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第8戦 予選 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 太田格之進がポール・ポジション獲得

2024.11.09

第8戦 予選1位
太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 
今大会での引退を表明した山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)がトップタイムをマークしたフリー走行から一夜明けた11月9日(土)の三重県鈴鹿サーキット。この日も朝から陽射しに恵まれる中、スタンドには朝から大勢の観客が足を運んだ。そんな中、午前9時05分からは全日本スーパーフォーミュラ選手権・第8戦のノックアウト予選が行われた。この予選で、嬉しい自身初PPを獲得したのは、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。これに岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)と続いた。ポイントランキング上位のドライバーとしては、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が4番手、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が5番手。ランキング3位の野尻智紀(TEAM MUGEN)は、Q1で提示された赤旗の影響を受ける形で、Q2進出を逃すというまさかの結果となっている。
 
週末は天候が崩れるという予報が出されていた鈴鹿。しかし、その予報が刻々と変わり、第8戦が行われる9日(土)は朝から好天に恵まれた。風もほとんどなく、10分間で争われるAグループのQ1が始まった午前9時05分の時点では、気温が15℃、路面温度が18℃まで上昇していた。今回、ポイントランキングをもとに、このAグループに振り分けられたのは、小高一斗(KONDO RACING)、牧野、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、三宅淳詞(ThreeBond Racing)、岩佐、国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、大津弘樹(TGM Grand Prix)、山本の10人。セッションが始まると、岩佐を先頭に笹原、牧野、阪口、国本、小高、山本、福住、大津、三宅という順ですぐに全車がユーズドタイヤでコースイン。アウトラップを終えると、岩佐、牧野、阪口、福住ら多くのドライバーはすぐにピットに戻る。これに対して、小高と笹原だけはもう1周走ってからピットに戻った。一方、ピットに戻ったドライバーたちの中では、セッション開始から3分という時点で、山本が真っ先にニュータイヤでコースイン。三宅、福住、大津がこれに続く。その約1分後には岩佐と阪口がコースイン。続いて国本もコースに入る。牧野は残り時間が5分となったところでようやくコースイン。これに笹原、小高と続いた。コースに戻ったドライバーたちの中で、真っ先にアタックラップに入ったのは、三宅。同じタイミングでコースインした山本や福住、大津がアウトラップに加えてウォームアップラップを2周行ってからアタックに入る予定だったところ、三宅はアウトラップと1周のウォームアップラップを終えるとアタックに入った。各セクターで自己ベストをマークしていく三宅だったが、バックストレートではまだタイヤを温めていた他のドライバーに引っかかる形に。コントロールラインを切った時点で三宅のタイムは1分38秒046に留まった。この直後、チェッカーフラッグが提示され、各ドライバーが戻ってくるが、まず1分37秒247をマークして三宅を上回ったのが阪口。続く岩佐は1分37秒106と阪口を上回ってくる。国本は1分37秒610と思うようにタイムを伸ばせず。しかし、これに続いた牧野が各セクターで全体ベストを叩き出す走りで、1分36秒786と唯一36秒台わマーク。その後にコントロールラインを通過したドライバーたちは、この牧野のタイムを上回れなかった。その結果、牧野はトップでQ1を通過。これに山本、岩佐、阪口、笹原、福住と続き、Q2に駒を進めた。一方、国本、小高、三宅、大津はわずかに及ばず、Q1突破はならなかった。
 
第8戦 予選2位
岩佐歩夢(TEAM MUGEN)

 
5分間のインターバルを経て、同じく10分間で争われるBグループのQ1が始まったのは、午前9時20分から。今回、Bグループには、山下健太(KONDO RACING)、太田、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、大嶋和也(docomo business ROOKIE)、野尻、平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、坪井、大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)、Juju(TGM Grand Prix)、佐藤の11名が振り分けられた。セッションが始まると、野尻、坪井、太田、平良、山下、佐藤、可夢偉、木村、大湯という順でほとんどのドライバーはユーズドタイヤでコースイン。これに対して、大嶋とJujuは、最初からニュータイヤを装着してピットに待機していた。コースに出たドライバーたちの中では、アウトラップを終えてピットに戻ったのが太田、可夢偉、平良、佐藤の4人。野尻、坪井、大湯、木村、山下はもう1周してからピットに戻って、ニュータイヤに履き替えている。一方、ピットで待機していたJujuと大嶋はセッション開始から3分というところでコースに入った。また、佐藤もこれに続いてコースインしている。この3人は、アウトラップに加えて2周のウォームアップラップを走ってからアタックに入る予定だった。これに対して、セッションの残り時間が5分20秒ほどとなったところで野尻を先頭に、平良、坪井、可夢偉、木村、大湯、太田がコースイン。残り時間が4分45秒ほどとなったところで、山下が最後にコースに入る。これらのドライバーたちはアウトラップと1周のウォームアップラップを終えると、タイムアタックに入った。野尻はここでセクター1、セクター2と驚速の全体ベストをマーク。坪井も自己ベストをマークしてくる。ところが、このアタック中にセッションは突如赤旗によって中断される。これは木村がNIPPOコーナーでスピンアウトし、グラベルストップしたためだ。木村のマシン回収が終わり、セッションが残り時間3分ということで再開されたのは、午前9時37分。まだどのドライバーもまともにアタックをできていなかったため、この3分でタイムを刻まなければならず、全員アウトラップを終えるとアタックに向かった。どのドライバーも、コース前半まではまだタイヤが温まり切っていなかったものの、そのままアタックを敢行。真っ先にコントロールラインを切った太田は1分37秒082という好タイムを刻む。続いてアタックしていた坪井は、1分36秒896と、そのタイムをさらに上回ってきた。だが、3番目にアタックした野尻は、前半区間でタイムを伸ばせず、1分37秒676に留まった。その後にアタックしたドライバーたちも、坪井のタイムには届かず。坪井はトップでQ1を突破。太田、佐藤、山下、大湯、そして大嶋がこれに続き、Q1を通過した。野尻は大嶋とわずか100分の4秒差の7番手と、Q2に駒を進めることができなかった。赤旗前、区間最速の速さを見せていただけに、まさかという結果に終わっている。さらに可夢偉、平良、Juju、赤旗の原因を作った木村も、Q2に進むことができなかった。
 
第8戦 予選3位
佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)

10分間のインターバルを経て、いよいよPPを決定づける7分間のQ2が始まったのは、午前9時50分。セッションが始まると、アウトラップとウォームアップ2周をしてからアタックするプランの山本、佐藤、大嶋はすぐにコースイン。開始1分をすぎると、岩佐、福住、阪口、牧野、坪井、笹原もコースに入った。そして、残り時間が5分を切ったところで大湯、太田、山下がコースへ。大湯と山下の間には、ウォームアップラップ中の山本と佐藤が挟まれる形となっている。さて、この中で最初にアタックラップに入ったのは、岩佐。岩佐は各セクターで全体ベストタイムをマークし、チェッカーと同時に1分36秒335というタイムを出した。続くドライバーたちは、なかなかこのタイムを上回れず、Q1トップの牧野は1分36秒593、同じくQ1トップの坪井は1分36秒707に止まる。しかし、7番目にアタックしていた太田が一気にタイムアップ。岩佐を上回る1分36秒094を叩き出す。その後もこのタイムを上回ったドライバーはおらず、太田は嬉しい初PPを獲得。岩佐がこれに続いた。3番手には佐藤が滑り込んでいる。4番手の牧野まで、上位グリッドはホンダエンジンユーザーが独占することとなった。トヨタエンジンユーザーでは坪井の5番手が最上位。以下、山本、阪口、福住、大湯、笹原、大嶋、山下という結果になっている。
 
午後の決勝では、このまま太田がポール・トゥ・ウィンを達成するのか。あるいは岩佐が初優勝を果たすのか。はたまたタイトルを争っている牧野や坪井、さらには野尻が挽回して勝利をものにするのか。スタートから目が離せない展開となりそうだ。
 

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