「レースが終わった後に、彼としっかり話をして和解はした」 第7戦 決勝記者会見
2023.08.20
決勝1位 野尻智紀(TEAM MUGEN)
「まずは優勝できて本当に嬉しいです。チームとファンのみなさんの応援に心から感謝したいと思います。
スタート直後の1コーナーでリアム選手とサイド・バイ・サイドでしたが、僕としてはギリギリすぎるくらいのところでとどめられたかなという感触はありました。その後、クラッシュになりましたが、そこはジャッジが判断すればいいと思っていて、僕としてはギリギリだったかなと。リアム選手側からしたら、“もうちょっとスペースを残してもいいんじゃないか”と思うところもあったと思うんですが、そこはドライバーとしてはそう言うと思いますし、そういうなかで僕はギリギリのファイトをするつもりなので、そこを引かなかったというか、そういう姿勢を見せることが次の鈴鹿にもつながると思います。レースが終わった後に、彼としっかり話をして和解はしたと思っていますし、『次また、いい戦いをしましょう』という話はできたので、僕とリアムの関係も特にこれ以上何もないかなと思います。
その後はいいペースで走れましたし、後続も引き離すことができました。ここ最近苦労していた部分があったんですが、チームの頑張りになんとか応えられたかなと思うので、非常にいい1日になりました」
決勝2位 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
「最初に大きなアクシデントがあって、目の前で見たことだったので心配していましたが、誰も大きなケガがないということでホッとしています。
レースの結果としては、優勝できるポテンシャルがあったので(2位は)やっぱり悔しいですね。タイヤ交換を失敗したり、接触があったりして、かなりロスしたので、それがなければトップ(の野尻選手にも)にチャレンジできたと思うので、それができなかったのはすごい悔しかったです。ただ、クルマも速かったですし、2位表彰台に上がれたのはすごく良かったので、次につながるレースになったかなと思います。
(山本選手との接触については)自分のアウトラップだったのでタイヤが温まるのを待つような状況で、90度コーナーではもうタイヤがきて(温まって)いたので、正直、その距離からこれるわけはないと思っていました。まさかイン側に無理やり入ってこられるとは思っていなかったので、自分としてはちょっとビックリしました。ぶつかった後は比較的落ち着いて対処できたので、ロスも最小限でいけましたが、あの距離からくるとは思っていなかったです」
決勝3位 大湯都史樹(TGM Grand Prix)
「(大きなクラッシュがあったので)まずはチェッカーが振られて良かったなと思います。
(自分自身の)ケガもありましたし、このレースに臨むまでにいろいろ思うところはあったんですけど、なんとかこうやって走り切ることができましたし、僕自身の走りとしても、今の状況のなかで最大限(力を)尽くすようなレースができたので、この3位という結果にはすごく満足しています。チームも今できる最大限のことをしてくれたと思うので、すごく嬉しいです。
戦略としては僕らはどちらかと言うとペースが足りていなかったので、(ピットを)伸ばすという選択をしにくい状況でした。そのなかで、今回は戦略面でもそうですし、ピットでもメカニックがいい仕事をしてくれたので、そのへんは文句なし、レース展開を含めて100点だったかなと思います」
優勝チーム監督 田中洋克(TEAM MUGEN)
「スタート直後にクラッシュがあって、牧野選手のことがとても心配なんですけれども、その原因を作ってしまったということもあって、申し訳ない気持ちと、選手がどういう状態なのか心配で素直に喜んでいいのかという気持ちはありますが……。
野尻選手がスピードを取り戻して優勝してくれたというのは非常に嬉しく思っています。相反してリアム選手がクラッシュしたという部分もあり、そこはチームとしてはあってはいけない展開ではあったんですけれども、これもレースなので、それは受け入れるようにして、そこは帰ってからきちんと振り返って、最終戦ではこういうことがないようにしたいなとは思っています。
野尻選手がポール・トゥ・ウインをしてくれたんですけれども、オートポリスをケガ(肺気胸)で欠場して、その後もなかなかクルマのネガティブな部分を解消できなくて、思うようなドライブができなかったということがありました。今回、このもてぎに来る前にネガティブな部分がだいたい分かって、それを改善してきた結果が、ちゃんと予選でスピードを取り戻せたということと、レースでもある程度いいペースでタイヤをケアしながら走ることにつながりました。クルマとしても本来、求めていた動きになりましたので、次の鈴鹿に向けてもいいレースができるんじゃないかなと思います」
BRM Winners AwordとしてViron Japan株式会社 滝川代表取締役CEOより特製クロノグラフが贈呈された