コラム【ミキティの”勇気は一瞬、後悔は一生”】vol.6シリーズ争いは一騎打ち⁉️
2023.08.17
皆さんこんにちは、小山美姫です。毎日暑い日々が続いていますね!シーズンで一番暑いレースといえば次戦の茂木でしょうか。ここまで5戦が終わり、残すは茂木と鈴鹿2レースの計3戦となりました。いよいよ終盤戦へ突入ですね。
シーズン途中で行われた富士での合同テスト以降、勢力図が多少変わった印象があります。例えば、どこのサーキットでも好調を維持していたP.MU/CERUMO・INGINGの2台に変わって、前半戦苦労していたDOCOMO TEAM DANDELIONの2台が上位に浮上してきました。スーパーフォーミュラに限らず、レーシングマシンにはセッティング以外の要素も速さに関わってきます。車両の組付け精度、各パーツの個体差など。ひとつの分かりやすい例では、車体下でダウンフォースを発生させるフロアには、ダウンフォースが良くでる個体、でない個体、モノにはどうしても個体差が生じます。それらすべてが上手く組み合わされた上での、無数のセッティングが基本的な車両の速さを決定します。これらを限られた時間の中で、見極め、選定し、詰めてきたチームが後半戦での台頭に繋がっていると考えられます。外から見ていると分かりづらい、深い世界ですね(笑)
注目のシリーズ争いですが、宮田選手とローソン選手の一騎打ちの様相があります。シーズンを通して安定して上位をキープしている2人が、このまま残りのレースも突き進むのか注目ですね。上記で述べたように、特に緻密な合わせ込みが難しいこのスーパーフォーミュラで、TEAM MUGENとVANTELIN TEAM TOM’Sの安定したパフォーマンスは素晴らしいです。
前戦の富士では、予選からホンダエンジンのパフォーマンスが良好で、トヨタエンジンユーザーには厳しい予選結果となりました。このあたりも両社の特色がパフォーマンスに影響しているように感じます。決勝ではQ1敗退から見事な巻き返しで4位入賞の平川選手も印象的でした。また最近のスーパーフォーミュラでは予選は速いけど、決勝は遅い。その逆に、予選は遅いけど決勝は速いというチームも多いように感じます。各チーム最適なセットを見いだせておらず、たまたまどちらかに当てはまっているという現象が正しいかと思います。すべてを理解出来ていれば、予選決勝ともに速いはず。それほどまでに合わせこみの難しさが表れていますね!
さてここからは茂木の予想をしてみたいと思います。メカニカルグリップが必要な茂木ですが、ローソン選手と宮田選手の活躍は間違いないでしょう。そこに誰が一矢報えるのか気がかりですが、私も今週自分のレースがあります!そこも気がかりです!そのため、今回の予測は控えさせて頂きます。それでは、参戦者全員の良いレースを祈っております!
written by 小山美姫
フォーミュラカーレースをメインに様々なカテゴリーで活躍する現役ドライバー。国内だけでなく、海外のカテゴリーにも参戦する国際派。22年はフォーミュラ・リージョナルジャパンでチャンピオンを獲得し、SUPER FORMULA参戦を目標に意欲的に活動中。
(小山さんはGR86/BRZ Cup Rd.4に出場のためもてぎはお休みです😴byスタッフ)