2026年 第9戦・第10戦富士大会 金曜専有走行は佐藤蓮が総合トップタイム
2026.10.09
金曜専有走行 総合トップタイム 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)

8月初頭に宮城県スポーツランドSUGOで行われた第8戦から約2ヶ月。全日本スーパーフォーミュラ選手権第9戦・第10戦は、10月9日(金)〜11日(日)に開催される。舞台となるのは、7月に「第3回瑶子女王杯 2026年全日本スーパーフォーミュラ選手権 第3・6・7戦」が行われたのと同じ静岡県・富士スピードウェイ。前回大会では、3レース中2レースで太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が優勝。1レースでイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)が優勝を果たしているが、今大会で勝利の美酒を味わうのは誰になるのか。それを占うフリー走行が行われたのは、穏やかな秋晴れに恵まれ朝から雄大な富士山が姿を現した9日(金)。午前11時から12時の1時間、午後2時45分から午後3時35分の50分に加えて、A組・B組に分けて各10分間という走行が行われた。グループ分けでの走行となった最後の10分間では多くのドライバーが予選アタックシミュレーションを実施。その結果、初日の総合トップタイムをマークしたのは最後のアタックで好タイムを叩き出した佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)。これに続いたのは、午前中のトップタイムをマークしていた福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)、やはり午前中に2番手だった岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)。午後最後のアタックでタイムを伸ばしたフラガが総合4番手となっている。
ランキング1位 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

日本列島をすっぽりと覆っていた高気圧が少し東に移動し、前日よりは雲が多い空模様となった9日の富士。それでも薄い雲の間からは秋の温かな陽射しが降り注ぎ、絶好の行楽日和となった。朝夕の冷え込みは厳しくなっているものの、この日最初のセッションが始まった午前11時には、気温が23℃、路面温度が31℃まで上昇。ほぼ無風だったこともあり、ひなたでは半袖で過ごせるようなコンディションとなっている。そのコンディションのもと、ピットロード出口がオープンされると、ほとんどのドライバーがすぐにコースイン。アウトラップに加えて2周ほどタイヤを温めると、最初のプッシュラップに入る。その中で、まずは野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)が1分24秒143をマーク。これに続いて、佐藤が1分23秒651と23秒台に入ってくる。さらに、岩佐が1分23秒616、福住が1分23秒431をマーク。そのままもう1周プッシュした岩佐は、翌周には1分22秒682と、真っ先に22秒台に入ってきた。また、これよりは少し遅いタイミングでプッシュラップに入ったのが、坪井翔(VANTELIN TAM TOM’S)とフラガ。セッション開始から12分というところで、坪井は1分23秒097、フラガは1分23秒092というタイムを刻む。坪井はさらにもう1周続けてプッシュ。1分23秒062とわずかに自己ベストを更新して、岩佐に迫った。フラガは一旦ピットに入ってマシンを微調整。再びコースに戻ると、セッション開始から20分というところで、1分22秒838と、岩佐に続いて22秒台に入ってくる。また、その数分後には、今回が40歳になってから初のスーパーフォーミュラレースとなる小林可夢偉(KDDI TGMGP TGR-DC)が自己ベストを大きく更新。1分22秒907と、こちらも22秒台に突入する。フラガと同様、一旦ピットに入ってマシンの微調整を行なった坪井も1分22秒906までタイムアップ。セッションが折り返した時点では、この4人だけが22秒台のタイムをマークしていた。
ランキング2位 岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)

その後、セッションは開始から38分という時点で、赤旗によって中断される。これはフラガが2317コーナー(旧13コーナー)でバランスを崩してスピン、コース上にストップしてしまったため。このマシンの回収が終わると、午前11時48分、残り時間が12分というところでセッションは再開された。再びコースがオープンされると多くのドライバーがマシンの状態を確認。そのうち何台かのマシンは、ピットに戻るとニュータイヤを装着した。そして、セッションの残り時間が8分ぐらいとなったところから次々とコースに向かい、今日最初のアタックシミュレーションを行っている。このアタックで22秒台に入ってきたのは、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。牧野は1分22秒824というタイムを刻み、この時点での2番手につける。しかし、チェッカー提示とともに、他のドライバーたちもタイムアップ。その中で1分22秒580というタイムを叩き出してトップに立ったのは、福住だった。これに続いたのは、セッション序盤に自己ベストを刻んだ岩佐。さらに、チェッカー周に自己ベストをマークした佐藤が3番手、牧野が4番手。佐藤と同じくチェッカー周に牧野と全く同タイムとなる自己ベストを出した太田が5番手と続いた。以下、フラガ、坪井、可夢偉、野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max)までが1分22秒台となっている。
ランキング3位 福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)

1回目のセッション終了後、2時間45分のインターバルを経て、2回目のセッションが始まったのは、午後2時45分。この時間になると、午前中以上に晴れ間が広がり、温かな陽射しが降り注いだ。セッション開始時の気温は22℃と、1回目の開始時より1℃下がったものの、路面温度は33℃と1回目より2℃高い状態。また、ストレートには弱い向かい風が吹いていた。そのコンディションのもと、ピットロードで口がオープンされると、牧野、太田を先頭に、ほとんどのドライバーたちがすぐにコースに入った。この中で、今日初めてコースに出たのは、卜部和久(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)。午前中の段階で、チームはSNSを通じて阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が体調不良のため、フリー走行を欠場するとアナウンスしていたが、午後になると正式なニュースリリースを発表。阪口が目を負傷したため今大会を欠場し、代役として卜部を起用することを明らかにした。
さて、セッションが始まると、多くのドライバーはショートランで予選用のセットアップを煮詰めていたが、その一方、レースを見据えての連続走行に入るドライバーも。岩佐や牧野、太田、佐藤らはセッション開始直後からレースシミュレーションを行なっていた。ショートランを行っていたドライバーたちの中では、フラガが序盤から1分23秒050というタイムをマーク。大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)も1分23秒224というタイムを刻んでくる。しかし、この50分間の走行の中では、なかなか22秒台に入ってくるドライバーはいなかった。次第に路面温度が下がってきた影響もあるのか、ブレーキングでバランスを崩したり、スピンを喫してコースに戻るといったシーンを演じたドライバーたちの姿も。それでも、セッション終盤になると、プッシュラップで大きくタイムを上げるドライバーも現れた。まずはレースシミュレーションを終えて、再びショートランに入った太田が、セッションの残り時間4分というところで1分23秒216、その3分後に坪井が1分23秒255と自己ベストを書き換える。さらに、チェッカー周に大きくタイムアップしたのが牧野。牧野はここで1分22秒990と、2回目のセッションでは唯一22秒台に入ってきた。これに続いたのは、フラガ、太田、大湯、坪井、佐藤、ザック・オサリバン(TEAM IMPUL)、福住となっている。
ランキング4位 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

その後は2グループに分かれての各10分間の走行。まずは午後3時45分から、第9戦の予選A組に振り分けられたドライバーたちの走行が始まる。今回A組は、岩佐、笹原右京(REALIZE KONDO RACING)、牧野、山下健太(KCMG)、Juju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing)、オサリバン、松下信治(DELiGHTWORKS RACING)、小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)、大湯、野村、フラガというメンバー。セッションが開始されると、12台のうち8台がユーズドタイヤでまもなくコースインし、マシンの状態を確認するとアウトラップを終えてピットイン。岩佐とオサリバンだけは、もう1周走ってからピットに戻る。これに対して、最初からピットに待機してニュータイヤを装着していたのは、笹原、牧野、大湯、野村の4人だった。そして、セッション開始から4分ほどというところで、多くのドライバーたちがコースへと入っていった。各ドライバーはアウトラップに加えて、ウォームアップラップを2周走ってからフルアタックへ。ほとんどのドライバーはチェッカー周に自己ベストを刻んだ。ここでさらに自己ベストを伸ばしたのは牧野。牧野は1分22秒723までタイムアップしてくる。しかし、これを上回ったのはフラガ。フラガは1分22秒694と、牧野のタイムを100分の3秒ほど更新し、A組のトップタイムを奪った。
5分間のインターバルを経て、B組の走行が始まったのは、午後4時。今回、B組には、ルーク・ブラウニング(REALIZE KONDO RACING)、太田、可夢偉、ジュリアーノ・アレジ(KCMG)、小出峻(ThreeBond Racing)、福住、野尻、坪井、卜部、チャーリー・ブルツ(TEAM GOH)、佐藤、ロマン・スタネック(ナビクルBuzz MK RACING)が振り分けられた。B組のドライバーたちはセッションが始まると、ほとんどがすぐにコースイン。全体走行の終盤に100Rでスプンを喫して、マシンの調整に時間がかかっていいたブルツを除く11台がユーズドタイヤでアウトラップを走るとピットに戻る。ここでタイヤを交換。A組と同様、セッション開始から4分ほどというところでコースに戻ると、アウトラップに加えて2周のウォームアップを走ってから、アタックに入った。そして、多くはチェッカー周に自己ベストをマーク。その中で佐藤が真っ先に1分22秒552というタイムを叩き出してトップに立つ。すでに路面温度が下がってタイヤが温まりづらいという状況もあったためか、その後にアタックしていたドライバーたちは、佐藤のタイムを上回れなかった。その結果、佐藤は午後のセッションでトップだっただけでなく、午前中に福住がマークしていたタイムも唯一上回り、初日の総合トップを奪ってみせた。
明日10日(土)は、午前9時40分から第9戦のノックアウト予選が実施されるが、佐藤はこのまま好調を維持して自身初のPPを奪うのか。あるいは福住や岩佐、フラガ、牧野、太田が最速の座を得るのか。非常に見応えのある予選となりそうだ。
