コラム【MIURA’s EYE】vol.1 三浦EYEから見る今年のSFの楽しみ方
2023.04.06
皆さん、こんにちは!SUPER FORMULAアンバサダーに就任いたしましたレーシングドライバーの、Team M監督の、三浦愛です。
・・・肩書き長いわっ!(笑)
ということで、今シーズンはSUPER FORMULAアンバサダーとして様々な視点からモータースポーツの魅力を発信すべく、こちらのホームページでコラムを掲載させていただくことになりました。皆さま、改めてよろしくお願いいたします!
記念すべき第1回目のテーマは・・・「三浦EYE(愛)から見る今年のSFの楽しみ方」をお伝えしていきたいと思います♪
もう目の前に迫っている開幕戦!ドライバーたちは、レースウィークまで様々な準備をしながら、早く走りたくてウズウズしているはず。富士スピードウェイでは、フレッシュな気持ちで開幕戦を迎えるドライバーたちの晴れやかな表情が見られるのではないでしょうか。とは言え、レースは勝負事。走り始めると一気に目つきが変わります。開幕ラウンドは2レース制なので、ドライバーやチームスタッフはサーキットで終始慌ただしく過ごしているでしょう。そして、レースを終えたサーキットでは、歓喜に溢れるチームと悔しさを噛みしめるチームの対照的な表情や無事レースを終えられた安堵感などが入り混じる何とも言えない特別な空間を肌で感じることができます。開幕戦に限らず、シーズンを通して変化していく彼ら彼女らの表情を見ながらレース観戦してみると、各チームの調子やドライバーの心理状態などが垣間見えて面白いかもしれませんね。
今シーズンは、外国人選手を含め全22名のドライバーが参戦します。ぜひ、あなたの “推し” を見つけてみてください♪ドライバーに限らず、監督やエンジニア、メカニックにマネージャー、レースクイーン、誰でもいいです。「気になる」「応援したい」人がいたら、自分の身内のように応援してほしいです!その気持ちは必ず届き、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるはず。外から見ているだけではなく、一緒に走っている感覚でドキドキしたりワクワクしたり、怒ったり笑ったり泣いたり・・・心に刺激が入って楽しいですよ♪ドライバーの素顔やチームの裏側など、彼らの魅力をたっぷりお届けすべく運営部隊も奮闘しておりますので、一緒に盛り上げていただけたら嬉しいです。公式ホームページやSNSをご覧いただくと、様々な情報や新たな発見があると思いますので、ぜひ、こちらもお見逃しなく!
最後に、少し突っ込んだ話をすると、今シーズンからSF23という車両が投入されます。「今までと何が違うの?」 ・・・難しい話は私も苦手なので簡単に書きます。カーボンニュートラルの対応として、昨年から変更されたポイントは2つ。
▼ボディワーク(エアロパッケージ)の変更:麻由来のバイオコンポジット素材を用いたカウル(エアロパーツ)を装着します。パーツの製造過程でCO2排出量を約75%抑制できるそう。また、素材だけでなく、エアロダイナミクス(空力)の見直しも行われました。
▼タイヤの素材変更:再生可能原料比率33%のリサイクル素材と天然由来の配合剤を採用したレーシングタイヤが開発されました。性能はこれまでとほぼ同等とのこと。(詳細はここでチェック!)
どちらも今の時代に必要なアップデートだと私は思います。が、ドライバーやエンジニアは「空力の見直し」や「性能がほぼ同等」というポジティブそうな言葉に惑わされてはいけないのです。その理由は、300km/hの世界で走行するマシンにとって、ほんの1mm(それ以下)の変化が想像以上に大きな影響を与えるから。
今シーズンの勢力図、皆さんはどのように予想されますか?私は正直わかりません!(笑)が、開幕戦に限って言えば、マシン特性が大きく変わったSF23での初レースは、ルーキードライバーにも十分チャンスがあるということ。予選と決勝で勢力図が大きく変わる可能性もあるので、各チームの戦略も気になるところ。外国人ドライバーたちの暴れっぷりにも期待したいですね!ドライバーやエンジニアたちは頭を抱えることが増えるかもしれませんが、この変化がまた面白いレースや劇的なドラマを生み出してくれるのではないでしょうか。
今年はアンバサダーとして選手たちにインタビューをしたりしています。SUPER FORMULA公式YouTubeに今年はたくさん更新していくので、皆さんそちらもチェックしてくださいね。先日の鈴鹿公式テストインタビューした動画はこちらから!
新生スーパーフォーミュラ、今シーズンも一緒に楽しみましょう♪
written by 三浦 愛
全日本F3選手権で女性史上初のクラス優勝を果たすなど、女性レーシングドライバーとして活躍。一方、2023年に自身のチーム「Team M」を設立し若手育成も視野に入れるなど、モータースポーツ界に貢献する。SUPER FORMULAでは2022年までピットレポーターを務めるなど、色々な視野を持つまさに「アンバサダー」。