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2026年 第9戦富士大会決勝 イゴール・オオムラ・フラガがポール・トゥー・ウィン

2026.10.10

第9戦 決勝 優勝
イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)と中嶋悟総監督

 
終日ポカポカとした陽射しに恵まれた10月10日(土)の静岡県・富士スピードウェイ。午後3時からは全日本スーパーフォーミュラ選手権・第9戦の決勝レースが行われた。大きなアクシデントも、セーフティーカーが導入される場面もなく終始スムースに進んだこのレースで、自身初のポール・トゥ・ウィンで今季2勝目を飾ったのは、イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)。スタート直後は一時岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)の先行を許す場面もあったが、自らポジションを取り戻して2位入賞を果たしたのは、予選2番手スタートの太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。レース中のペースが良く、数々のオーバーテイクを成功させたザック・オサリバン(TEAM IMPUL)が3位に入り、今季2度目の表彰台を獲得している。
 

 
ダミーグリッド上では路面にあたる陽射しの照り返しで、より温かさを感じるようなコンディションとなった富士スピードウェイ。午後3時には、気温が24℃、路面温度が35℃まで上昇した。メインストレートには軽く向かい風が吹くコンディション。そんな中、24台のマシンがフォーメーションラップにスタートしていく。そして、1周の隊列走行を終えると、全車が正規のグリッドに整列。後方でグリーンフラッグが振られると、シグナルオールレッドからブラックアウト。41周先のゴールに向けて、一斉にスタートが切られた。このスタートで抜群の蹴り出しを見せたのは、PPのフラガ。太田は加速が鈍り、後方の岩佐、野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max)らに迫られる形となるが、野村は3ワイドで入って行った1コーナーで行き場がなくなり、逆にポジションを落とす形に。これに対して、勢いに勝る岩佐は100Rで太田をオーバーテイク。一気に2番手にポジションを上げた。その背後に再び太田が迫ったが、ダンロップコーナーでは岩佐がポジションをがっちりキープ。オープニングラップを終えてのオーダーは、フラガ、岩佐、太田、野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)、野村、オサリバン、福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)、坪井翔(VANTELIN TAM TOM’S)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、松下信治(DELiGHTWORKS RACING)となっていた。
 

 
しかし、2周目の1コーナーまでには太田が岩佐に迫り、2コーナーの立ち上がりでは、太田が前に出ることに成功する。その後ろでは、野村も1コーナーで野尻に迫った。また、同じ周のダンロップコーナーではオサリバンの後ろに福住と坪井が迫り、オーバーテイクのチャンスを狙っていたが、ここでポジションの入れ替わりはなかった。その後、4周目の1コーナーでは、野村がアウトから野尻に並びかけ、前に出ることに成功。その翌周の1コーナーではオサリバンも野尻を捉えている。その後も、野尻はペースが上がらず、次第にポジションを落としていく形となった。さらに、8周目には4番手争いにも動きが。レースペースが非常に良かったオサリバンが1コーナーでイン側から野村を攻略。オサリバンの勢いはその後も衰えず、12周目のコカ・コーラコーナーではアウトから岩佐をかわして、3番手に浮上。表彰台圏内に入ってきた。
 
第9戦 決勝2位
太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

 
この時、トップのフラガがすでに11周を終えていたため、タイヤ交換のウィンドウもオープン。ここで真っ先にピットに入ってきたのは、9番手まで後退していた野尻だった。その翌周、12周を終えたところでは、牧野、松下、ロマン・スタネック(ナビクルBuzz MK RACING)がピットイン。牧野は野尻の前でコースに戻ることに成功する。またその翌周、13周を終えたところでは、岩佐、福住、笹原右京(REALIZE KONDO RACING)がピットイン。岩佐と福住は、牧野の前でコースに戻ることに成功した。さらに、その翌周には野村と小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)がピットイン。野村は岩佐の後ろ、福住の前でコースに戻った。アウトラップの野村に対して、すでにタイヤが温まっている福住は猛チャージ。しかし、野村は巧みなブロックを見せて、ポジションを守る。だが、福住も諦めることになく、16周目の1コーナーではアウトから野村を捉えてポジションアップを果たしている。これで、タイヤ交換組のトップは岩佐、それに福住、野村、牧野、野尻が続く形となった。
 
第9戦 決勝3位
ザック・オサリバン(TEAM IMPUL)

 
トップのフラガは15周を終えたあたりで、ラップタイムが1分25秒台後半となっていたが、タイヤ交換を行なった岩佐は1分25秒フラットから1分25秒1といったタイムで周回。48秒余りあったフラガとの差をジワジワと縮めてくる。その差は19周を終えたところで、45秒502となっていた。ここでトップ集団が動く。まず20周を終えたところで2番手を走行していた太田がピットイン。これを見て、翌周にはフラガもピットロードに滑り込む。フラガは太田の前でコースに戻ったが、アウトラップから猛プッシュした太田が、ヘアピンでは早くもフラガの背後に迫った。それでも、フラガはオーバーテイクシステムをほぼ2周にわたって使い続けながらポジションをキープ。実質トップのポジションを守り切った。さらに、フラガの翌周、22周を終えたところではオサリバンがピットイン。太田の後ろ、岩佐の前でコースに戻る。しかし、岩佐が1コーナーでは先行。オサリバンは一時実質4番手に後退した。しかし、タイヤが温まってからのオサリバンは、好タイムを連発。25周目のストレートで岩佐の真横に並ぶと、26周目の1コーナーではアウトから岩佐をかわしてポジションを取り戻した。
 
第9戦 決勝4位
岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)

 
その後、28周を終えたところで、全車がタイヤ交換を完了。フラガが計時モニター上でもいよいよトップに立つ。2番手の太田にはこの時点で2秒余りの差をつけていた。太田とオサリバンの差は4秒余り。そこからトップ争いは膠着する。だが、3番手のオサリバンはただ一人、1分24秒台のタイムを連発して、太田との差を詰めていった。これに続いたのが岩佐、福住、坪井、松下、牧野。野村はスタートして10周余りというところからマシンに異変を感じていたというが、29周を終えたところでピットイン。フロアにダメージを負っており、そのままリタイヤすることとなってしまった。この頃から白熱したのは、5番手争い。レースペースが良かった坪井が福住の背後に迫り、再三オーバーテイクのチャンスをうかがう。そして、33周目の1コーナーでは坪井がアウトから福住に並びかけ、2台はサイド・バイ・サイドのまま2コーナーを立ち上がったが、コカ・コーラ・コーナーで坪井がようやく前に出ることに成功し、5番手に浮上した。また、この2周ほど後にペースが落ちてしまったのは、8番手を走行していた牧野。牧野は35周目の1コーナーで利徠斗の先行を許すと、同じ周には大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、その翌周には小林可夢偉(KDDI TGMGP TGR-DC)と佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)にもかわされてポイント圏外までドロップしてしまった。
 
そして、レースは最終盤。35周目、36周目には太田がフラガのタイムを上回り、2台の差は一時1秒779まで縮まる。だが、37周目からはフラガがペースアップし、逆に太田を引き離し始めた。実は残り3周というところから、太田のマシンにはトラブルが発生。常にステアリングを右に切っていないと、ストレートでもマシンが左に向かっていってしまうという症状に見舞われていた。そのため、太田のペースが大きく鈍る。フラガはそのまま盤石な状態で走り切り、見事にトップチェッカーを受けたが、2番手争いは最後までギリギリの争い。ゴールを切った時、太田とオサリバンの差は、わずかに0.270秒となっていた。それでも太田は2位を守り切ってのゴールとなっている。3位にはドライコンディションでの初表彰台獲得となるオサリバン。以下、岩佐、坪井、福住、松下、ファイナルラップで利徠斗をかわした大湯、利徠斗、可夢偉までがポイントを獲得している。
 

今回のレースをポール・トゥ・ウィンで締め括った結果、フラガはポイントを74まで伸ばし、ランキング2位に浮上。太田が今日の予選・決勝を終えて122ポイントとなっており、2台の差は48ポイントとなっている。また、太田とランキング3位に後退した岩佐の差は54.5ポイント、ランキング4位に後退した福住との差は59ポイント。明日の結果次第では太田が初のタイトル獲得を可能にするが、果たしてどんな予選・決勝になるのか。第10戦が今シーズン最大のや山場になるのかも知れない。
 

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