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2026年 第8戦 東北大会 チームの頭脳的な作戦で福住仁嶺が今季2勝目を飾る

2026.08.09

第8戦 決勝1位 福住仁嶺と石浦宏明監督(NTT docomo Business ROOKIE)

 
昼過ぎになって空が雲に覆われ、山からの風が強く吹いたため、一気に涼しくなった8月9日(日)の宮城県・スポーツランドSUGO。雨も心配されるようなコンディションのもと、午後2時20分には全日本スーパーフォーミュラ選手権・第8戦の決勝レースが行われた。後半に差し掛かったところで、セーフティーカーが導入される展開となったこのレースでは、チームが頭脳的な作戦を成功させた7番手スタートの福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)が大逆転して今季2勝目をマーク。福住と同じタイミングでタイヤ交換を行った岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)が2位。完璧と思われるタイミングでピットに入ったかと思われたイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)が、セーフティーカー導入のタイミングに泣かされる形で3位に入賞している。
 

 
ピットウォークが終わる頃になると、1コーナーの山の上から冷たい風が吹き始めたSUGO。スーパーフォーミュラのスタート進行が始まる頃には、空はすっかり灰色になり、雨が降ってくるのではないかというような天候となった。その後、気温26℃、路面温度35℃と、この週末最も涼しいコンディションの中で、午後2時20分にフォーメーションラップがスタート。24台のマシンが1周の隊列走行を行った。そして、全車が正規グリッドに着くと、後方ではグリーンフラッグが振られ、シグナルオールレッドからブラックアウト。51周先のゴールに向けて、一斉にスタートが切られた。このスタートでいい蹴り出しを見せたのはPPの野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)。太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)もまずまずの動き出しを見せたが、そのアウト側には好スタートを決めたフラガが並びかける。しかし、フラガは1コーナーでオーバーラン。エスケープに飛び出す形となった。それでもフラガは3番手のポジションをキープし、3コーナーに向かっている。これに続いたのは、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、坪井翔(VANTELIN TAM TOM’S)、福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)。予選6番手だった小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)はひとつポジションを落とすこととなった。さらに、2周目には岩佐が1コーナーで利徠斗をオーバーテイク。利徠斗は8番手まで交代している。
 
第8戦 決勝2位 岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)

 
トップ争いは序盤から白熱。オープニングラップを終えた所では、トップの野尻が2番手の太田に対して0.679の差を築いていたが、2周目に入ると、太田が野尻に迫る。3周目の1コーナー手前ではオーバーテイクシステムを使いながら、太田が野尻に並びかけるが、野尻もオーバーテイクシステムを稼働させて防御。ポジションを明け渡すことはなかった。その後、上位の争いは緊迫しながらも膠着状態に入る。10周を終えた所で、野尻と太田の差は1秒069、太田とフラガの差は1秒251。4番手の牧野は少しずつペースが遅れて、フラガとの差は2秒811まで開いていた。そして、今回13周に設定されたタイヤ交換のウィンドウが開くと、大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、山下健太(KCMG)がピットロードに滑り込む。その翌周には4番手を走行していた牧野、利徠斗、ザック・オサリバン(TEAM IMPUL)、ロマン・スタネック(ナビクルBuzz MK RACING)もタイヤ交換を行っている。そこから数周後、トップ集団で真っ先にピットロードに滑り込んだのは太田。太田は19周を終えた所でタイヤ交換を行っている。これを見てすぐさま動いたのは野尻。野尻は20周を終えた所でタイヤ交換を行うと、太田の前でコースに戻る。しかし、アウトラップの野尻に太田は迫っていく。そして、22周目のSPアウトコーナーでは真後ろについてオーバーテイクのチャンスを狙った。太田は最終コーナーでアウト側から野尻に並びかけるが、路面が滑りやすいこともあり、ここでは前に出ることができず。野尻がポジションを守っている。また、坪井も25周を終えた所でピットイン。前半4位争いを展開していた牧野の前でコースに戻る。しかし、すでにタイヤが温まっている牧野がアウトラップの坪井に迫り、ハイポイントコーナーで難なくオーバーテイク。再逆転を果たした。
 
第8戦 決勝3位 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

 

 
この時トップを走っていたのはフラガ。野尻、太田がピットに入った後、クリーンエアの中でフラガは好タイムを連発していた。坪井がピットに入ったことで、これに福住、岩佐が続く形となっていた。ところが、トップが27周目に入った所で、コース上ではアクシデントやトラブルが発生。まず阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)のエンジンが突然吹けなくなり、阪口はSPコーナーの外側にマシンを止める。また、スタネックがレインボーコーナーでスピンアウトしてしまった。これを見て動いたのがPONOS NAKAJIMA RACING。セーフティーカー導入を予測して、フラガをピットに呼び戻す。フラガはピットロード上のコントロールラインを切った所で27周を終了し、自身のピット前へ。このピット作業中にセーフティーカー導入のアナウンスがされる。それと同時にセーフティーカーがコースに入った。フラガはチームの素早い作業もあり、ピットロード出口の第2セーフティーカーラインで、野尻と太田の前に出ることに成功。その先のS字を立ち上がった先でセーフティーカーの後ろに着く。しかし、実際には、ここでピットに入らずステイアウトし、セーフティカーがコースに出るよりも先に通過して行った福住と岩佐が前に出ていた。その周を走ってからピットに滑り込んだ福住と岩佐は、ピットロード上のコントロールラインを先に切り、28周を消化。そこからコースに戻ると、隊列の後ろについたが、実際にはまだ28周を消化していないその前のドライバーたち全車周回遅れにする形となっていた。その後、セーフティーカーが隊列を整理。福住がトップ、岩佐が2番手でセーフティーカーの後ろにつき、その後ろにフラガ、野尻、太田がつく形となる。そして、レースがリスタートしたのは35周終了時。福住はSPアウトコーナーあたりから加速を開始し、トップを守る。それに続いたのは岩佐。36周目のS字からハイポイントコーナーにかけては、その岩佐にフラガが迫ったが、岩佐はポジションを守った。さらに、その後方では、37周目のストレートで太田が野尻をオーバーテイク。4番手に浮上する。その後、福住と岩佐はコンマ7〜コンマ9秒、岩佐とフラガはコンマ6秒〜1.1秒といった僅差で周回を重ねたが、なかなかポジションの入れ替わりはなかった。ファイナルラップに入る前には福住、岩佐、フラガの3人が全員残っていたオーバーテイクシステムを全て使っての攻防。それを守り切って、福住はトップチェッカー。ストラテジーがうまくハマったこともあり、今季2勝目をマークしている。これに続いたのは岩佐。フラガは悔しい3位となった。また、太田は4位に入賞し、さらにポイントを伸ばしている。以下、野尻、牧野、坪井、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)、オサリバン、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)までがポイントを獲得した。
 

 
次戦は10月9日(金)〜11日(日)に行われる第9戦と第10戦。再び静岡県・富士スピードウェイが舞台となるが、誰が勝利を飾るのか。ポイントリーダーの太田がチャンピオンを決定する可能性もある大会ということで、その点にも注目だ。
 

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