番に向けての大切な準備のセッションとなるが、今のところ好天が見込まれており、いずれのドライバーも充分な走り込みができるはずだ。季節が進んで空気密度が高くなった中で、どのチーム、どのドライバーが好調な仕上がりを見せるのか。セッションの終わりには、予選アタックシミュレーションも行われるはずなので、まずは各陣営のタイムを見て、誰が速さを見せているのかチェックしていただきたい。また、多くのドライバーはピットアウトする際に、ピットロード出口でスタート練習を行うはず。ここでは各ドライバーの発進の良し悪しにも注目だ。

フリー走行を終えると、翌日の第8戦は朝9時05分から、日曜日の最終戦は午前9時15分からいきなり予選ということになる。今回も予選はQ1、Q2で争われるノックアウト方式(天候によっては計時予選に変更される場合もある)だ。Q1は、ポイントランキングをもとに2グループに分けて10分間行われ、各グループの上位6台がQ2へと駒を進める。12台で争われるQ2はわずか7分間。今回は気温、路面温度ともにそこまで高くならないと見込まれているが、アウトラップに加えて、何周ウォームアップをするのかはドライバーによって違ってくる可能性がある。今週末以上に寒かった開幕戦でも、1周ウォームアップを選択したドライバーと、2周ウォームアップを選択したドライバーに分かれたからだ。誰がどのようにタイヤを温め、最高のタイムアタックを見せるのか。誰がPPを獲得するのか。タイヤをウォームアップしている段階から勝負は始まっている。ちなみに、今季の開幕戦では阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が自身初のPPを獲得し、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、野尻がそれに続いた。一方、現在タイトルを争っている坪井はこの時予選10番手、牧野は予選8番手と中盤グリッド。そこから今回は様相が変わってくるのか。あるいは過去数年、鈴鹿で圧倒的なリザルトを残してきた野尻が、坪井や牧野を抑えるのか。両日ともにQ1から張り詰めた時間が続くことになる。
 
ランキング2位 72pts.牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

 
決勝レースのスタートは、両日ともに午後2時30分。周回数は、両日とも31周(最大75分間)となっている。この決勝レースでは、まず注目されるのがスタート。鈴鹿は1コーナーに向けて下り坂になっており、クラッチミートとその後の加速の良し悪しが、ポジションにも大きく影響を与える。ジャンプスタートの判定に関しても、他のサーキット以上にシビアだ。このスタートで誰がホールショットを奪うのか。あるいは1コーナーまでにポジションを上げるのか。イン側のラインを選ぶか、アウト側のラインを選ぶかでもスタート直後の攻防では順位が入れ代わる可能性があり、ここは最大の見所のひとつとなる。そこからタイヤが充分に温まるまでの序盤は、オーバーテイクシステム(OTS)を使ってのバトルも随所で発生すること必至。今回も、各ドライバーはレース中、計200秒間OTSを使用できることになっているが、それをどう上手く使ってライバルたちと戦うのか。これも見所のひとつだ。鈴鹿の場合には、1〜2コーナーにかけて、ヘアピン、シケインをはじめ、何ヶ所かのオーバーテイクポイントがあるため、そこでの各ドライバーの駆け引きも堪能していただきたい。また、ドライの場合、両レースとも決勝中のタイヤ交換が義務付け。タイヤ交換のウィンドウは、先頭車両が10周目(9周終了後10周回目に入った周回を指す)の第1セーフティーカーラインを超えてから、最終周回に入る前までとなっている。各チームの作戦に関しては、早目のタイヤ交換でアンダーカットを狙うパターンと、引っ張れる所まで引っ張ってオーバーカットを狙うパターンに大きく分かれるはずだが、セーフティーカーが導入されるようなアクシデントが発生した場合などは、前戦富士大会のようにピットが大忙しになる場合も考えられる。このタイヤ交換では、クルーの作業時間も勝敗を大きく分けるが、誰がベストな作戦を選び、それを遂行するのか。それが結果を大きく左右することだろう。初日の第8戦は翌日もレースがあるため、そこまで荒れた展開にはならないはずだが、「JAF グランプリ」のタイトルもかかった日曜日の最終戦は、1年の締めくくりということもあり、全ドライバーが全力を振り絞って戦う。意地と意地とのぶつかり合い、接触スレスレのバトルも見られるはずだ。その中で思わぬドラマが生まれる可能性は大きいが、チャンピオンタイトルをもぎ取って勝利の美酒に酔うのはどのドライバーなのだろうか。今から物語の最終章が待ち遠しい。
 
ランキング3位 70pts.野尻智紀(TEAM MUGEN)

 

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