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ルーキー・ドライバーテスト 岩佐歩夢がトップタイム Jujuは3日間をミスなく疾走!

2023.12.08

3日目トップタイム 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)

レギュラー陣がメインとなった2日間のセッションを終えた三重県・鈴鹿サーキット。朝から爽やかな冬晴れとなった12月8日(金)には、スーパーフォーミュラ合同テスト&ルーキーテストの3日目、ルーキーのみが走行を許可されるセッションが行われた。この日のセッションは、午前9時30分から11時、午後1時から2時30分の計3時間。その2つのセッションを通じて、総合トップタイムをマークしたのは、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)。これにイゴール・オオムラ・フラガ(TCS NAKAJIMA RACING)、木村偉織(B-Max Racing Team)が続いている。
3日目となったこのルーキーのみのテストには、7チームが残留。12台のマシンが参加した。ドライバーとしては、最初の2日間のテストに参加した岩佐と木村、Juju(TGM Grand Prix)が引き続き走行。2日目から走行を開始したラスムス・リンド(TGM Grand Prix)とフラガも引き続き走行している。それ以外では、KONDO RACINGの3号車に高星明誠、4号車に名取鉄平が搭乗。ITOCHU ENEX TEAM IMPULの19号車には、テオ・プルシェールに代わって、オリバー・ラスムッセンが乗り込んだ。また、VANTELIN TEAM TOM’Sは、36号車にベン・バーニコート、37号車にデビッド・ヴィダーレスが搭乗。B-Max Racing Teamの51号車には、小出峻に代わって、ノラン・シーゲルが乗り込んだ。さらに、TCS NAKAJIMA RACINGの65号車には、今季の最終大会にスポット参戦でデビューした大草りきが搭乗している。

オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

ベン・バーニコート(VANTELIN TEAM TOM’S)

ノラン・シーゲル(B-Max Racing Team)

さて、朝から燦々と陽が降り注いだこの日の鈴鹿。午前9時30分のセッション開始時には、気温11℃、路面温度17℃というコンディションで、ストレートには弱めの追い風が吹いていた。
そして、コースがオープンされると、参加するドライバーたちは次々にピットを後にする。初めての発進でエンジンストールしてしまう選手もいたが、概ね順調にコースへと入っていった。そこから各ドライバーはタイヤを温め、まずは3日目の走行となる岩佐が1分38秒513、フラガが1分38秒595、大草が1分38秒968というタイムをマークしてくる。しかし、開始からわずか9分というところで、セッションは赤旗によって中断される。これは大草が2コーナーのアウト側の縁石に乗ってスピン、S字の1つ目でクラッシュしてしまったため。このマシンの回収が終わると、セッションは9時48分に再開された。
この再開後、立て続けにニュータイヤを投入して、好タイムを刻んだのは岩佐。まず最初のニュータイヤでは1分36秒721を出し、2セット目では1分36秒676、3セット目で1分36秒387とタイムを縮めてくる。また、岩佐が最初のニュータイヤを投入したのとほぼ同じタイミングで、バーニコートがスクラブタイヤを装着。1分38秒357までタイムを伸ばしてきた。また、ラスムッセンが、セッション開始から40分というところで1分39秒853、55分というところで1分38秒995、さらに残り30分を切ったところで1分38秒644と着実にタイムアップしてくる。また、フラガがユーズドタイヤで1分37秒912までタイムアップ。Jujuも精力的に周回を重ねるだけでなく、ピットからの発進練習など、実際のレースを見据えたトレーニングなども行なっていた。またセッションが残り20分となったところでは、1分39秒448と自己ベストを更新してくる。
その後、セッションの残り時間が10分となったところでは、岩佐が4セット目のニュータイヤを投入。また、ヴィダーレス、シーゲルもニュータイヤを装着してコースへと向かった。気温、路面温度が上がったこともあり、ここでの岩佐のアタックは1分36秒642と、自己ベストには届かない。それに対して、シーゲルは1分38秒571、ヴィダーレスは1分38秒479という自己ベストタイムをマークしてきた。これをきっかけに、他のドライバーたちもニュータイヤを投入。名取が1分38秒768、高星が1分38秒426、Jujuが1分38秒881と自己ベストを更新してくる。さらに、フラガが1分37秒014というタイムをマークして、2番手に浮上。チェッカーと同時にコントロールラインを切った木村は1分37秒309と、フラガを上回ることができなかった。さらに、ラスムッセンが1分37秒795、バーニコートが1分37秒906といずれも37秒台に突入。ラスムッセンは4番手、バーニコートは5番手でセッションを締めくくっている。

2日目総合2番手 イゴール・オオムラ・フラガ(TCS NAKAJIMA RACING)

Juju(TGM Grand Prix)

2時間のインターバルを経て、いよいよ今回のテストの最終セッションが始まったのは、青空が広がった午後1時。この時点では風向きも南からとストレートは向かい風になり、ポカポカ陽気となった。セッション開始時の気温は16℃、路面温度26℃まで上昇。コースがオープンされると、午前中にクラッシュしてしまった大草を含め、12台のマシンが続々とピットを後にした。
このセッションでは、午前中にアタックシミュレーションを終えた岩佐がロングランを敢行。その後、セッション開始から16分という所では、木村がニュータイヤを投入し、1分37秒678とこの時点でのトップタイムをマーク。木村はそこからやはりロングランに入っている。一方、他のドライバーたちは、マシンセットアップの変更などをしながら、着々とマシンに慣れるべく周回を重ねて行った。そんな中、セッション開始から約45分という所で、リンドがニュータイヤで1分39秒506をマークして、自己ベストを更新。さらに開始から1時間という所では、いずれもニュータイヤを投入して、大草が1分38秒771、シーゲルが1分38秒806という自己ベストをマーク。フラガもニュータイヤで1分37秒950と自己ベストを更新し、この時点での2番手に浮上した。さらに、残り時間が20分を切った所で、ニュータイヤを投入したヴィダーレスが1分38秒286、高星が1分39秒336、バーニコートが1分38秒079と自己ベストを更新してくる。また大草が残り10分という所で、1分38秒079というタイムをマークし、この時点での4番手に浮上してきた。
そして、セッションの残り時間が7分〜8分となったあたりからは、多くのドライバーが最後のニュータイヤを装着して最後のアタックに向かう。ここでまず、このセッションでの自己ベストをマークしたのはJuju。Jujuは1分39秒767というタイムを出してくる。これに続いて、フラガが1分37秒583をマークし、木村がセッション序盤にマークしていたトップタイムを書き換えた。さらに、ラスムッセンが1分38秒631、ヴィダーレスが1分37秒779と次々に自己ベストをマークした。これに続いて、チェッカーと同時にこのセッションのトップに立ったのは、バーニコート。バーニコートは、ここで1分37秒482というタイムをマークしてきている。さらに、2セット立て続けにニュータイヤを投入してアタックした大草が、1分37秒632をマークして3番手に滑り込んできた。
結果、このセッションでのトップはバーニコート、2番手はフラガ、3番手は大草。以下、セッション序盤のタイムで木村、ヴィダーレス、リンド、ラスムッセン、高星、シーゲル、名取、Juju、午後のセッションではニュータイヤを使用しなかった岩佐という結果になっている。

これで、今シーズンのすべての走行を終えたスーパーフォーミュラ。2月には、また新たなシーズンに向けてのテストが始まるが、そこでは誰がどのシートに座り、速さを見せているのか。今から次のシーズンが待ち遠しい。

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