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コラム【武士が斬る!】vol.29 一瞬たりとも気を抜けない!今週末はRd.4-5鈴鹿サーキット

2026.05.21

皆さんこんにちは!SUPER FORMULAオフィシャルアドバイザーの土屋武士です。

 

今週末は鈴鹿サーキットラウンドですね!土曜日に第4戦、日曜日に第5戦が行われる2レース制となる今回は、6月に行われる公式テスト前の最後のレースということで、どの選手、チームにとっても序盤戦の締めくくりとして上位のリザルトが欲しいところです。ですが、今週末の天気予報も何だか不安定な様子で…(>_<) 、開幕戦はほとんどがセーフティカー(SC)先導の中、レースも時間レースとなりハーフポイントに。そして前戦オートポリスではSCスタートはしたもののすぐに赤旗中断となり、そのまま中止となってしまいました(T_T)

 

 

 

今季のSUPER FORMULAのレースは第2戦のみ、ドライでのフルディスタンスのレースが行われたという、近年にないくらい天候に恵まれていないシーズンとなっています。そんな状況でも来場されたファンの皆さんは、ずっとサーキットで雨に打たれながら見守って下さっていますよね。その姿を見る度に、レース関係者の皆さんは胸が締め付けられるような思いをしていますし、「どうにかレースを開催できないか」という議論を繰り広げています。私はテレビ放送の実況席にいてライブ中継の解説をする立場で、メディアを通してその状況の中でたくさんのことをお伝えしようと考えてお話しているつもりですが、関係者の皆さんもどうにかしてレースを開催できる方法を模索しています。それでも、安全性が担保できない場合、今回のオートポリスのように中止にせざるを得ないのがモータースポーツの常になってしまいます。

 

ただ、他カテゴリーでは中止にならない状況の雨量でも、SUPER FORMULAでは走れない状況があるということも事実だと思います。この辺りも、プロモーターであるJRPでは議論を重ね、改善に向けた対策案を練っていることと思いますので、今後のオペレーションに期待していきたいと思います。

 

何事も一つ一つ積み上げていくことが必要だということを、この数年で大きく成長したSUPER FORMULAを運営するJRPの皆さんは、その成功体験を通して理解しているはずです。この問題にもしっかりと向き合い、解決に動いてくれることでしょう!なので、お天道様にもう少し優しく見守っていただくように、みんなでお願いしたいですね(^^;)

 

 

 

天候の問題に触れるとどうしてもネガティブになってしまいますが、前戦オートポリスでは予選にフィーチャーしたフォーマットが採用されたことは大きなトピックでしたよね。久しぶりにQ3が復活し、5台によるポールポジション争いが繰り広げられました。このフォーマットはドライバーたちにも好評で、「思いっ切ってアタックが出来た」という声が聞こえてきました。最後にチェッカーを受けた太田格之進選手は、最終コーナーで少しはみ出しながらアクセルを踏みっぱなしで立ち上がり、その気迫と迫力はファンを魅了しましたよね!オートポリスは自身で苦手と言っていましたが、それでも2番手は今季好調の波を維持している証拠でしょう。

 

そして絶好調の格之進選手を上回ったのが、昨年のチャンピオン岩佐歩夢選手でした。ヨコハマタイヤプレゼンツによる、賞金100万円がかかったこの予選は、フリープラクティスからすべてのセッションでトップタイムを奪い、このQ3でも素晴らしいタイムでポールポジションを獲得!まさにパーフェクトと呼べる内容でのポールは、ゼッケン1を背負っているプライドを感じさせるに充分なアタックだったと思います。

 

 

誰よりも速いドライバー、そして誰よりも速いクルマ。この称号はフォーミュラレースの魅力の一つです。ドライバーもエンジニアも、この“一番”を獲る為に、たった1周の中にすべてを集約させて、そこで一番を獲る。その醍醐味は、きっと見ているファンの皆さんにも伝わっていると思います。もちろん優勝は大きな価値があるのですが、ポールポジションという価値も、このトップフォーミュラでは大いに誇れるものだということです。

 

週末1レース制のオートポリスとスポーツランド菅生で、同じくQ3までの予選フォーマットとなる今季。次回は東北大会で熱いアタック合戦を見守りましょう!特にSPコーナーでの迫力ある走りに注目です!!

 

ある選手が「オートポリスはごまかしがきかない、強いチームとの差が出やすい」といったコメントをしていました。確かに10位以内に来ているチームを見ると、トップ4と呼ばれるチームは全車入っています。そしてそこに割って入っているのがルーキーレーシングの福住仁嶺選手とセルモ・インギングの阪口晴南選手でした。大湯都史樹選手も今回の予選は11位と、この両チームは開幕ラウンド茂木での好調を維持しているように見受けられます。そしてここに加わっているのがB-Maxレーシングの野村勇斗選手です。今回の予選はトラブルがあり18位という順位になってしまいましたが、オフのテストから走り出せばどのセッションでも必ずトップ5に入っていることを見ても、非常に好調な1台と考えていいと思います。

 

 

セルモ・インギングを入れた5チームと、福住選手、野村選手を入れた12台が序盤戦を振り返った時に上位に来ています。そう考えてもQ1を突破することがどれだけ大変かということが分かりますよね。この上位の中でもトップ3の壁、トップ5の壁と幾層にも壁があり、その差はコンマ1秒もない僅差をチームとドライバーたちは死力を尽くして競い合っているというのがSUPER FORMULAの現状だと思います。

そして今週は、唯一オフシーズンにテストがあった鈴鹿サーキットが舞台です。ここまで好調なチームは更に高みを目指したトライをしてくるでしょうし、序盤に低迷をしているチームは、ここまでのレースの洗い出しをして上位に這い上がるきっかけを投入してくることでしょう。

 

今週末の鈴鹿も一瞬たりとも気を抜けない戦いが繰り広げられることは間違いないと思いますが、そこに天候という不確定要素がどう絡んでくるのか——。レースの神様が、いたずらしないことを祈りたいですね。聖地・鈴鹿サーキットでのみんなの魂の走りを見守りたいと思います。

今週末も私は放送解説で現地にいますので、そちらでもたくさんSUPER FORMULAの魅力をお伝えできるように頑張りますね!ではまた!!

 

 

 

written by 土屋 武士
日本のトップカテゴリーで活躍したレーシングドライバーとして活躍。プライベートチーム「つちやエンジニアリング」のチームオーナーでもある。現役を引退した現在は、ドライバー・エンジニア・メカニックの育成に務め、モータースポーツ界に大いに貢献し多方面で活躍している。

 

土屋武士オフィシャルアドバイザー

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